2010/12/14

ムモントックリバチ♀の採土




2010年8月下旬

林道上でムモントックリバチ♀(Eumenes rubronotatus rubronotatus)が巣材の泥を集めていました。
2年前にここで観察した際は地面を掘っていましたが、今回の個体は砂利道の小石にこびり付いた土を掻き取っていて興味深く思いました。
地面を掘るよりもきめの細かい良質の巣材が手に入るのだろう。
口から水を吐き戻しながら器用に滑らかな泥玉を丸めていきます。
大きめの砂粒が泥玉に混じっても蜂は気にしないようです。
あちこち移動しながら集め泥団子が十分な大きさに達すると飛んで帰巣します。
この辺りの採土場が気に入ったようで、扇状に定位飛行して記憶に留めようとしていました。
泥玉を抱えた蜂は杉林の方へ飛び去りました。
少し追ってみたものの、営巣地を突き止められず残念。
個体識別のマーキングを施していないので同一個体である確証はありませんが、この辺りへ繰り返し採土に戻ってきました。


ムモントックリバチかどうかいまいち自信がなかったので、「ヒゲおやじの投稿掲示板」にて問い合わせ確認して頂きました。

オビガ(蛾)の擬死落下




2010年8月下旬

緑の木の葉にオビガApha aequalis)が止まっていました。
後翅の模様も見たいなと思い指で軽く触れたら落下。
大きな蛾はすぐには飛び立てないので、緊急避難のための擬死行動でしょうか。
羽の色が褐色なので、地面の落ち葉に紛れて見失ってしまいました。
カモフラージュ効果も抜群です。

≪参考≫

『無名のものたちの世界III』 思索社 p173 (「行動は動物のことば」の章) より引用
ヤガやシャクガのある種のガは、自分の体の模様が、止まる場所にどのような効果を持つかを知っている。例えば、縦縞の紙の上には自分の体の模様を合わせて止まる。

ルリシジミ夏型♂の塩分摂取




2010年8月下旬

ツチスガリを観察していると巣穴に被せたペットボトル容器にルリシジミCelastrina argiolus)が止まり、伸ばした口吻で頻りに表面を舐め始めました。
私が容器を握った際に付着した汗や皮脂を舐めて塩分を摂取しているのだろう。
かなり気に入ったようで、飛び去ってもすぐに舞い戻って来ます。
もう少しうまく演出してやればCCレモンのCMになりそうなぐらいご執心でした。 
舐めながら翅を閉じた状態で後翅を互いに擦り合わせる動作を示しました。
ちらっと見えた翅表の様子から、夏型♂かな。


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