2021/05/31

雪山で見つけたニホンノウサギの隠れ家(雪洞)

 

2021年2月中旬・午後12:10頃・くもり 

雪に埋もれた里山の林道を私がスノーシュー(西洋かんじき)で登っていると、すぐ横の法面から1羽の白ウサギが突然飛び出してきて、脱兎の如くスギ林の方へ走り去りました。 
慌ててカメラを起動しても間に合いませんでした。 

ニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が林道沿いの斜面に浅い横穴を掘って、雪洞の中に隠れていたようです。 
どうやって雪洞を掘ったのか、想像してみました。
ノウサギが雪面にじっと座っていたら自分の体に雪が降り積もって自然に埋もれたという訳ではありません。 
林道を走ってきたノウサギが横の斜面の深雪に勢いよくズボッと飛び込んでから、横穴を少し掘って即席の隠れ家(雪洞)を作ったようです。 
巣穴とかねぐらと呼べるのかどうか、ノウサギの生態に疎い私にはよく分かりません。 
雪洞の中で寝ていたのならねぐらと言えるでしょう。 
繁殖用の巣穴ではありません。 

雪洞を出て雪面に残った足跡を辿ると、前方を逃げるニホンノウサギを何度か目撃したものの、どうしても動画に撮れませんでした。 
冬毛のノウサギは見事な保護色で、雪山のどこに隠れているのか、飛び出すまで全く分からないのです。 
GoProなどのアクションカメラを身体に装着して、ドライブレコーダーのように一人称動画(主観動画)をひたすら記録し続けない限り、突発的な出来事に対応するのは無理なのかな? 
ノウサギが隠れ家から飛び出す決定的瞬間を撮り損ねたのがあまりにも悔しかった私は、スノーシューによる雪山探索中はカメラのエコモードを切り、常時起動させておくことにしました。 
バッテリーの消耗が激しくなるのは仕方がありません。 
レンズキャップだけは装着しておきます。 
何度も失敗したものの(間に合わず)、後日ようやくノウサギの逃走シーンを撮ることができました。
▼関連記事(12日後の撮影) 
雪山に隠れ走り去る冬毛のニホンノウサギ(フィールドサイン:足跡、食痕、糞)
この日の雪質はクラスト状態から溶けた重い腐れ雪(湿雪)で、スノーシューを履いても山中を歩くのは疲れます。 
日陰で雪面が固くクラストしている所では動物の足跡が明瞭に残りにくいことがあり、トラッキングがやや難しくなります。 

動画には撮っていませんが、トラッキング中に気づいた点は。 
ノウサギの足跡が落葉灌木の横を通った際に、小枝の先がスパッと斜めに切り落とされていました。 
ウサギの食痕はカモシカの食痕とは明らかに違います。 
沢沿いに自生するユキツバキの群落が雪の中から常緑の葉を覗かせていました。 
その横をノウサギの足跡が通り過ぎていたので、もしかするとユキツバキの枝葉を食べたかもしれません。(食痕を未確認)

2021/05/30

土手を徘徊するザトウムシの一種【名前を教えて】

 

2020年8月上旬・午後16:00頃・くもり

河畔林を通って川の本流に注ぐ用水路の土手をザトウムシの仲間(種名不詳)が徘徊していました。 
久しぶりにマクロレンズで接写してみたら、動きが意外に早くてピントを合わせるのが難しいですね。 

私にはちょっと見慣れない種類でした。 
体の上面は灰色で、下面は黄色っぽい黄緑色。 
歩脚の関節部分は白色。 
黒い目が体の前の上側に付いています。 
どなたか種名をご存知でしたら教えてください。 
日本でザトウムシの図鑑が1冊も出版されないのが不思議でなりません…。 

雪山に残るニホンカモシカの溜め糞と小便跡(フィールドサイン)

 

2021年2月中旬・午後13:30頃・くもり 

スノーシューを履いて雪山を下る途中で、ようやくこの日初めてニホンカモシカCapricornis crispus)の足跡を雪面に発見しました。 
クラストした(表面が固く凍った)雪面にくっきりと蹄の跡が残っています。 
足跡を辿ってしばらく追跡すると、スギが植林された斜面で大小便を排泄した跡を見つけました。 
雪面に新鮮な糞が大量に残されています。 
カモシカの糞を見たことがない人のために、私の右手をかざして採寸代わりにしました。(糞に触れた訳ではありません。) 
カモシカの糞は別に臭くありません。 
カモシカは立ち止まって排便と同時に排尿したようで、黒っぽい焦げ茶色の小便跡で雪が解けていました。 

▼関連記事(8年前の撮影:寝床、ねぐら?)

タヌキのように縄張り内の決まった場所をトイレとして何度も利用した結果、溜め糞となったのでしょうか? 
カモシカは冬になぜか長時間ぼーっと立ち尽くして休む習性があります(アオの寒立ち)。
▼関連記事(7、9年前の撮影) 
林道に佇むニホンカモシカ(アオの寒立ち) 
雪道に立ち尽くすニホンカモシカ♂(左角欠け)
ここで長い時間、寒立ちしながら何度も排便した結果、溜め糞のようになった気もします。 
ここでカモシカが座って休んだ形跡はありませんでした。 
この場所に無人カメラ(トレイルカメラ)を仕掛ければ、溜め糞説が正しいかどうか検証できるはずです。 

足跡を辿って更に進むと、とある落葉灌木(樹種不明)の下でグルグルと方向転換したような形跡が残っていました。 
食痕は何も見当たらなかったので、おそらく眼下腺を枝先に擦りつけてマーキングしたのではないか(匂い付け)と想像しました。 

雪面のクラストが溶けてある程度柔らかくなれば、ニホンカモシカが足を前に一歩踏み出す度に蹄の先端(2本に先割れしている)を雪面に擦った跡が2本線で残ります。 

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