2024/12/10

アナグマが越冬する営巣地に単独で通う雪国のホンドタヌキ:1月上旬〜中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月上旬〜中旬

シーン0:1/7・午前後・くもり・気温10℃(@0:00〜) 
平地の落葉した二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が越冬する営巣地(セット)をトレイルカメラで見張っています。 
近所のホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)が通ってくる様子をまとめました。 
年末に根雪が積もったのに、暖冬でほとんど溶けてしまいました。 


シーン1:1/8・午前2:18・雪・気温-2℃(@0:04〜) 
翌日の深夜に雪が降っていました。 


シーン2:1/9・午後21:29・気温0℃(@0:11〜) 
次の日の晩、雪が降り止んだセットを単独で現れたタヌキが早足に右から左へ横切りました。 


シーン3:1/10・午後21:16・気温-2℃(@0:20〜) 
昼間に積雪がだいぶ溶けたようです。 
晩にタヌキが右下手前からノソノソ歩いて登場しました。 
アナグマの巣口Rの横を忍び足で通り過ぎました。 


シーン4:1/15・午前3:28・気温0℃(@1:13〜) 
セットの雪解けが進行しています。 
雪が降る未明にタヌキが右から左へ横切りました。 
途中で立ち止まって身震いしました。 


シーン5:1/20・午前5:53・気温-4℃(@1:29〜) 
低温でトレイルカメラの起動が遅れがちのせいか、今回もタヌキが忽然と登場しました。 
(雪面に残る足跡を見ると、まさか出巣R直後なのでしょうか?) 
立ち止まってカメラ目線になってから、左へ立ち去りました。 


シーン6:1/20・午前6:39・気温-4℃(@1:44〜)日の出時刻は午前6:49。 
同じ日の日の出直前の明るい時刻にタヌキがまたやって来ました。 
(まさか出巣L直後なのか?) 
画面の左端に横向きの尻尾だけ写っています。 
そのまま左に立ち去った…と思いきや、しばらくすると左から戻って来ました。 
凍結した雪面の匂いを嗅ぎながらアナグマの巣口Lの手前で迂回すると、巣口Rの手前で立ち止まりました。 
奥の二次林内に入ったところで録画終了。 


シーン6:1/20・午前6:48・気温-4℃(@2:21〜) 
約8分30秒後に、タヌキが再び画面の左端にちらっと写りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

登場したタヌキが同一個体とは限りません。
複数個体が代わる代わる徘徊している可能性もあります。

根曲がり巣穴の周囲で採食する雪国のシジュウカラとヤマガラの混群【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2024年1月上旬〜中旬 

シーン0:1/7・午後13:39・くもり(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
平地のスギ防風林で、画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れたスギ風倒木の根元に掘られた「根曲がり巣穴」をトレイルカメラで監視しています。 
この巣穴aにはニホンイタチMustela itatsi)が越冬しているらしいことが分かっています。
年末に積もった雪はほとんど溶けてしまいました。 
巣口aの手前の地面にはツルウメモドキの赤い実が見えます。 
カラ混群が採食に来る様子を以下にまとめました。 


シーン1:1/10・午前11:14(@0:04〜) 
左の地上でシジュウカラParus minor minor)が採食しています。 
やがて右からヤマガラSittiparus varius)が飛来し、倒木の細根に止まって、あちこちつつき始めました。 


シーン2:1/10・午前11:21(@1:04〜) 
約6分後にも4羽のシジュウカラが飛来して、根曲がり巣穴の周囲で採食していました。 
巣口で採食する恐れ知らずの個体もいたのですが、イタチが巣内から跳び出してきて鳥を狩ることはありませんでした。 

最後に左から高速飛来して右へ横切った鳥が気になりました。 
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@1:58〜)、その正体はメジロZosterops japonicus)でした。 


シーン3:1/15・午後17:35(@2:37〜)日の入り時刻は午後16:46 
 5日後の晩には雪が降りました。 


シーン4:1/19・午前8:38(@2:40〜)
積もった雪がだいぶ溶けて、雪面は明らかに湿雪です。 
巣口の左手前の細い灌木の枝にシジュウカラが止まって奥を向いていました。 
雪面を徘徊したり灌木に登ったりして、あちこち啄んでいます。 
もう1羽が合流して、♀♂ペアなのかもしれません。  

スギ風倒木の土付きの根を啄んでいた個体が、何か餌を持って手前の細い灌木の横枝に止まりました。 
正面を向いてくれたので、胸の黒ネクタイが細いことから♀と判明。 
何か小さな実?を足で押さえながら、嘴でつついています。 
それとも、嘴を足元の横枝で拭っただけかな? 
1.5倍に拡大した上で1/3倍速のスローモーションでリプレイ(@3:42〜) 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


不思議なことに、巣口の手前にあるツルウメモドキの赤い実を野鳥は全く食べようとしません。 


つづく→

2024/12/09

雪山の塒に眼下腺マーキングしてから通り過ぎるニホンカモシカの親子【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年1月上旬・午前6:00・気温1℃・日の出時刻は午前6:52 

雪の積もった里山でスギの木の下でニホンカモシカCapricornis crispus)が寝るねぐらを自動センサーカメラで見張っています。 
暖冬のため、積雪がかなり溶けてしまっています。 
画面の手前から奥に向かって斜面が下っています。 

新年の夜明け前にカモシカの成獣がやって来ました。 
個体識別ができていませんが、6日前にこのねぐらで寝た同一個体が戻ってきたのかな? 
斜めに倒れかけたスギ幼木に顔を擦りつけて、眼下腺マーキングしました。 
雪面や露出した地面の匂いを嗅ぎながら塒に向かうと、垂直のスギ幹にも眼下腺マーキング。
口をもぐもぐしているのは、反芻のための咀嚼でしょうか。 
塒に座って休むかと思いきや、再びスギ幹の匂いを嗅いでから、左の山側へに立ち去りました。 

監視カメラの方をほとんど見なかったので、警戒したとは思えません。 
ねぐらの地面が濡れていて冷たいから避けたのでしょうか? 

5分後に別個体のニホンカモシカが同じ経路で(右下手前から)登場しました。(@1:47〜)
同一個体が塒に戻ってきたのではなく、小型で角も小さい若い個体(幼獣)でした。 
斜めのスギ倒木を見上げたものの、まだ体高が低くて眼下腺マーキングしたくても届きません。 
塒の地面から生えている細い落葉灌木の先に眼下腺を擦り付けてマーキングしました。 
垂直のスギ幹の匂いを嗅いだだけで、そこには眼下腺マーキングしませんでした。 
カモシカ幼獣も塒入りしないでスギの右を通り過ぎ、細い倒木の下をくぐって左奥へ向かいました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。


【考察】
今回は塒で寝る姿を撮影できなかったのは残念です。 
少なくとも、この地点は複数個体のカモシカが縄張りを巡回する獣道になっていることが判明しました。 
塒で寝なくても、眼下腺マーキングする地点(サインポスト)として共有しているようです。 
性別を見分けられませんでしたが、ほぼ同じ経路を同じ方向に歩いていることから、先行する成獣が母親で、後続個体はその子供ではないかと想像しています。 
5分間も間隔が開いているということは、独立(子別れ)しかけているのかもしれません。
ニホンカモシカの母子が同じ塒で一緒に寝ることはあるのか、証拠動画を撮ってみたいものです。 



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