2019/05/28

ハシブトガラスが秋の河原で水浴して飛び去るまで(野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】



2018年10月下旬・午後16:00頃(日の入り時刻は午後16:53)

夕方の河原でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の群れが集まり、水浴びをしていました。

岸辺近くの浅い所で行水している個体に注目しました。
カラスの羽は単純な黒い色素ではなく構造色で、西日を浴びると角度によってはメタリックな紫色に輝いてなかなか美しく見えます(濡れ羽色)。
次にハシブトガラスは横の石にピョンと飛び乗ると、身震いして水気を切り、羽繕いを始めました。
ここまでが1セットで、同じルーチンを何度か繰り返します。

再び入水して水浴をやり直します。
2回目の水浴行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜)
スローモーションにすると、豪快に飛び散る水飛沫が映えます。
嘴を水中に突っ込んで顔を左右に振っています。
同時に左右の翼を水面に叩きつけるようにして背中に水を掛けています。
行水が済むと、横の石にピョンと飛び乗り、身震い、羽繕いをします。
その場で白い液状の糞を排泄しました(@2:49)。
自分が水浴する川の水を糞で汚しているのは、なんだか残念です。
水洗トイレのつもりなのでしょうか。
別個体のハシブトガラスが左に着陸するのと入れ替わるように、力強く羽ばたいて飛び立ちました。
そのまま流し撮りすると、対岸へ飛び去り河畔林の(オニグルミ?)樹冠の枝に止まるまで見届けました。
これから就塒前集合が始まります。

実は「河原で水浴するハシブトガラス」という題材は、同じ河原で夏にも撮影しています。
秋になっても夏と同じく、夕方に塒入りする前に河原に集まって水浴していた、という記録です。
(水浴のやり方は、夏も秋も同じでした。)
私が本当に撮影したいテーマは、雪国のカラスは寒くなっても冷たい川で水浴するのか?という問題です。
カラス関連の本を読むと、冬は水浴のついでに雪浴びをするらしく、想像するだけで魅力的なテーマです。
(例:中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』)



実際に雪が積もった厳冬期にこの河原へときどき通ってみると、残念ながら当地のカラスは夕方の河原に全く集まらなくなりました。
集団塒の場所を変えたのかもしれません。

ハシブトガラスやハシボソガラスは留鳥とされていますけど、群れの大半が暖かい地方へ移住して冬越しするのではないか?と私は推測しています。
いつ頃からカラスが河原に来なくなるのか?という点は、定点観察の間隔がかなり飛び飛びに開いてしまったので、突き止められませんでした。


ハシブトガラス+ハシボソガラス(野鳥)混群@河原+水浴

冬の河原にジョウビタキ♂【冬の野鳥】



2018年12月下旬・午後16:00

夕方の河原で冬鳥のジョウビタキ♂(Phoenicurus auroreus)が川沿いの落葉した灌木に止まっていました。
鳴いているようですが、川の流れる音にかき消されてしまってよく聞こえません。
すぐに飛んで移動してしまいました。

実はエナガと混群を形成しているような印象を得たのですが、エナガの方は動きが忙しなくて上手く撮れませんでした。
川岸は積もった雪で部分的に覆われています。


ジョウビタキ♂(野鳥)@河畔林

2019/05/27

ダイサギとカワウが河畔林に続々と塒入りする定点映像(野鳥)



2018年11月上旬・午後16:39〜17:15(日の入り時刻は16:34)


▼前回の記事
カワウとダイサギの混群が塒入りする定点映像を早回しにしてみる【10倍速映像】(野鳥)


カワウPhalacrocorax carbo hanedae)とダイサギArdea alba)の群れが夕方の河畔林に塒入りする様子を定点映像にもう一度記録するため、2日後に再び現地入りしました。
前回は河畔林の陸側から撮影したので、今回は川の対岸から狙うことにします。

川は画面下の左から右に流れています。
西に沈む太陽に対して逆光になってしまうという難点があるのですけど、被写体の水鳥が単純な白と黒ですから、充分に見分けられるはずです。



昼過ぎから道なき道を藪漕ぎして現場に辿り着くまでが一苦労でした。
ノイバラなどの棘が厄介で、擦り傷だらけになりました。

川岸に集まっていたカモ類が、私に警戒して一斉に飛び去りました。
しばらく静かにしていると、戻ってきてくれました。

集団塒の周囲は大量の鳥の糞で白く汚れているので、すぐに分かります。
黄葉しかけたオニグルミの葉や下草の笹藪に、鳥の排泄した白い糞が大量に付着していました。



集団塒の対岸の水際で枯れたヨシ原に迷彩ブラインドを張って隠れました。
ようやく準備完了したのが午後16:00。
私がブラインド内で息を潜めていると、やがて周囲の葦原にスズメが賑やかに集まり始めました。
スズメの集団塒は葦原なのかもしれません。

この日は曇り空で、いつもより早く暗くなりました。

長撮りした定点映像をノーカットでご覧下さい。
冒頭の5分間は私がブラインド内で落ち着くまでに立てるガサガサという物音が耳障りで申し訳ありません。
鳥にも警戒されたかもしれません。
そこさえ辛抱してもらえれば、残りは癒やしの環境映像としてお楽しみ頂けるかもしれません。

まず、黒いカワウの群れが集団塒の上空を偵察するように旋回するようになりました。
河畔林の樹冠に一番乗りで着陸したのもカワウでした。
この個体にズームインしても、逆光で羽根の細かな色合いは見えずシルエットしか分かりません。
河畔林で塒に選ばれた樹種は、葉の形状からオニグルミと柳のようです。
次に飛来した個体とぶつかりそうになり、初めの個体は樹上から飛び去ってしまいました。

しばらくすると、純白のダイサギが飛来し、優雅に枝に着陸しました。
塒内で隣合う個体間の小競り合いがたまに勃発し、喧嘩の鳴き声も聞こえます。
着地した枝が気に入らなかったり、隣の個体に追い払われたりして飛び立つと、再び塒へのアプローチからやり直します。
カワウもダイサギも図体が大きくて飛ぶのがあまり得意ではないので、小鳥のように枝から枝へ器用に飛び移ることが出来ないのです。
画角から外れた左の樹冠にも就塒していました。(広角レンズが欲しいなー…。)

一方、川面に塒入りしたカモ類や白鳥が集まって賑やかに鳴き交わす声が聞こえてきます。

迷彩ブラインドの効果は絶大で、前回よりも迫力ある動画が撮れました。
今回は混群の塒入りがスムーズに行なわれ前回よりも早く寝静まったのは、私の存在を警戒していない証拠でしょう。
ブラインドに隠れての長撮り中に咳が出そうになって焦りました。
途中で私の存在に気付かれてしまっては、それまでの苦労が水の泡です。
なんとか気合で咳を抑えました。

撮影終了後も完全に暗くなるまでブラインド内で待機しました。
その間におにぎりを食べて腹ごしらえ。
そっと機材類を撤収し、藪漕ぎして帰りました。
対岸の集団塒で寝ているカワウとダイサギは、私がガサゴソと立てる物音に気づいているはずですが、幸い騒いだり逃げたりしませんでした。
ほぼ新月なので夜空は暗く、しかも雲に覆われていました。


つづく→ダイサギとカワウが集団就塒する定点映像を早回しにしてみる【10倍速映像】(野鳥)


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