2014/02/12

網にかかったオツネントンボ♂を捕帯でラッピングするイシサワオニグモ♀(蜘蛛)



2013年9月下旬

前回の記事はこちら→「イシサワオニグモ♀(蜘蛛)オオアオイトトンボ♀の捕食と再ラッピング【10倍速映像】

山陰に日が落ちてすっかり暗くなりました。
帰る前にもう一つだけ実験してみます。
正常円網の甑(こしき)で未だ前の獲物(オオアオイトトンボ♀)を食べている時にまた別の獲物が網にかかったらイシサワオニグモ♀(Araneus ishisawai)はどうするでしょう?
近くで捕獲したオツネントンボ♂(Sympecma paedisca)の翅を毟ってから網に投げつけ給餌してみました。
オツネントンボは前翅と後翅の縁紋がずれています。)

真っ暗なので、白色LEDのライトで照らしながら動画に記録します。
昼間の自然光よりもクモの糸が白く光り、はっきり見えますけど、いまいちピントが合いません。
(暗視可能な赤外線ビデオカメラが欲しいなぁ…。)
今回は捕帯で軽くラッピングした獲物を網に残したまま、クモは手ぶらで甑に戻りました。
下向きに占座すると食べかけの獲物(アオイトトンボ♀)に再び食いつきました。
2匹目の獲物は(網にかかった位置を覚えておいて?)後で取りに戻るのでしょう。
素人考えでは、せっかく手に入れた2匹目の獲物もとりあえず甑に持ち帰り、近くの網に引っ掛けておけば良さそうなものです。
クモがそうしない(二度手間を厭わず取りに戻る)理由は何でしょうね?
甑付近の糸に重量制限があるのかな?
これでこの日の観察を打ち切って帰りました。

獲物を網に付けてやった直後

翌朝、再訪すると夜の間に獲物を二匹とも食べ終えたようです。
正常円網はあちこち破れたままでしたが、食べ残しなどは網から全て取り除かれていました。

つづく→「網にかかったノシメトンボ♀を隠れ家に運んで食すイシサワオニグモ♀


ミズナラの樹液を吸うルリタテハ



2013年10月下旬

ミズナラの樹液酒場にルリタテハKaniska canace no-japonicum)もやって来ました。
翅をリズミカルに開閉しながら口吻を伸ばして白く固まった樹液を吸汁しています。



2014/02/11

イシサワオニグモ♀(蜘蛛)によるオオアオイトトンボ♀の捕食と再ラッピング【10倍速映像】



2013年9月下旬

オオアオイトトンボを捕食するイシサワオニグモ♀:後編(捕食と獲物の再ラッピング)

前編はこちら


正常円網の中央にある甑(こしき)に持ち帰った獲物のオオアオイトトンボ♀(Lestes temporalis
イシサワオニグモAraneus ishisawai)♀成体がゆっくり捕食する様子を記録してみました。
長撮りした動画素材を10倍速の早回し映像に加工してみました。
無音だと寂しいので、現場の背景音を等倍速で付け足しています。
クモは獲物を噛む位置を変えながら体外消化しています。
捕食の合間にときどき獲物を捕帯でラッピングし直しています。
食餌が進むと体外消化液で捕帯の糸も一緒に溶けてしまい、梱包がほどけてしまうのでしょうか。
普段は下向きに占座していますが、再ラッピングの作業時は必ず糸疣を下に向ける(体の向きを上下変える)ようです。
次第に獲物は原形を留めない肉塊へと変わりました。



【おまけ】
リアルタイム再生のオリジナル動画もブログ限定で公開しておきます。
42分弱の長編です。


帰る頃にはもはや獲物は原形を留めない。

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