2018年9月下旬
岸から倒れて川に張り出したままになっている倒木(おそらくニセアカシア)に一羽のカワウ(Phalacrocorax carbo hanedae)が止まっていました。
カワウはこちらに背を向け(下流を向き)、大きく広げた翼を軽く動かすようにして濡れた羽根を乾かしています。
この止まり木は以前にも一度カワウが利用しているのを見ていたのですが、夏になると周囲の草木が生い茂り、対岸からは観察できなくなってしまいます。
▼関連記事(前年の5月に撮影)
川岸の倒木で羽繕い、脱糞するカワウ(野鳥)
少し遠くなるのですけど、上流の別アングルから撮影できるポイントをこの日はたまたま見つけて嬉しくなりました。
日光浴中のカワウが尾羽根を持ち上げると、白い液状便を勢い良く川に排泄しました。
排便直後に尾羽根を左右に激しく振り、軽く身震いしました。
排泄中も翼は広げたままでした。
飛び立つ前に軽量化したのかと思いきや、その後ものんびり日光浴を続けています。
中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、
カワウは水かきをもつにもかかわらず、上手に枝をつかむことができます。多くの鳥は前に3つ、後ろに1つのゆびをもちますが、カワウは前だけに4つのゆびがあり、それぞれのゆびの間に水かきがあります。この4つのゆびを使い、木をぎゅっとつかむのです。(p20-21より引用)
この記述を自分でも確かめてみたいのですが、ブラインドを使うなどして、もっと近づかないといけませんね。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
【追記】
ウの仲間は尾脂腺が発達していないので、羽毛が水をはじきにくく、翼を広げて乾かす姿がよく見られる。 (孝森まさひで『フィールド版 カモ類の観察』p23より引用)
カワウ(野鳥)@川倒木+日光浴:羽根乾燥 |
カワウ(野鳥)@川倒木+日光浴:羽根乾燥 |