2021/12/20

アカジソの葉を食べるナシケンモン(蛾)終齢幼虫

 

ナシケンモン(蛾)の飼育#14 


2021年9月下旬・午前11:30頃・室温24.4℃ 

和食の薬味として香り高いシソが好きなので、道端にたくましく自生するアカジソ(赤紫蘇)の株を根こそぎ掘り取り、持ち帰ってきました。 
誰かの畑や家庭菜園から勝手に盗んできた訳ではありません。 
公道の横から赤紫色の小さな花が咲いている株を採取しました。 
野鳥が種子散布する結果、あちこちに分布を広げているのです。(栽培作物の野生化)



植木鉢に移植して室内で栽培を始めると、葉に食痕(虫食い跡)が広がることに気づきました。 
犯人を探すと、ナシケンモンViminia rumicis)の幼虫を見つけました。 
アカジソの株と一緒に連れてきてしまったようです。 
そのまま飼育することにします。

4日後、シソの葉裏で脱皮して終齢になりました。 
腹端付近に脱皮殻(抜け殻)が残されていました。 
残念ながら脱皮の様子を動画で記録できませんでした。
やがて食欲が戻ったナシケンモン終齢幼虫は移動すると、シソの葉の裏側に隠れたまま、葉縁をモリモリと齧り始めました。
食事シーンをマクロレンズで接写してみましょう。 
幼虫の頭部は真っ黒です。 
シソの葉に噛み傷が付くと、シソ独特の芳香が広がります。 
ナシケンモン幼虫の食草リストにシソは含まれていませんでしたが、広食性なだけあって、あまり好き嫌いなく何でも食べるようです。


2021/12/19

飛来したノスリが携帯電話の中継塔に止まる(野鳥)

 

2021年9月下旬・午前11:50頃・くもり 

電柱の天辺に止まっていたノスリButeo japonicus)にカメラを向けた途端に警戒したのか、すぐに飛び立ちました。 
ところで、このコンクリート電柱の天辺だけペンキで黄色く塗られているのは、どういう意味があるのでしょう?
 

ノスリはピーエ♪と甲高く繰り返し鳴きながら飛び去りました。 
民家の防風林として聳え立つ3本のモミのうち、左の大木の樹冠に止まりました。 
モミの枝には黄色の未熟な球果(松ぼっくり)が多数なっていました。 
ところが、ノスリはなぜか落ち着かずにすぐにまたモミの木から飛び出しました。 

滑空すると、近くの携帯電話用基地局(中継塔)の天辺に止まり直しました。 
尾羽を左右に振り、ピョンと跳んで縦のアンテナの天辺に移動しました。 
ここでもピーエ♪と鳴きました。 
嘴を開く動きと鳴き声がほぼ同期したので、この個体の鳴き声で間違いありません。 
(やや遠いので、音声が届くまで少し遅れます。) 
ようやく落ち着いたのか鳴かなくなり、辺りを見回しています。 

※ 風切り音にかき消されそうなノスリの鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


つづく→

捕獲しても鳴かず飛ばずのコブヤハズカミキリ

 

2021年9月下旬・午後16:15頃・くもり 

里山の山道(標高535m地点)をコブヤハズカミキリMesechthistatus binodosus binodosus)が歩いていました。 
久しぶりに出会ったので取り押さえると、おとなしくなりました(擬死状態)。 
定規を並べて採寸します。 
性別は? 

触角に指で繰り返し触れてもなかなか逃げようとしません。 
指で摘み上げて一時捕獲しました。 
顔を正面から接写すると、大顎を大きく開きっぱなしにしていました。 
他種のカミキリムシのように捕獲時に鋭い大顎を開閉する方が威嚇効果があると思うのですが、やりませんでした。
キーキー♪鳴いたり私の手に噛み付こうとしたりしませんでした。 
ほとんど暴れず、おとなしくしています。 
私が指を離すと、手のひらをせかせかと徘徊。 
本種は後翅が退化していて飛べないので、手のひらから地面に転がり落ちました。 

こうした特徴は昔に撮影済みですが、今回は高画質のFHD動画で撮り直しました。 
過去の2回とも、捕まえてもおとなしくて、他のカミキリムシのようにキーキー鳴いて抗議することはありませんでした。
関連記事(12、13年前の撮影)▶  
コブヤハズカミキリ@山道 
コブヤハズカミキリ@ホオノキ


このグループは飛べないので本州の各地域によって種分化しているらしいのですが、東北地方にはコブヤハズカミキリしか分布していないそうです。

 

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