2010/12/29

ムモンホソアシナガバチ♀4♂1@巣損壊




2010年9月中旬

前回の観察から15日後。
ムモンホソアシナガバチParapolybia indica)の巣の中央部がえぐれたように損壊していました。
在巣の成虫も個体数が激減しています(最大で♀4♂1)。
目立たない狭い空間に営巣しているので、野鳥やヒトの仕業とは考えにくい。
天敵のヒメスズメバチに襲撃されたのだろうか。
 


ムモンホソアシナガバチ巣♂♀




2010年8月下旬

定点観察してきたムモンホソアシナガバチParapolybia indica)の巣を久しぶりに見に行ったら、♂が羽化していました。
アシナガバチの♂は触角の先がカールしており顔が白っぽいので、♀との区別は簡単です。
しかしこれまで見慣れたPolistes属の♂とは少し印象が違いました。
♂の触角をよく見ると、先端が細長く尖っています。
これはムモンホソアシナガバチ♂特有の形質で、ヒメホソアシナガバチ♂との違い(識別点)なのだと蜂類情報交換BBSにて教えてもらいました。
羽化直後の(日齢の若い)個体は♀♂ともに黒っぽい複眼をしています。
この日はコロニー全体として活動性が低く、在巣の成虫はひたすら静止しているだけでした。
たくさん居る♀も働かない新女王にほぼ切り替わったのだろうか。
私には本種のワーカー/新女王の区別は分かりませんでした。
つづく
 


ムモンホソアシナガバチの栄養交換



2010年8月上旬

木の電柱に設置された配電盤の裏という目立たない場所にアシナガバチの巣を発見。
地上175cm。
巣柄は板状で縦にプラスチックの配電盤と固定されています。
その上部に古巣の痕跡が残っています。
育房は横向きに作られ、雨水の浸入を防ぐためなのか水平よりやや下向きに傾いています。
在巣の♀は10匹ほどで、各々がおとなしく静止していました。
見ていると一匹が帰巣し、幼虫に肉団子を給餌して回ります。
顔を正面から接写してみると、頭楯に黒い縦条が見られないことからムモンホソアシナガバチParapolybia indica)と判明。
一匹だけ複眼の黒い♀が巣の下部にいました。
羽化直後の若い個体だろう。成熟すると複眼の色が褐色になるのは普通のアシナガバチ属(Polistes)と同じみたいです。
腹を空かせた幼虫が育房から頭を出して餌をねだり、成虫との栄養交換が見られました。
幼虫は頭楯も白色である点が見慣れたアシナガバチ属の幼虫とは違いました。
これから時々通って定点観察してみることにします。
つづく
 


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