2021/03/05

熟柿で酔っ払ったヒメスズメバチ♀

 

2020年10月下旬・午後15:30頃・くもり 

農村部でカキノキの熟柿が路上に落ちていました。 
ヒメスズメバチ♀(Vespa ducalis)が甘い果汁を舐めています。 
時期的に、ワーカー♀ではなく新女王かもしれません。 
胸背がなぜか白っぽい土埃(?)でひどく汚れていて、最初は見慣れない新種の蜂と思ったぐらいです。 
また、前翅の黒い前縁が目を引きました。 
変異個体かと思いきや、画像検索すると本種では普通と分かりました。 
私は蜂が好きでも採集や標本作りをする余力が無いため、今回まじまじと見るまでは体の細部まで特徴を知りませんでした。 

路上を徘徊するヒメスズメバチ♀を仰向けにひっくり返すと、自力ではなかなか起き上がれませんでした。 
動きも緩慢で、どうやら酔っ払っているようです。 
おそらく発酵した熟柿の果汁を飲み過ぎたのでしょう。 
指で蜂に触れても飛ぶ力がないようで、逃げませんでした。 
触角に触れると前脚を持ち上げて威嚇してきます。 

※ 動画編集時に素材の順序を入れ替えました。 
実際は、路上で弱っていた蜂を先に撮り、近くの路肩に落ちていた熟柿の上に戻して吸汁シーンを後で撮ったのです。 
わざわざ告白しなければ、真相はバレなかったでしょう。 
ストーリーを分かりやすくするために編集してみたのですが、「酩酊の原因はおそらく熟柿だろう」という推測を元にした安直なやらせ演出です。 
動物ドキュメンタリーの制作現場では、撮影時間に余裕が無くてこういう演出(絵作り)をしたくなる誘惑が多いのだろうな、と番組を見ていてときどき思います。 
今回も、蜂が弱っていたのは、もしかすると熟柿とは全く無関係の別な理由があったのかもしれません。 
例えば、近所のヒトに殺虫剤をかけられた神経障害の可能性はどうでしょう?
もし酩酊状態?のヒメスズメバチ♀を保護して持ち帰り、経過観察すれば酔いが醒めて蜂の運動機能は回復したかな? 
しかし、この日の私は蜂を入れて安全に持ち帰る容器が無かったので、確かめることができませんでした。

▼関連記事(10年前の撮影)

イチモンジセセリの求愛と交尾拒否@ダリア花

 

2020年10月下旬・午後14:05頃・くもり 

▼前回の記事(同日に撮影) 

民家の庭の花壇に咲いた黄色いダリアの花でイチモンジセセリ♀♂(Parnara guttata)の求愛行動が繰り広げられていました。 

まず面白いと思ったのは、初めに♀がダリアの頭花の裏面に止まりながら口吻を伸ばして蜜腺を探していたことです。 
盗蜜行動なら面白いのですが、訪花植物の花の構造を熟知しているはずの蝶が花の裏表を間違えて訪花するのは珍しく思いました。
以前、同じ花壇でダリアに来ていたホシホウジャクという蛾も、ダリアの花の裏面に間違って訪花することがありました。
▼関連記事
品種改良された黄色いダリアの花では、紫外線による蜜標(ハニーガイド)が蝶の目には見えにくくなっているのでしょうか?
紫外線カメラで黄色いダリアの花を撮影して、どう見えるか調べてみたいものです。(紫外線カメラは高嶺の花…。)
あるいは、しつこくハラスメントを繰り返す面倒臭い♂につきまとわれた♀が堪りかねて、ダリアの花の裏面に避難したところだったのかもしれません。 

イチモンジセセリ♀のすぐ背後に♂が止まり、ときどき♀に頭から突進して求愛を繰り返しています。 
その間、♀は翅を半開きにして細かく震わせて交尾拒否の意思表示をしています。 
嫌がった♀が隣のダリアの花に飛んで逃げると、♂も慌てて追跡します。 
 隣に咲いた黄色いダリアの花でも同様にイチモンジセセリ♂の求愛と♀の交尾拒否が続けられました。 
最後にようやく♂が諦めて飛び去りました。 
求愛飛翔を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

▼前回の記事(1.5ヶ月前の撮影) 
 

2021/03/04

カルガモの排便と入水、飛び立ち(野鳥)

 

2020年9月下旬・午前8:50頃・くもり 

溜池の岸がコンクリートの階段になっていて、そこにカルガモAnas zonorhyncha)の小群が休んでいました。 
しばらくすると、私のことを目敏く見つけて警戒し始めたようで、寝ていたカルガモも次々に覚醒しました。 
護岸から池に飛び込み、泳ぎ去る個体もいます。 

立ち上がっていたカルガモがその場で脱糞しました。 
排泄の瞬間に尾羽根をわずかに持ち上げました。 
よく見る白っぽい尿酸混じりの尿ではなく、珍しく固形の(泥状の)大便でした。 
カルガモの排泄シーンは意外と初見です。 

最後護岸から池の方へカルガモたちは飛び去りました。
排便および飛び立つ瞬間をまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

カルガモに混じって一緒に佇んでいたダイサギArdea alba)の行動については別の記事で紹介済です。
▼関連記事 
ダイサギ(野鳥)が池の護岸に片足立ちで羽繕い

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