2013/02/03

産卵場所を探し歩くシロオビフユシャク♀?(冬尺蛾)



2012年11月下旬・雪面の気温1℃(日陰)

山中の建物の外壁に無翅の冬尺蛾♀を発見(北面の地上から高さ50cmの位置、標高〜600m)。
白壁をゆっくりした足取りで登っていますが、滑りやすくて苦労しています。
壁から落ちても雪面を歩き続けます。
現場ではてっきり交尾相手の♂を待っているのかと思いました。
実はこの♀個体は交尾済みで、産卵場所を探し歩いていたのだと後に判明します。



現場で採寸

壁から滑落して雪面を徘徊

建物の壁面を見て回ると、種々の冬尺蛾♂(有翅)があちこちに止まっていました。

暗くなるまで待てば求愛交尾行動を観察できたかもしれません。
しかし夜の撮影準備も雪山で一晩ビバークできる装備や防寒対策もして来なかったので、次善の策として飼育下で観察できないかと考えました。
映像の♀1頭と♂6頭を採集して個別の容器に入れ持ち帰りました。
どの種類の♂と交尾するか相性を調べれば無翅の♀も確実に同定することができます。

つづく→産卵篇(15倍速映像)

【参考サイト】


ユキムカエフユシャク♂?

ユキムカエフユシャク♂?
現場で採寸

ウスモンフユシャク♂?b

ウスモンフユシャク♂?c
採寸




石垣で遊ぶニホンザルの身体能力



2012年8月下旬

山から里の近くまで下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れがのんびりくつろいでいます。
林縁にコンクリートで固めた急斜面があり、そこを猿たちが追い駆けっこしながら登り下りして遊んでいました。
子猿だけでなく成獣も身軽にジャンプし、コンクリートの急斜面を攀じ登ることができます。
斜面の上から張り出した木の枝(アカマツ)やクズの蔓にぶら下がって遊ぶ子猿もいます。
映像の冒頭で石垣を登った個体は後ろ姿でよく見えませんが、もしかすると右腕の無い隻腕のニホンザルかもしれません。

多少の足掛かりがあるとは言え、絶壁のような急勾配です。
(水準器を買って角度を測りに行こうかしら?)
石垣でフリークライミングの練習をする人たちよりも流石に達者ですね。
戦国時代の城攻めで忍者が飼い慣らした猿に長い縄を付けて放ち、下から城壁を登らせて侵入ルートを確保するという話を子供の頃に読んだことがあります。
今回ニホンザルの身体能力を目の当たりにして、さもありなんと実感しました。
お城の石垣ぐらい安々と登れそうです。



アカウソ♀がウルシの実を採食【冬の野鳥】



2012年12月上旬

山道を歩いていると、か細い声でヒンヒン♪鳴いている野鳥がいました。
ほんのり赤みが差しており、アカウソ♀(Pyrrhula pyrrhula rosacea)のようです。
道端でウルシの実を採食しています。

ということは、あの鳴き声が所謂「嘘泣き」なのかー!、と分かりました。
せっかく美声で鳴いていたのに、遠くから銃声のような発砲音が繰り返しこだまして鳴き声がかき消されてしまい、残念でした。
腹立たしいですけど、野生ニホンザルの猿害に悩む里の住民が猿避けの爆竹?を鳴らしているようです。







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