2023/10/05

雪解け田んぼで採食するコハクチョウの大群に遠慮するハシボソガラス【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後16:15頃〜17:15頃・晴れ 

雪国で広大な田園地帯の残雪が溶け始めると、冬鳥のコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が押し寄せて集団採食するようになりました。 
 一方、ハシボソガラスCorvus corone)は留鳥です。 
白鳥が飛来するまで、この雪田はカラスが支配する餌場でした。 
ライバルや猛禽などの天敵が現れると、モビング(擬攻撃)して縄張りから追い払ってしまいます。 




ハシボソガラスは餌場で新参のコハクチョウに対してどう振る舞うでしょうか? 
白鳥に対してもモビングや嫌がらせをするのではないかと内心期待して、注目してみました。 

基本的に2種の鳥は互いの存在を無視して、各々が自由気ままに採食しているように見えます。(餌場を平和に共有?)
2種間であからさまな縄張り争いや占有行動は見られませんでした。 

雪解け田んぼでハシボソガラスがときどきガーガー♪と嗄れ声で鳴いています。 
コハクチョウの近くで鳴きながら尾羽根をすばやく左右に開閉するのは、威嚇や緊張の現れなのかな? 
最近急に現れたよそ者に困惑して、縄張りの餌場から追い出したいのではないかと勝手に想像してしまいます。 

カラスが白鳥の背後から忍び寄ったときは、白鳥の尾羽根を引っ張ったりつついたりして嫌がらせをするかな?と期待したものの、カラスにそんな勇気は無いようです。
至近距離でカラスに背後を取られても、白鳥はカラスを全く恐れていません(相手にしてない)。 
体格で勝るコハクチョウはハシボソガラスのことなど眼中に無いようで、雪解け田んぼでひたすら落ち穂拾いや羽繕いを続けています。 

よく観察すると、ハシボソガラスはモビングするどころか体格の大きなコハクチョウに遠慮しているようです。 
餌場でコハクチョウがハシボソガラスに向き直ったり近寄ったりすると、カラスは慌ててその場を離れて歩き去ります。 
普段は厚かましいカラスが餌場で弱気になっている様子を見るのは珍しいです。 
明らかに多勢に無勢なので、諦めているようです。 
結局カラスは居心地が悪くなって飛び立ち、白鳥の数が少ない区画に移動しました。 

もしかして、少数のコハクチョウが雪解け田んぼに飛来し始めた初期にはハシボソガラスの方が優勢で、白鳥を追い払ったりしていたのでしょうか?
餌場となる雪解け田んぼはあまりにも広大なので、とても縄張り防衛できないのかもしれません。
 

2023/10/04

春雨の降る日中に笹藪の溜め糞場で排便するホンドタヌキのペア【トレイルカメラ】

 



2023年3月下旬 

笹薮の生い茂る河畔林でタヌキの溜め糞場rpを自動撮影カメラで定点監視しています。 


シーン1:3/26・午後14:50・雨天・気温8℃(@0:00〜) 
雨が降る午後に1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が右から登場しました。 
夜行性のタヌキが明るい日中に溜め糞場に来るのは珍しいです。 
北東を向いて排便すると、ブルブル身震いして濡れた毛皮の水気を切ってから左手前に立ち去りました。 
雨天の昼間に脱糞するタヌキは初見です。 


シーン2:3/26・午後14:54・気温9℃(@0:36〜) 
3分後に2頭目の個体が溜め糞場rpにやって来ました。 
おそらく♀♂つがいのパートナーが相次いでやって来たのでしょう。 
登場経路(右から)も、排便する向き(北東)も先行個体と同じでした。 
左手前に立ち去る間際に立ち止まって身震いする行動まで同じで、まるで再放送のようでした。 

明るい昼間ならタヌキの顔つきから個体識別できるでしょうか? 


シーン3:3/31・午後13:15・晴れ
5日後に現場入りしてトレイルカメラの電池を交換しました。 
林床の残雪は完全に無くなり、周囲に生い茂る笹藪の草丈は最大で約170cmにも伸びていました。 
カメラの視界を遮って撮影の邪魔になりそうな笹だけ最小限に刈りました。 
あまり環境を改変しすぎると、タヌキが警戒して溜め糞場rpに近寄らなくなってしまいそうです。 

大量の溜め糞はほとんど古くて乾いた糞でした。 
ズームインしても、食糞性の昆虫は全く(ハエ1匹さえ)来ていません。 

最後に引きの絵で状況説明したつもりが、せっかちな私の悪い癖でカメラを振り回すスピードが早過ぎました。 
酔いそうな映像だったので、1/2倍速のスローモーションに加工しました。 








早春の刈田に舞い降りたトビとハシボソガラスの謎【野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後16:00頃・晴れ 

残雪が完全に解けた刈田にトビMilvus migrans)が旋回しながら舞い降りました。 
実はこの直前まで田園地帯の電柱からノスリが飛び去る様子を撮影していたので(映像公開予定)、見失ったノスリがまた飛来したのかと思いました。 
しかし、翼の下面を見れば黒地に白斑なのでトビと分かります。 

飛んでいるトビが着地する行動を見るのは珍しいです。 
何か小動物の死骸を刈田に見つけたのでしょうか? 
しかし映像にはそれらしき獲物は何も写っていません。
それとも刈田に溜まった泥水を飲みに来たのかな? 
残念ながら着陸した直後に瞬間にカメラの電池切れで撮影が打ち切られてしまいました。 
大至急、電池を交換して続きを撮ります。 (痛恨のタイムロス1分間)

その間にトビの横に1羽のハシボソガラスCorvus corone)がトビの横に来ていました。 
トビとカラスは共にスカベンジャー(動物遺骸の掃除屋、屍肉食性)ですから、トビが見つけた獲物をハシボソガラスが横取りに来たのかと私は思いました。 
獲物の争奪戦が勃発するでしょうか? 
カラスは猛禽類が大嫌いなので、縄張りから追い払ったり、いつも何かしらの嫌がらせ(モビング)をしてきます。 
しかし2羽とも何も食べていませんでした。 
動画撮影の中断で捕食シーンを撮り損ねたのかな? 

横の車道に車が通りかかったのか、2羽が一斉に飛び立ちました。 
このときトビの足は獲物を掴んでいませんでした。 

トビの着陸および飛び立ち(離着陸)の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
せっかく面白そうな行動だったのに、撮影は色々と不運続きでした。


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