2022/12/09

夏に里山の杉林を駆け回るニホンリス【トレイルカメラ】

 

2022年8月中旬〜下旬 

スギを植林した山林の林道を監視するトレイルカメラを増やして2台体制にしてみました。 
溜め糞場sに来る野生動物を林道の両側(2アングル)から撮影しようという目論見です。 
すると、ニホンリスSciurus lis)の活動が記録されるようになりました。 


シーン1:8/15・午後17:37 
今まで林道脇のスギの木に長期間設置してきたトレイルカメラが画面中央に写っています。 林道を挟んで反対側に立つホオノキの幹に固定した2台目のトレイルカメラで撮影しました。 
動画冒頭で赤丸に注目して下さい。 
スギの左横枝(スギ以外の灌木?)からフサフサした尻尾が見えます。 
幹の背後を通ってスギの木を降りたリスが、背後の斜面を斜め右に駆け上がりました。 
リスの素早い走りを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:19〜) 


シーン2:8/24・午前9:43 (@0:41〜) 
9日後にニホンリスが再登場。 
スギの幹にリスがしがみついていました。 
トレイルカメラが気になって調べに来たのかな? 
トレイルカメラの真下に来ていたものの、そちらのカメラには何も写っていませんでした。 
太い幹を回り込んで斜面に飛び降りると、前回と同じく林床を右上に駆け上がりました。 
おそらく前回と同一個体で、森の巡回ルートが決まっているのでしょう。

旧機種は癖があり、昼間に動画撮影してもカラー映像がまともに撮れないことが多いです。 
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


シーン3:8/27・午前7:20・気温21℃ (@0:54〜)
さらに3日後の朝。 
杉に固定したトレイルカメラ(新機種)の映像です。 
対面に見えるスギの根元の右から登場したリスが、奥の斜面を下ったようです。 


野ネズミと異なり、夜の暗視映像にリスが写ったことは一度もありません。 
同じ齧歯目でもリスは完全な昼行性のようです。 
本来リスはスギ林なんかに用事は無いはずです。
この地点で積雪期にリスが写っていたので、夏にときどき通りかかってもさほど意外ではありません。
関連記事(7か月前の撮影)▶  
雪山でスギの木を登るニホンリス【トレイルカメラ】 
ニホンリスが杉林の雪道を疾走【トレイルカメラ】

現場周辺を探索すると、数十m離れた地点(スギを植林した区画の隣)でオニグルミの大木を見つけました。 
おそらく、リスは普段そこを活動拠点にしているのでしょう。 (今後の撮影課題)
夏にボリボリ、ガリガリ♪かじる大きな音が静かな杉林に響き渡っていたのは、ニホンリスがクルミの実を齧っていたのだろうと見当がつきました。



ブラックベリーの熟果で吸汁するコガタスズメバチ♀

 

2022年8月上旬・午前10:15頃・くもり 

民家の裏庭でブラックベリー(=セイヨウヤブイチゴ)の液果が黒く熟しました。 
そこにコガタスズメバチVespa analis insularis)のワーカー♀が来て熟果を大顎で噛み、甘い果汁を舐めています。 
熟果に齧られた食痕が残りますから、ブラックベリーの商品価値は下がってしまうでしょう。

ここでブラックベリーの熟果を食害する3種のスズメバチ類を観察することができましたが、アシナガバチ類は居ませんでした。 
関連記事(同所同日の撮影)▶ 
近くにフタモンアシナガバチおよびセグロアシナガバチの営巣地がありますし、ワーカー♀が探餌飛翔していたものの、熟したブラックベリーで吸汁する姿は見ていません。 
ブラックベリーに近寄ると強いスズメバチ類に追い払われてしまうのかもしれません。(餌場の占有行動)
2022年8月中旬 

同じ場所で後日、路上に多数散乱するブラックベリー落果の写真を撮りました。 
一部は踏まれて潰れてしまっています。
ヒヨドリなど甘党の野鳥が熟果をついばんだ(食害)際に一部を落としてしまうのではないかと想像していますが、まだ現行犯の現場を押さえたことはありません。 
ヒトの子供が通りすがりに摘み食いしたのなら、勿体なくてこれほど落とさないでしょう。
アスファルトの舗装路に落ちたブラックベリーの液果からは種子が発芽できません。
鳥類や哺乳類が熟果を食べて遠くに運び、糞と共に未消化の種子を地面に排泄することで、ブラックベリーの種子散布を助けていると思われます。

2022/12/08

夏のスギ林道を昼も夜も行き来するニホンカモシカ【トレイルカメラ:±暗視映像】

 

2022年8月上旬〜中旬 

自動撮影カメラで溜め糞場sのある里山のスギ林道を監視していると、最も頻繁に登場するのはニホンカモシカCapricornis crispus)です。 
この時期に昼夜を問わず往来するカモシカの記録をまとめました。 
個体識別できていませんが、どうも複数個体が単独生活しているようです。 

シーン1:8/8・午後21:00・気温25℃ 
右から左へ緩やかな上り坂になっている林道をゆっくり通り過ぎました。 
林道上に残るタヌキの溜め糞を暗闇でも踏まないように、跨いで歩きます。 


シーン2:8/10・午後21:08・気温26℃ (@0:11〜) 
ツキノワグマの通過から3時間後。 
カモシカが林道を右からやって来ました。 
珍しく林道の右端を歩き、スギ大木の傍をゆっくり左へ通り過ぎました。 
熊の残り香に反応した素振りは見られませんでした。


シーン3:8/11・午後12:55・気温30℃ (@0:25〜) 
今回は林道を左から登場。(角の細い幼獣?) 
スギ大木を通り過ぎた所で立ち止まり、路肩から斜面を見下ろしています。 
この動画では死角になって見えませんが、実は杉の木の横にコシアブラ幼木が生えていて、そこに立ち寄ったカモシカが眼下腺マーキングをすることがあります。 
今回はカモシカの頭部が見切れてしまい、眼下腺マーキングしたかどうか分かりません。 
カモシカの股間を後ろから見ても性別不明です。 
そのまま林道を右へ立ち去りました。


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