2023/11/07

立ち去るホンドギツネの後ろ姿を巣口からこっそり見送るニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】

 



2023年4月中旬・午後17:34・日没時刻は午後18:22。 

夕方の黄昏時にホンドギツネVulpes vulpes japonica)がまたアナグマの営巣地(セット)にやって来ました。 
巣穴近くの地面にキツネが座り込み、右後脚で痒い脇腹を掻いています。 
立ち上がったキツネは、奥の二次林に向かいました。 

キツネが立ち去るまさにそのとき、ニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が手前の巣穴Rからそっと顔を出しました。 
巣穴Rから出て振り返り、セットから立ち去るキツネの後ろ姿をこっそり見送りました。 
このとき警戒声などは発しませんでしたし、追いかけてキツネを追い払うこともしませんでした。 

もしキツネとアナグマがニアミスしていたら、大喧嘩になったはずです。 
キツネは巣内にいる赤ちゃんアナグマを隙あらば捕食しようと狙っていますし、アナグマ♀は我が子を必死に守ろうとするはずです。 

危険な訪問者が来ていたことをアナグマ♀は気づいていたというよりも、たまたま外出のタイミングと一致しただけではないかと私は思います。 
前の記事に書いたように、この時期キツネがストーカーのようにしつこくアナグマの巣穴に通っても、主のアナグマ♀はたいてい無反応で、巣口に顔を出したのはこのとき一度限りでした。 
おそらくアナグマの居住地はトンネルの奥深くにあり、外の気配に対して意外と鈍感なのかもしれません。 
アナグマは籠城戦術によほど自信があるのでしょうか。
仮に天敵が巣穴に侵入しても、緊急脱出用の別の出口を予め用意してあるはずです。 

ちなみに、私がトレイルカメラの電池を交換するためにときどき現場入りしたときも、アナグマが巣穴からこっそり顔を出したのは1回しか見たことがありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。





送電塔天辺の巣で孵化したハシブトガラスの雛を抱いて暖める親鳥♀と給餌する♂(野鳥)

 



2023年4月中旬・午後13:00頃・晴れ 

送電塔#KN7の天辺にある巣に座り込んで抱卵しているハシブトガラス♀(Corvus macrorhynchos)を撮影していると、下から♂が飛び上がってきて帰巣し、小さな雛たちに給餌しました。 
雛鳥は孵化したばかりのようで、未だ黒い羽毛が生え揃っておらず、裸で赤っぽく見えます。 
ということは、在巣の親鳥♀は抱卵ではなく抱雛していたことになります。 
雛が餌乞いする鳴き声は風切り音で全く聞き取れませんでした。 

少し横にどいていた親鳥♀にもパートナーの♂は口移しで給餌したようです。(愛情表現のキス?) 
雛が孵化しても羽毛が生え揃うまでは、自分で体温調節ができません。 
しばらくの期間は親鳥♀がつきっきりで雛を温めてやらないといけないため、ほとんど外出できません。 
したがって、♂は空腹のパートナー♀にも餌を運んでやる必要があるのです。 

給餌を済ませた♂は巣から左上に飛び上がり、鉄塔から左に伸びる高圧線に止まり直しました。 
営巣地の周囲をしばらく見渡してから、次の餌を採ってくるために高圧線から飛び去りました。 
強い横風に煽られながらも、左手前に飛んで行きます。 

今回、雛の排糞行動は見られませんでした。 
雛が小さいこの時期は、食後の雛が排泄した糞を親鳥がその場で食べてしまうのかもしれません。 

送電塔に少し近づいてから、続きを撮ります。 
鉄塔の中段に設置された巣箱は未使用のままで空っぽでした。 
カラスに営巣して欲しいのであれば、巣箱に予め小枝を数本入れておくのはどうでしょう?(提案)
同じ送電塔で上下2箇所に異なるカラスの♀♂つがいが営巣したら面白いのですが、縄張り意識が強いカラスはそれを許しません。 
同じ♀♂ペアがリスクヘッジのため同時に二巣並行することもないようです。

日当たり良好の巣内で抱雛を続ける♀にズームインすると、頻りに瞬きしています。 
目を白黒させているように見えるのは、白い瞬膜を閉じるからです。 


2023/11/06

笹薮の溜め糞場で朝活(早朝排便)するホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 



2023年4月中旬 

笹薮が生い茂る河畔林でオニグルミ大木の下にある大きな溜め糞場rpに通うホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。 
珍しく続けて早朝に来たシーンをまとめてみました。
これまで夜行性だったのに、生活リズムや巡回ルートを変更したのでしょうか? 


シーン1:4/12・午前5:34・(@0:00〜)日の出時刻は5:06。 
明るい早朝に左から登場したタヌキが、溜め糞rpの匂いを嗅いでから頭を上げ、右を見ながらヒューン♪と甲高く鳴きました。 
パートナーを呼んでいるのでしょうか?
北西を向いて排便しながら身震いしました。
 (糞切りをする尻尾の動きをしなかったので、脱糞しなかったかもしれません。) 
左下に立ち去りました。 
近くでウグイス♂が繰り返しさえずっています♪。 


シーン2:4/13・午前5:02・(@0:31〜)日の出時刻は5:05。 
翌日の日の出直前に左から来たタヌキは、溜め糞rpの匂いを嗅いだだけで左の笹薮に分け入りました。 
途中で立ち止まり、痒い体を足で掻いています。 

草丈の高い笹薮をタヌキが歩き回っても笹はほとんど揺れませんし、ザワザワと物音も立てることもありません。 
ということは、笹薮の中に歩きやすい獣道ができているのでしょう。 


シーン3:4/14・午前4:54・(@0:49〜)日の出時刻は5:03。 
次の日も日の出直前の薄明に右からタヌキが溜め糞場rpに現れ、南東を向いて排便していました。 
用を足すと左下に立ち去りました。 


シーン4:4/17・午前5:12・(@1:17〜)日の出時刻は4:59。 
3日後の明るい早朝に、タヌキaが右から登場。 
溜め糞rpの匂いを嗅ぐと、南東向きで脱糞。 
手前に茂った笹の葉がタヌキの肛門をうまいこと隠してしまい、大便の状態を確認できませんでした。 

先行個体aが左に立ち去ると、入れ替わるように後続のパートナーbが右の笹薮から登場。 
トイレの近くでおとなしく順番待ちしていたようです。 

近くで笹薮が揺れるガサッという物音に一瞬たじろぎました。 
警戒を解くと溜め糞rpの匂いを嗅ぎました。 
タヌキbは排泄せずにオニグルミ大木の左に回り込み、笹薮の奥に姿を消しました。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



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