2015年12月上旬
▼前回の記事
越冬休眠していたフタモンアシナガバチ新女王の覚醒
コガタスズメバチ巣の定点観察@祠・軒下#6
採集してきたコガタスズメバチ(Vespa analis insularis)の古巣の外被を慎重に解体して中を調べていると、とても小さな蜂が一匹出てきました。
キアシブトコバチ(Brachymeria lasus)のようです。
寄生蜂の一種ですがスズメバチ類を寄主としている訳ではないので、コガタスズメバチの生活史と直接の関係はありません。
隠れ家を壊されたせいで休眠から覚醒し、飛ぶ元気はないものの辺りを歩き回ります。
方眼紙の上に自発的に乗ってくれて、採寸の手間が省けました。
『ハチハンドブック』p25によると、キアシブトコバチは樹皮下などで成虫越冬するらしい。
▼関連記事したがって、スズメバチの古巣に潜んで冬越ししても不思議ではありませんね。
群飛・集合するキアシブトコバチの謎
私は本種の性別判定法を知らないのですが、越冬するのは♀だけなのですかね?
それとも♂も越冬して、春になったら交尾するのかな?
残念ながら、飼育下での越冬には失敗しました。
以下は標本写真。
ちなみに断熱効果に優れた古巣内で越冬していた居候としては他に、キアシナガバチ(Polistes rothneyi)新女王も1匹だけ見つかりました。(映像なし。以下に標本写真)
スズメバチの空き巣は千客万来ですね。
シリーズ完。
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