2022年1月中旬・午後13:50頃・くもり
街なかを流れる川の傾斜が少し急になっている区画が、白波の立つ瀬になっています。
人工的な瀬を作るために、そこだけ川底に岩が敷き詰められコンクリートで固められています。
雪国の住民が川に捨てた雪の塊が川面を次々に流れて行きます。
瀬の手前で浮いていたカルガモ(Anas zonorhyncha)が上流側に向きを変えました。
どうやら水深は浅く、足が川底に付いて立てるようです。
瀬の状態をじっくり偵察して侵入ポイントを見極めると、意を決したように瀬に突入しました。
雪解け水が白く泡立つ瀬をカルガモが下って行きます。
映像をよく見直すと、川下りというよりも、激流の勢いに押されながらほとんど脚を使って駆け下りていました。
流れが穏やかになるとカルガモが浮かぶぐらいの水深になりました。
つかの間の急流下りを成し遂げたカルガモは得意げに(?)尾羽根を左右に振り振りしてから、川面をスイスイと下流へ泳ぎ去りました。
鴨のこんな行動は初見です。
カヌーの川下りを連想しました。
川岸に立つ私を警戒して移動しただけというよりも、ついでに瀬でちょっとしたスリルを楽しんでいるような気もします(一種の川遊び?)
実は撮影直前に私が堤防路を歩いて近づくと、別個体のカルガモは警戒して下流へ飛び立ち、短い瀬の部分を飛び越えて橋の下へ着水しました。(映像なし)
取り残された個体が瀬を下ったのです。
カルガモが選択する逃避行動にも個性が出るようです。
【追記】
春になって現場を再訪すると、この人工的な瀬はアユなどの川魚が遡上できるような魚道になっていることが分かりました。
川幅を区切って階段状になっていたり、コンクリートのスロープになっていたり、岩を敷き詰めた区画があったりと、バリエーションに富んでいます。
今回のカルガモは、スロープに岩を敷き詰めた左岸寄りの区画を下っていました。
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