2022/07/08

春の草地で採食するアトリ♀♂夏羽の群れ(野鳥)

 

2022年4月中旬・午後17:10頃・晴れ  

夕方に見慣れない鳥の大群が河川敷の草地で採食していました。 
夏羽のアトリ♀♂(Fringilla montifringilla)でした。 
これほど大きな群れを見るのは初めてです。 
北の繁殖地(シベリアなど)へ渡る途中で立ち寄ったのでしょう。 
夏羽(生殖羽)に換羽すると性的二型が著しくなり、性別を見分けるのが容易になります。(頭が黒い個体が♂) 
早春の草地は未だ枯草が多く、緑の若葉はあまり生えていません。
アトリ♀♂は嘴で落葉や枯れ草を次々にめくって、虫や種子(草の実)を探していました。 
近くを流れる川の水音でかき消されたのか、アトリの鳴き声は聞き取れませんでした。 
(ヒヨドリ♪の声は聞こえます) 

横の堤防路をヒトが通りかかると、警戒した群れが一斉に飛び立ち、近くの街路樹(ソメイヨシノなど)に避難しました。



【追記】
初め私は夏羽のノビタキ♀♂(Saxicola torquata)かと思ったのですが、YouTubeのコメント欄にてアトリと教えてもらいました。
アトリの大群はこれが初見でした。

 

2022/07/07

春の河畔林で夜に溜め糞場の裏を素通りするホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 雪に埋もれた溜め糞場を素通りする晩冬のホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

2022年4月下旬〜5月中旬 

河畔林にあるタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで監視しています。 
色々と失敗が続き、調査期間に少し空白ができてしまいました。 

夜行性のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が河畔林を徘徊していますが、溜め糞場にやって来ないことがあります。 
溜め糞場rvを迂回するように、ニセアカシア(別名ハリエンジュ)立木の裏にある獣道を素通りするシーンをまとめてみました。 
その夜はたまたま便意を催さなかったというだけではありません。 
溜め糞の匂いをチェックするまでもないということは、明らかに別個体の糞の匂いがしないのでしょう。 
トレイルカメラの存在をタヌキが嫌って避けるようになったとしたら、(私にとっては)由々しき事態です。

シーン1:4/30・午後19:36・ 
溜め糞場には全く興味を示さず、立木の奥を左から右へ歩き去りました。 
ペアで行動するタヌキの後続個体のようです。 
(先頭個体にはカメラの起動が間に合いませんでした。) 


シーン2:5/6・午後19:48 
今回もタヌキのペアのうち、後続の個体が立木の奥を左から右へ横切りました。


シーン3:5/9・午後21:57 
いつものように、タヌキのペアのうち、後続の個体が立木の奥を左から右へ横切りました。


シーン4:5/11・午前2:57 
珍しく巡回コースの向きがいつもとは逆で、立木の奥を左に歩き去りました。 
おそらくペアで行動するタヌキの後続個体のようです。 
(先頭個体にはカメラの起動が間に合いませんでした。) 




2022/07/06

境界標で日光浴する越冬明けのヒオドシチョウ

 

2022年4月下旬・午後16:25頃・晴れ 

河原の土手の草地に立てられた古い境界標に越冬明けのヒオドシチョウNymphalis xanthomelas japonica)が止まっていました。 
本種は成虫で越冬しますから、翅の縁がギザギザに破損しているのは長く厳しい冬を無事に生き延びた証です。 
境界標の側面上部に塗られた赤いペンキが剥げています。 

夕方の西日が当たる境界標の側面で翅を全開にしていました。 
口吻を注意してよく見たのですが、コンクリートの表面を舐めてはいません。 
したがって、ミネラル摂取ではなく、ただの日光浴なのでしょう。  
関連記事(7年前の撮影)▶ 日光浴する越冬明けのヒオドシチョウ
前足で触角をすばやく拭うと(@0:34)、境界標の側面を歩いて登り、境界標の上縁に達しました。 
太陽光に正対するように方向転換したのかと思いきや、蝶の影の面積はさほど減っていません。 

やがて、準備運動なしで急に飛び去りました。 
蝶を怖がらせないように私が動かずに佇んでいると、ヒオドシチョウはしばらく辺りを往復してから、同じ境界標に舞い戻りました。 
もしかすると、縄張り占有行動なのでしょうか? 
飛び立つ直前に別種のチョウなど縄張りへの侵入者(領空侵犯)があったかどうか、撮影に集中していた私は気づきませんでした。 

お気に入りの境界標の側面に今度は下向きで止まりました。 
もう体温が充分に上がった(暑くなった)ようで、翅を閉じてしまいました。 
翅裏は地味ですけど、人工物のコンクリートに対して保護色にはなっていません。
(樹木の幹に止まれば見事な保護色になるはずです。)

フィールドガイド日本のチョウ』でヒオドシチョウについて調べると、
越冬後は、山頂や稜線でよく見られ、♂は見晴らしのよい場所で占有行動をとる。 
【食草】エノキ、ハルニレ(ニレ科)、エゾヤナギ、シロヤナギ、シダレヤナギ(ヤナギ科)など。(p225より引用)
今回の撮影地は平地の川沿いですから、図鑑の記述とは少し違います。 
ヤナギ科の植物もヒオドシチョウ幼虫の食草であることをすっかり忘れていました。 
それなら川沿いで成虫が見られたのも納得です。
関連記事(8年前の撮影)▶ 群れで柳の葉を食すヒオドシチョウの幼虫

境界標の上部は確かに見晴らしの良いポイントなので、ヒオドシチョウ♂が♀を待ち構えている縄張り占有行動なのかな? 
腹部の太さでヒオドシチョウの性別を見分けるそうなのですが、私には自信を持って決められません。 
境界標の近辺に食樹も生えてなければ蜜源植物も咲いてないのに、ヒオドシチョウ♀が飛来するあてはあるのでしょうか?



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