2010/12/15
シリアゲコバチ♀の産卵:スロー再生
2010年8月中旬
シリアゲコバチ(Leucospis japonica)の産卵シーンを接写した映像を1/3倍速のスローモーションでもう一度お届けします。
腹部背面に背負った独特の産卵管を鞘から抜き、堅い産卵基質(今回は木材)に対し垂直に突き立てると、太い後脚を踏ん張り力を込めて深々と刺します。
何かテコの原理を使っているようですが、あまりにも構造が複雑で、何がどうなっているのかよく分かりません。
その驚異的な機能美をご堪能下さい。
産卵管の先で寄主の幼虫をどうやって探り当てるのかも謎です。
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シリアゲコバチ♀の産卵
2010年8月中旬
神社の本堂回廊の木の手摺りにシリアゲコバチ♀(Leucospis japonica)が集まっていました(少なくとも2匹以上)。
頭を垂れ触角の先で材を叩きながら歩き回ります。
ここぞという場所で立ち止まると、産卵管を突き立て深く差し込みました。
卵を産下すると産卵管を引き抜いて歩き去りました。
念願の産卵シーンを一部始終、間近で観察できて感無量です。
産卵管を鞘から抜くときに「ピン」とかすかに音がしたのですが、残念ながら録音されていません。
同様のシーンが手摺りのあちこちで繰り返されました。
この古い手摺りは下面に元々クマバチが穿坑したと思われる穴が多数開いています。
現在は主に借坑性のエントツドロバチが営巣しています。
本種はツツハナバチやオオハキリバチの寄生蜂として知られていますが、ドロバチにも寄生するのだろうか。
それとも今回の寄主はクマバチなのかな?
巣内に潜む寄主の幼虫に体外産卵するのだそうです※。
徘徊探索中にエントツドロバチの巣穴に侵入することもありましたが、すぐに出てきました(映像なし)。
巣の主と鉢合わせ(蜂合わせ)すると危険なので、堅い材の外側から産卵する術を発達させたようです。
※ 『本能の進化:蜂の比較習性学的研究』岩田久二雄 眞野書店 p44より
別の図鑑では「ハキリバチ類の幼虫に寄生し、寄主の繭の中に産卵する」と書いてありました。
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2010/12/14
ゴイシシジミの死骸を運ぶクロヤマアリ♀
2010年8月中旬
山地の歩道で働きアリが蝶の死骸を引きずって運んでいました。
2匹の蟻が協力して運んでいるようですが、邪魔してるだけのようにも見えます。
風の強い日で、羽が煽られ運びにくそうです。
昔国語の授業で習った詩を懐かしく思い出しました。
「蟻が蝶の羽をひいて行く ああヨットのやうだ」
撮影後にアリを2匹採集して調べたところ、多分クロヤマアリ(Formica japonica)だと思います。
獲物の蝶は初めて見る模様でしたが、虫我像掲示板にて問い合わせたところゴイシシジミ(Taraka hamada)と教えて頂きました。
翅裏は白地に黒の斑点があり、翅表は地味です。
幼虫は肉食で竹の仲間に付くアブラムシを捕食し、成虫もアブラムシの甘露を舐めに来るそうなので、アブラムシと共生する蟻とは敵対関係にあります。
用心棒がアブラムシの仇を取ったのでしょう。
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