2014/12/06

夜は静かなコガタスズメバチの巣【暗視映像】



2014年8月下旬
▼前回の記事
巣の外被を増築するコガタスズメバチ♀

コガタスズメバチ巣の定点観察#2014-4

モンスズメバチが本に書いてあった通り夜も活動を続けていることを最近自分の目で確かめました。
これはモンスズメバチだけの性質なのでしょうか?
比較対象として、コガタスズメバチVespa analis insuralis)の巣を夜(〜22:30 pm)見に行きました。

赤外線の暗視カメラで観察すると、軒下に吊り下げられた巣はひっそりしています。
巣口での扇風行動も見られません。

巣口から外界を見張る門衛の姿も見られません。
久しぶりに見た巣の外被はほとんど成長しておらず、ひょっとするともぬけの殻なのではないかと疑いを抱きました。

動画を撮りながら巣の外被を棒でコツコツそっと叩いてみると(良い子は真似してはいけません)、在巣の蜂が1匹だけ点検のため外に出て来ました。
起きてきた♀は巣口からあまり離れず、外被全体を見回りすることもなく巣内にすぐ戻りました。
とりあえず、空き巣ではないと分かり一安心。
そろそろ8月も終わるというのに、依然としてワーカーが羽化していないのでしょうか?
創設女王がネジレバネや線虫に寄生されて不妊化したのかもしれません。
あるいは創設女王が死亡し、僅かにワーカーだけが残っているのかもしれません。

忙しくて頻繁に定点観察できていませんが、コロニーの成長が明らかに停滞しています。
いずれ巣ごと採集して巣盤や育房の状態を確認するつもりです。
という訳で残念ながら、夜の活動性をモンスズメバチの巣と比べる対照例としては適していませんでした…。

つづく→シリーズ#5(逃去巣)



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