2024/12/29

アップルミントに訪花するシロオビノメイガ(蛾)

 

2023年9月上旬・午後14:55頃・くもり 

堤防路に咲いたマルバハッカ(別名アップルミント)の群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)が訪花していました。 
触角を小刻みに動かしながら吸蜜しているようですが、後ろ姿で肝心の口吻が見えません。 
アップルミントの白い花穂に対して下向きに止まっているため、翅の面にしっかり正対して撮れないのも、もどかしいです。 
後半に自ら方向転換してくれたのですが、そのときには口吻を伸ばしてはいませんでした。 

その後、私が近くの茂みをうっかり足で揺らしてしまったせいで、警戒心が強いシロオビノメイガは、花や葉の陰に隠れてしまいました。 

この組み合わせで、吸蜜シーンのもっと良い映像が撮れたら、差し替えます。

2024/12/28

雪山でニホンカモシカの新鮮な糞を食べるホンドタヌキ♂【トレイルカメラ:暗視映像】食糞行動

 



2024年1月下旬

シーン1:1/28・午後19:47(@0:00〜) 
ニホンカモシカCapricornis crispus)が里山のスギ植林地にある溜め糞場sr1に久々に来て排便する動画を再掲します。 


シーン2:1/29・午前3:14(@0:46〜) 
日付が変わった深夜、カモシカが脱糞してから7時間23分後に、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独で溜め糞場sr1に現れました。 
小雪がちらつく中、雪面に残されたカモシカの新鮮な糞塊の匂いを嗅いでいます。 
タヌキはその場でクチャクチャと咀嚼したので、カモシカの糞粒を食べたようです。 
食料事情が悪化する厳冬期のタヌキは、食糞するほど飢えているのでしょうか? 
カモシカの新鮮な糞を食べることで、タヌキにとってビタミン補給や腸内細菌の補給になるのかもしれません。 

食糞後のタヌキは、雪山の斜面を登って右奥へ立ち去る間際に、細い落葉灌木に対して排尿マーキングしました。 
左後脚を軽く持ち上げて小便したので、おそらく♂のようです。 
その後は、雪面の匂いをかぎながら右の渓谷へ向かいました。 
雪面が凍結しているようで、タヌキが歩いても足が潜らず、足跡が残りません。 

1.5倍に拡大したうえで、タヌキの食糞行動および排尿マーキングをリプレイ。(@2:13~)


【考察】
今回、私はタヌキがカモシカの糞を直接食べたのだと解釈しました。
夏ならともかく雪山の厳冬期なので、溜め糞場に来た糞虫やハネカクシ、ハエなどの虫をタヌキが捕食した可能性は除外できます。
低温に強い冬尺蛾♂が新鮮な獣糞に飛来して吸汁していたらとても面白い(エキサイティング!)のですが、冬尺蛾の成虫では口吻が退化しているので、あり得ない妄想ですね。
それなら、口吻のある越冬キリガが獣糞に飛来してミネラル摂取のために吸汁する可能性や、セッケイカワゲラが獣糞を食べにくる可能性はどうでしょう?
夏に獣糞(または人糞)トラップを野外に設置すれば、チョウやガ(鱗翅目)がミネラル摂取のために集まってくるのを観察できます。
しかし、厳冬期の雪山に獣糞トラップを設置しても、獣糞がすぐに凍ってしまって誘引効果は薄いかもしれません。
越冬キリガは冬尺蛾と違って冬に交尾しませんから、性成熟のためにミネラル摂取するのは春になってからでも遅くありません。
したがって、越冬キリガが気温の低い夜にわざわざ獣糞に飛来するのは期待できないかもしれません。
逆に、厳冬期の雪山で獣糞に集まる昆虫の観察例がほとんどないのは、誰も今まで真面目に調べていないだけかもしれません。
私もフユユスリカ?が獣糞に集まっていた事例を2回観察しただけです。

タヌキが小便でマーキングしたということは、また食糞に戻ってくるつもりなのかと期待しました。
しかし後日にカモシカの溜め糞場sr1に来たタヌキが、雪に埋もれた糞塊をわざわざ掘り返して食べることはありませんでした。 


家ネズミの死骸を樹上で食べるハシボソガラス(冬の野鳥)

 

2024年1月下旬・午前9:55頃・降雪 

夜の間に、この冬一番のドカ雪が積もりました。 
気温が低いため、雪質はサラサラな乾雪です。 

裏庭の落葉したケヤキの樹上に1羽のハシボソガラスCorvus corone)が近所の住宅地から飛来しました。 
嘴には小動物(小型哺乳類)を咥えています。 
冠雪したケヤキの横枝に止まったカラスが、両足で獲物をしっかり押さえつけながら、嘴で突き刺そうと何度もつつき始めました。 
獲物を狩ってきた直後なのかと初めは思ったのですが、死骸は硬く凍っていました。 
(死後硬直かもしれません。)
カラスが肉片を食べても、獲物の傷口から血は出ません。 
貯食物を雪の下(地中?)から掘り出してきた可能性もありそうです。 

死骸を咥えて持ち上げた際に、無毛の長い尻尾が見えたので、モグラではなくネズミの仲間と判明しました。 
周囲の環境から、おそらく野ネズミではなく家ネズミの可能性が高そうです。 
素人目には、ハツカネズミMus musculus)よりも大きそうなので、クマネズミRattus rattus)またはドブネズミRattus norvegicus)だと思うのですが、どうでしょう。
ネズミの種類を見分けられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 

窓の隙間から隠し撮りしている私にハシボソガラスが気づくと、気まずそうに獲物を持ってケヤキの幹の陰に隠れてしまいました。 
カーテンの動きでバレてしまったようです。

※ 窓ガラス越し斜めに撮った不鮮明な映像に、動画編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
ネズミ類は、雪国の冬でも冬眠しません。 
暖かい人家に住み着く家ネズミをカラスが捕食してくれたのだとすれば、益鳥ということになり、とても助かります。 
もしかすると、殺鼠剤で駆除(毒殺)された家ネズミの死骸を近所から拾ってきたのかもしれない、と思いつきました。 
だとすれば、殺鼠剤は無色で無味無臭らしいので、カラスは疑うことなく毒入りの死骸を食べてしまい、健康を害する可能性があります。 
そのカラスの死骸は、また別のスカベンジャー(死肉食の分解者)が食べに来るはずですから、毒物の生物濃縮が起こってしまいます。 
殺鼠剤を使う場合は、死んだネズミを野外に捨てるのではなく、環境から隔離して適切に処理することが必要です。 


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