2010/12/30
コガタスズメバチ創設女王の抱卵
2010年6月上旬
コガタスズメバチ(Vespa analis insuralis)初期巣の定点観察。
外被の上半分が完成していました。
育房数は14室で、2日前より+5。
在巣の創設女王は巣盤と外被の狭い隙間で巣柄を抱くように丸まり抱卵していました。(カーリング行動)
腹部をアコーディオンのように伸縮させています(蛇腹運動)。
スズメバチ類の女王に特有の抱卵姿勢を間近で観察するのは初めてでした。
女王がどのぐらい発熱しているのか、いつかサーモグラフィーで調べてみたいものです。
(つづく)
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コガタスズメバチ初期巣の外被作り
2010年6月上旬・気温25℃
コガタスズメバチ(Vespa analis insuralis)創設期の巣の定点観察。
巣盤の育房数は9室となり、2日前より2室追加されました。
毎日1室のペースで増設されるのだろうか。
巣盤を覆う外被の上部が建設中。
不格好ながら円形の屋根が出来ました。
今回はマクロレンズを使わず、通常のスーパーマクロモードで外被作りの作業を接写してみました。
レンズが至近距離にあるので、女王がやや緊張しているようです。
巣材を集めて帰巣した女王はしばらく巣に止まり、巣材を噛みほぐし丸めます。
外被の縁に巣材を追加すると汚れた体を化粧し、増設した箇所を少し整形しました。
設計図やろくろも無いのに丸い外被や六角形の育房を無から作り上げる様は驚嘆します。
巣を点検してから次の巣材集めに飛び立ちました。
女王が外役に出かけるときと帰巣するときは別のルートを飛ぶようです。
隣にある同じコガタスズメバチの古巣(1年以上前に創設期の段階で廃巣となったもの)を採集するつもりでしたが、どうするか思案中です。
新しい巣が大きくなると二つの外被が融合するのだろうか。
ワーカーが古巣を撤去したり巣材を再利用したりするのだろうか。
今のところ創設女王は見向きもしませんが、同じ大きさまで巣が拡張したとき、帰巣時の女王やワーカーが混乱して2巣並行営巣を始めたりしないだろうか。
(つづく)
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造巣
2010/12/29
ニホンマムシとの対峙@崖
2010年10月下旬
里山の急斜面を下っていたら目の前を蛇が蛇行して逃げていきます。
特徴的な銭形模様でニホンマムシ(Gloydius blomhoffii)と気づきました。
林床の枯葉に静止していると完璧なカモフラージュ(保護色)です。
足場がひどく悪いので苦労しながら(ずり落ちないよう、ほぼ五体投地のような姿勢で)カメラを構えて匍匐前進すると、マムシは潅木の根元に隠れとぐろを巻きました。
油断なく顔をこちらに向けときどき舌をチロチロ出し入れしてこちらの様子を窺っています。
鎌首をもたげつつ、胴体の下半身も少しずつとぐろに巻いていきます。
鼻の横のピット器官も見えます。
胴体の拍動で息遣いも分かります。
調子に乗って毒蛇を追い詰めてこれ以上怒らせると危険なので、ゆっくりその場を離れました。
もう少し条件が良ければニホンマムシの威嚇行動も観察してみたいものです。
wikipediaによると本種は
「危険を感じると尾を寝かせた状態で細かく振るわせ、地面などを叩いて音を出して威嚇するが、これは他のヘビにも見られる行動である」とのこと。
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