2018年10月下旬・午後16:00頃(日の入り時刻は午後16:53)
夕方の河原でハシブトガラス(Corvus macrorhynchos)の群れが集まり、水浴びをしていました。
岸辺近くの浅い所で行水している個体に注目しました。
カラスの羽は単純な黒い色素ではなく構造色で、西日を浴びると角度によってはメタリックな紫色に輝いてなかなか美しく見えます(濡れ羽色)。
次にハシブトガラスは横の石にピョンと飛び乗ると、身震いして水気を切り、羽繕いを始めました。
ここまでが1セットで、同じルーチンを何度か繰り返します。
再び入水して水浴をやり直します。
2回目の水浴行動を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:55〜)
スローモーションにすると、豪快に飛び散る水飛沫が映えます。
嘴を水中に突っ込んで顔を左右に振っています。
同時に左右の翼を水面に叩きつけるようにして背中に水を掛けています。
行水が済むと、横の石にピョンと飛び乗り、身震い、羽繕いをします。
その場で白い液状の糞を排泄しました(@2:49)。
自分が水浴する川の水を糞で汚しているのは、なんだか残念です。
水洗トイレのつもりなのでしょうか。
別個体のハシブトガラスが左に着陸するのと入れ替わるように、力強く羽ばたいて飛び立ちました。
そのまま流し撮りすると、対岸へ飛び去り河畔林の(オニグルミ?)樹冠の枝に止まるまで見届けました。
これから就塒前集合が始まります。
実は「河原で水浴するハシブトガラス」という題材は、同じ河原で夏にも撮影しています。
秋になっても夏と同じく、夕方に塒入りする前に河原に集まって水浴していた、という記録です。
(水浴のやり方は、夏も秋も同じでした。)
私が本当に撮影したいテーマは、雪国のカラスは寒くなっても冷たい川で水浴するのか?という問題です。
カラス関連の本を読むと、冬は水浴のついでに雪浴びをするらしく、想像するだけで魅力的なテーマです。
(例:中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』)
実際に雪が積もった厳冬期にこの河原へときどき通ってみると、残念ながら当地のカラスは夕方の河原に全く集まらなくなりました。
集団塒の場所を変えたのかもしれません。
ハシブトガラスやハシボソガラスは留鳥とされていますけど、群れの大半が暖かい地方へ移住して冬越しするのではないか?と私は推測しています。
いつ頃からカラスが河原に来なくなるのか?という点は、定点観察の間隔がかなり飛び飛びに開いてしまったので、突き止められませんでした。
ハシブトガラス+ハシボソガラス(野鳥)混群@河原+水浴 |