2019/12/17

夏の川で頭突きの喧嘩をするカルガモ(野鳥)



2019年8月中旬・午後15:12

橋の欄干から私が下の川を覗き込むと、川面に居たカルガモAnas zonorhyncha)の小群(計3羽)が警戒して下流へ逃げて行きました。
(映像はここから)

2羽のカルガモが浅い川で水浴びしています。
その2羽が急に川面で正面衝突し、頭突きで押し合いを始めました。
初めは右の個体が優勢に押していたのに、それを左の個体が上手くいなして右の個体の背後に回り込み、交尾のようにマウンティングしました。
2羽はすぐに別れ、各々が水浴して身を清めています。
その後は下流に向かって川面を泳ぎ去りました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

カルガモのこんな行動を見るのは初めてで、この夏のバードウォッチングで最も興味深い一件でした。
外見でカルガモの性別を見分けられないのが残念です。
カルガモの繁殖期は確か冬なので、真夏に交尾するはずはありません。
群れ内の上下関係を決める優劣行動(喧嘩・闘争)なのでしょうか?
猛暑で苛ついていただけかもしれません。

ネットで検索してみると、鳥に疑似交尾という行動があると知りました。

参考サイト:(いずれも冬の観察記録)
擬似交尾をするカルガモ
カルガモの擬似交尾

今回の2羽は求愛行動(ヘッドトッシング)を全くせずに、いきなり頭突きからのマウンティングをしたので、おそらく疑似交尾ではなくて喧嘩だろうと考えています。

▼関連記事(前年の12月に撮影)
池の水面で求愛・交尾するカルガモ♀♂【冬の野鳥】


【参考】:
八木力『冬鳥の行動記 Ethology of Wild Ducks』
闘争@p50-53、求愛行動@p54-57、交尾@p58-59



▼関連記事(同年の秋に撮影)
池で頭突きの喧嘩をするカルガモ(野鳥)

カルガモ2(野鳥)@川面+頭突き押し合い
カルガモ2(野鳥)@川面+頭突き押し合い
カルガモ2(野鳥)@川面+疑似交尾?

2019/12/16

オオアレチノギクの花蜜を吸うコアシナガバチ♀



2019年8月中旬・午後16:05頃

河畔林の林縁に咲いたオオアレチノギクの群落でコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が訪花していました。
吸蜜でエネルギーを補給すると、後半はオオアレチノギクの群落を飛び回り獲物を探し始めました。(探餌飛翔)


コアシナガバチ♀@オオアレチノギク訪花吸蜜
コアシナガバチ♀@オオアレチノギク訪花吸蜜
コアシナガバチ♀@オオアレチノギク訪花吸蜜

オオアレチノギク花
オオアレチノギク花
オオアレチノギク茎+葉
オオアレチノギク花・全景

対他毛繕い中のニホンザルがハシブトガラスの鳴き声を聞くと…(野鳥)



2019年7月下旬・午前6:58頃


▼前回の記事
路上で排便する野生ニホンザル

山麓の路上でニホンザルMacaca fuscata fuscata)の成獣♂が寝そべり、近くに居た若い個体に毛繕いを要求しました。
子猿はさっきまでこの成獣♂をひどく恐れていたのに、いそいそと近づいて従順にボス?のノミ取りを始めました。
ニホンザルの対他毛繕いは群れ内のコミュニケーション手段でもあり、スキンシップによって緊張を緩和する役目も果たしているようです。

近くの樹上でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)がカーカーカーカー♪と澄んだ声で4回鳴きました。
この鳴き方は特に警戒声というほど切迫していないと私は思うのですが、これを聞くとニホンザル成獣♂は警戒してガバッと起き上がりました。
異種の動物や野鳥の鳴き声が意味するところを知っていて、それを利用する知恵があるのです。
(あるいはこの個体はカラスにトラウマでもあるのでしょうか?)
私が一歩も動いていないことを確認すると、安心して毛繕いを受ける体勢に戻りました。

その後、成獣♂は頭を差し出して子猿にノミを取ってもらっています。
腹這いになりつつも、私の様子を油断なく伺っています。


ニホンザル2@路上+対他毛繕い
ニホンザル2@路上+対他毛繕い

ハシブトガラス(野鳥)@オニグルミ樹上

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