2020/10/22

ソバナの花粉を舐めるホソヒラタハナアブ♂

 

2020年7月下旬・午後14:50頃・くもり 

里山を抜ける峠道の道端に咲いたソバナの群落でホソヒラタアブ♂(Episyrphus balteatus)がホバリング(停空飛翔)していました。 
小雨が降った後なので、花に水滴が付いています。 
長々とホバリングしてから、ようやく花に着陸しました。 
雌しべの先端や花弁の内側に付いた花粉を舐めているようです。 
満を持して花の奥に潜り込みましたが、蜜腺まで口吻が届かない気がします。 
おそらく雄しべの葯から花粉を舐めているのでしょう。 
萎れた花(雌しべだけが外に飛び出ている)や蕾にも興味を示し、その手前でホバリングすることもありました。  

ソバナの花の送粉者はハナアブなのでしょうか? 
それにしては、ホソヒラタアブ♂はソバナの花に着陸するまでかなり躊躇い、着陸しても居心地が悪そうであまり長居しませんでした。(着陸しにくい?) 
花の形(釣り鐘状)からすると、なんとなくハナアブ類にはあまり来て欲しくないのではないか?と個人的には予想しています。 
しかし、マルハナバチなどハナバチ類がソバナに訪花するのを私は一度しか見たことがありません。 
▼関連記事(4年前の撮影)
ハサミムシがメインの送粉者とは考えにくいでしょう。
▼関連記事(4年前の撮影) 
ソバナの蕾に潜り込んで花粉を食べるハサミムシ(ルイス型コブハサミムシ♂?)

2020/10/21

ヤブガラシの花蜜を吸うオオハヤバチ

 

2020年7月下旬・午後12:20頃・くもり 

民家の裏庭に蔓延るヤブガラシのマント群落で見慣れない蜂が忙しなく訪花していました。 
大型の蜂なのにハエのように素早く飛び回り、非常に撮りにくいです。 
ハエのように複眼が大きく発達しているのも目を引きました。 
帰ってから調べてみると、どうやら憧れのオオハヤバチ(別名トガリアナバチ;Tchytes sinensis sinensis)のようです。 
性別の見分け方をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。  (※追記参照)

ヘクソカズラの花も一緒に咲いていたのですが、狩蜂はヤブガラシだけ訪花していました。


【追記】
オオハヤバチ♂の見事な写真を撮影しておられた蜂屋のヒゲおやじさんに質問したところ、以下の回答を頂きました。
さてオオハヤバチの性差ですが、私も細かいことが説明できません。言葉にできることは、図鑑の検索表にたよることになりますが、ぱっと見ですと、雄の方は尾端がとがっておらず、白っぽく見える感じです。(中略)触覚(原文ママ:しぐま註)の節の数が違うようですので、写真に細部が写っていればですが、確認できると思います。どの種もそうかはよく知らないのですが、雄は1節多くて13節あるそうです。

コンクリートの壁を舐めるサカハチチョウ夏型

 

2020年7月下旬・午後14:40頃・くもり 

 峠道の法面を補強するコンクリート壁面に夏型の サカハチチョウAraschnia burejana)が止まっていました。 
翅を緩やかに開閉しながら歩き回り、口吻を伸ばしてコンクリートの表面を舐めています。 
コンクリート表面が斑状に白く塩を吹いたように見えるのは、地衣類に覆われているのですかね? 
サカハチチョウは飛び立ってもすぐに壁面に戻ってきて、再びコンクリートの表面を舐めています。 
ミネラル成分を摂取しているのでしょう。
▼関連記事(4、5年前の撮影) 
獣糞と鳥糞を吸汁するサカハチチョウ夏型 
サカハチチョウ夏型の吸水と排尿
ミネラル摂取する蝶の性別は通常♂とされていますが、この個体はどうでしょう? 
『フィールドガイド:日本のチョウ』p221によれば、
♀は♂に比べて翅形が丸く、腹部が太い。(中略)夏型の♀では♂より白帯が広い。
残念ながらこの説明を読んでも私にはサカハチチョウの性別を見分けられません。 

しばらくすると舗装された路上に着陸したのですが、そのときは路面を舐めませんでした。

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