2025/01/27

暖冬で雪の溶けたスギ防風林を駆け抜けるニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2024年2月下旬 

シーン1:2/20・午後14:46・くもり(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた現場の状況です。 
平地のスギ防風林で風倒木が何本も長年放置されています。 
画面の右下手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギの根元に掘られた巣穴b(画面中央)を自動撮影カメラで見張っています。 
 そこでニホンイタチMustela itatsi)が越冬していたのですけど、最近ではなぜか姿を見なくなりました。 

今季は記録的な暖冬で、積雪量も例年よりはるかに少ないです。 
林床の残雪が完全に溶け去り、季節外れにまるで早春のような光景になりました。 


シーン2:2/29・午前7:10頃(@0:04〜) 
午前中に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが右から左へ続々と通過しました。 
どうやら先頭個体は撮り損ねたようです。 

手前から来た2頭が相次いで水平倒木の下をくぐり、奥へ駆け抜けて行きました。 
後続個体の子猿は、ちょっとした坂を駆け上がった勢いで、近くの細い落葉灌木に飛びつきました。 
子猿は朝から元気があり余っているようです。 
まるでパルクールの達人のような身体能力を、1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:25〜) 
子猿はすぐに地面に飛び降り、先行する成獣の後を追います。 
ニホンザルたちは、根返りスギやイタチの越冬用巣穴bには全く興味を示しませんでした。 

更に別の2頭が奥のスギ林を右から左へ遊動しています。 
つまり、少なくとも計5頭のニホンザルの群れが平地のスギ林を遊動していたことになります。 
カキノキなど果実がまだ樹上に残っている果樹を目指して移動中なのでしょう。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 

ちなみに、細い水平倒木を丸木橋のように渡る野生動物がいるのではないかと予想していたのですけど、そのような使われ方は全くしてませんでした。
水平倒木という障害物の下をくぐり抜ける立体交差の獣道になっているだけです。


つづく→

越冬明けのヒオドシチョウ:山道で日光浴からの飛び立ち【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年4月上旬・午後12:20頃〜13:45頃・晴れ 

早春の里山に登ると、上の方には未だあちこちに残雪がありました。 
この日は山道の日向で越冬明けのヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)を何頭も見かけました。 

地上のヒオドシチョウが翅をしっかり閉じると、地味な焦げ茶色の翅裏しか見えなくなり、見事な保護色になっています。 

山道の地上に止まる場合、残雪が溶けて地面が露出した地点を選んで日光浴していました。 
残雪の上では体温が下がってしまうのでしょう。
暑くなり過ぎると、全開にしていた翅を少し閉じて半開きにします。 

地面や灌木に止まっているヒオドシチョウの口元をじっくり見ると、いつも口吻を縮めており、何かを舐めている訳ではありません。
(樹液やミネラルを摂取する行動ではない。) 

私は外見でヒオドシチョウの性別を見分けられないのですが、おそらく♂が日向で日光浴しながら縄張りを張り、交尾相手となる♀を待ち伏せしているのでしょう。 
♂の縄張り内に別個体が飛来すると直ちに飛び立ち、追尾や乱舞が始まります。 
動きが激しいのでいつも見失ってしまい、交尾に至るシーンを見届けられませんでした。 
縄張りの蝶道を往復してから元の場所に舞い戻ってきて止まり直すことが多いです。 

各個体が飛び立つ瞬間を狙って、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。 
いくら待っても自発的に飛んでくれない場合、物を投げつけて強制的に飛び立たせました。
翅を全開にして日光浴しているヒオドシチョウは、体温が充分に上がっているので、素早く羽ばたいてすぐに(準備運動なしで)飛び立つことが可能です。 


ヒオドシチョウは成虫で越冬するので、翅が破損していることが多いのですが、無傷のきれいな状態の個体も見かけました。 
(複数個体を撮影。)

山麓の入山口付近で落葉した蔓に止まっていた個体に近づいて飛び立たせました。
辺りを優雅に飛び回って元の場所に舞い戻る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@2:13〜)

2025/01/26

雪原の営巣地を家族でうろつき、キツネの匂い転がり跡を調べるホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年2月下旬

休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が越冬する営巣地を自動撮影カメラで見張っています。 


シーン1:2/21・午後22:43・降雪・気温-1℃(@0:00〜) 
久しぶりに雪が降り、休耕地の枯野にうっすらと雪が積もりました。 

晩遅くに右から単独で登場したタヌキが巣口Mの横を通り過ぎ、立ち止まって身震いしました。 
新雪の雪原には、この個体の足跡しか残っていません。 
巣穴には立ち寄らずに、左へ立ち去りました。 


シーン2:2/25・午後4:01・・気温-7℃(@0:27〜) 
4日後の晴れた未明に、監視カメラがなぜか誤作動しました。 
雪面に足跡が残されています。 


シーン3:2/27・午前5:51・気温-1℃(@0:31〜)日の出時刻は午前6:12。 
横殴りの吹雪が吹き荒れる夜明け前に、タヌキが左下手前からゆっくり歩いて巣口Mに近づきました。 
頭を突っ込んで中の匂いを慎重に嗅いだだだけで、全身は入りませんでした。 
入巣Mしたかどうか見届ける前に、残念ながら1分間の録画時間が終わってしまいました。 


シーン4:2/27・午後17:45・気温3℃(@1:31〜)日の入り時刻は午後17:32。 
日没直後の様子です。 
昼間はよく晴れたらしく、せっかく積もった雪が半日でほとんど溶けていました。 
特に、手前の林縁に近い側は地面が完全に露出しています。 


シーン5:2/28・午前0:30・気温0℃(@1:34〜) 
日付が変わった深夜に、3頭のタヌキが一緒に現れました。 
家族群のはずですが、若い3兄弟なのか、それとも親子(♀♂つがいと子供)なのか、私には分かりません。 

雪原の奥に居た2頭は、前後して左へ向かいました。 
手前に来た個体は画面の右下隅で、キツネが転げ回った辺りの地面の匂いを嗅いでいます。 
何度も匂い転がり行動をしたキツネの残り香が気になるのでしょう。 
キツネに対抗して、このタヌキも匂い付け(排尿マーキング)したかどうか気になるのですけど、画角の端や死角になってよく分かりませんでした。
ただし、タヌキ自身は匂い転がり行動をやりませんでした。 

やがて、画面の左下隅から更にもう1頭が登場しました。(@2:11〜) 
この個体も、キツネが転げ回った地点の匂いを嗅ぎに行きました。 
タヌキたちはここに大小便を排泄して(営巣地の近くの溜め糞場?)縄張りをマーキングしているのではないかと私は想像しています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 




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