2024/10/22

雪国の根曲がり巣穴に出入りする冬毛のニホンイタチ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年12月中旬〜下旬 

シーン0:12/11・午後14:11・くもり(@0:00〜) 
平地のスギ防風林で根こそぎ風倒したスギと一緒に巻き添えを食って倒れた隣の幼木(樹種不明の落葉性広葉樹)が捻じくれながらもしぶとく育ちました。 
毎冬繰り返される積雪の重みで「根曲がり」の樹形となったのです。 
その根元の奥にある「根曲がり巣穴」に住む野生動物の正体を突き止めるために、自動センサーカメラで監視しています。 
地表付近に伸びたツルウメモドキの赤い実が見えます。 

ニホンイタチMustela itatsi)が頻繁に登場するようになったので、その様子を以下にまとめました。 


シーン1:12/17・午前10:11・みぞれ(@0:04〜) 
みぞれがちらつく午前中に、根曲がり巣穴からイタチが外に出てきて左へ駆け出しました。
直後に画面が上下に揺れたので、監視カメラを固定した倒木を渡ったようです。 


シーン2:12/18・午前3:45(@0:19〜)
雪がかなり積もった深夜未明にイタチが巣穴から外に飛び出してきました。 
ちょっと立ち止まってから、新雪をラッセルするように手前へ駆けて行きます。 
これだけ見ると単純に、巣穴の主はイタチと思うかもしれませんが、トレイルカメラが何に反応して起動したのか考える必要があります。 
映像をよく見直すと、小動物が新雪をラッセルした跡が左から来て根曲がり巣穴に潜り込んでいました。 
その動きに反応してトレイルカメラが起動した後に、イタチが手前に走り去ったと推理できます。 


シーン3:12/19・午前8:20(@0:29〜) 
珍しく明るい昼間にフルカラー(天然色)で雪景色が撮れていました! 
出巣しかけたイタチが思い直して根曲がり巣穴に戻ったようです。 
と思いきや、根曲がり灌木(樹種不明の落葉性広葉樹)の下をくぐり抜けて裏側へ出てから、右奥へ向かいました。 


シーン4:12/19・午後19:47(@0:54〜) 
晩にイタチが再び出巣して左へ立ち去ったようです。 
あまりにも動きが素早くて一瞬なので、1/3倍速のスローモーションでお見せします。 
手前の雪面が凸凹しているのは、スギ樹上から落雪したからでしょう。 


シーン5:12/20・午前9:29(@1:02〜) 
明るい午前中にイタチが巣口から右へ行きかけたものの、結局は左に向かいました。 
雪面が固く締まっているのか、イタチの足が雪に潜っていません。 

冬毛のニホンイタチの全身像をフルカラーでしっかり撮れました!  
チョウセンイタチほど尻尾が長くありません。 


シーン6:12/21・午前4:57・雪(@1:16〜) 
真っ暗な未明にイタチが左奥から登場。 
暗視カメラの赤外線を反射して、白く光る眼が2つ動いています。 
新雪をラッセルしながら右へ向かっています。 


シーン7:12/21・午前10:52・雪(@1:33〜) 
同じ日の昼前には雪がほぼ降り止んでいました。 
新雪に埋もれた巣穴からイタチが左に顔だけ出して辺りの様子を伺っています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】 
この根曲がり巣穴に住んでいる野生動物の正体は、ニホンイタチらしいとようやく判明しました。 
イタチは雪国(多雪地帯の北国)の冬でも冬眠せずに活動するらしいので、このまま監視を続けます。 
てっきりタヌキかアナグマの巣穴だろうと思っていたのですが、予想が外れました。

参考ブログ: ▶ 雪の中のイタチ - 但馬情報特急 




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帆翔するトビと追い回すカラスとの激しい空中戦(野鳥)

 

2023年10月上旬・午後16:30頃・くもり・日の入り時刻は午後17:16 

広大な田園地帯でトビMilvus migrans)が刈田から飛び立ちました。 
夕方は上昇気流が弱いようで、帆翔が安定せず、高度がなかなか上がりません。 
その様子を動画に撮り始めたら、カラス(種名不詳)の群れが嗄れ声を上げながら飛来しました。 
集団ねぐらに向かって飛んで行く途中のようです。 
カラスの群れはトビの下を通り過ぎたのですが、1羽のカラスがトビに対して単独でモビング(擬攻撃)を始めました。 
繁殖期ではないので、カラスの全個体がモビングに参加する訳ではなく、この辺りを縄張りとする個体だけが天敵の猛禽を追い払うようです。 

裏山の方へ飛んで逃げるトビをカラスが執拗に追い回しています。 
トビは右に左に旋回したり高度を上下に少し変えたりすることで、背後から迫るカラスの攻撃を上手くかわしています。 
カラスが一方的に攻撃するだけで、小回りの効かないトビは反撃しません。
そもそもトビは生きた獲物を狩る猛禽ではないのです。
逃げるトビの鳴き声は聞き取れませんでした。 
カラスはようやく諦めて飛び去りました。 
遠かったので、カラスの種類がハシボソガラスCorvus corone)かハシブトガラスCorvus macrorhynchos)か見分けが付きませんでした。 


※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2024/10/21

越冬用営巣地で初冬の晩にあくびするニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年12月中旬・午後19:50頃・気温10℃ 

越冬用の巣穴Rから外に出てきたばかりなのか、1頭のニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が巣口Rに佇み、夜風の匂いを頻りに嗅いでいます。 
体型や顔つきから♀と思われますが、ここで春に出産・育児した顔馴染みの♀(右目<左目)ではありません。 

口を大きく開けて欠伸をしました。
気温がまだそれほど低くないので、吐く息が白くなりません。 


後半になるとアナグマ♀は地面に散乱する落ち葉の匂いを嗅ぐものの、1箇所に留まっていますから積極的な探餌行動でもなさそうです。 
寒い冬になるとアナグマは巣外に出てもボンヤリしていて、とにかく活動性が低いため、動画のほとんどを5倍速の早回しに加工してお届けします。

翌日から遂に根雪が降り始めました。 




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