2020/06/06

カブラヤガ♀(蛾)準備運動からの飛び立ち【暗視映像】



カブラヤガ(蛾)の飼育記録#4



▼前回の記事
腹部を回して暴れるカブラヤガ♀(蛾)の蛹

2019年12月下旬・室温21.0℃、湿度33%

蛹から無事にカブラヤガ♀(Agrotis segetum)成虫が羽化したのですが、残念ながらその様子を動画に記録することは出来ませんでした。
触角の形状が櫛歯状ではなく単純なので、♀のようです。
太い腹部に卵が詰まっているのでしょう。

羽化後の初飛行ではありませんが、羽化2日後に飛翔シーンを赤外線の暗視カメラで撮ってみました。
カブラヤガ成虫は夜行性のようで、暗くなると活発になります。

▼関連記事(5ヶ月前の撮影)
夜にオオアワダチソウの花蜜を吸うカブラヤガ(蛾)【暗視映像】

閉じ込めておいた飼育容器の蓋を開けて、カブラヤガ♀を起こします。
触角を翅の下にたくしこんで寝ていた蛾に軽く触れるとすぐに覚醒し、触角を前方に出しました。

更にしつこく触れて刺激すると、翅を小刻みに震わせ始めました。
これは飛翔前の準備運動で、飛翔筋の運動で発熱し体温を上げているのです。
その間、カブラヤガ♀は前脚で触角を拭っていました。
急に大きく羽ばたきながら飛び立つと、暗闇の室内を元気に飛び回りました。
壁にぶつかると羽ばたきながら壁をよじ登ります。


カブラヤガ♀(蛾)翅裏@割箸+羽化直後
カブラヤガ♀(蛾)翅表@割箸+羽化直後
カブラヤガ♀(蛾)羽化殻@飼育容器

ノスリの巣を微速度撮影で監視してみる【10倍速映像】(野鳥)




ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#19



▼前回の記事
巣の近くで聞いたノスリ親鳥の鳴き声♪:午前中(野鳥)

2019年6月上旬・午前9:04〜午後13:45・晴れ

ノスリButeo japonicus)の営巣木付近を狙って微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
この方法は長時間の監視ができるので、親鳥が雛に給餌するため巣に出入りする時間間隔が分かるかと期待したのです。
また、在巣の個体が警戒してじっとしていても、体をわずかに動かすだけで早回し映像では目立つはずです。
送電塔に営巣したカラスの巣では上手く行った撮影法ですけど、今回は巣の周囲に枝葉が生い茂り、ほとんど見えません。
親鳥が飛んで巣に出入りする様子は10倍速で見ると一瞬過ぎて、見落としてしまいそうになります。

猛禽類の営巣観察1年目の初心者が難しい条件のフィールドで必死に撮ったので、個人的にはかなり思い入れが強い映像です。
しかし第三者が見ると「ほとんど何も写っていなくて、何のことやらさっぱり分からない」でしょう。
10倍速の早回し映像を等倍速に戻したり注目ポイントを矢印で示したり、丹念に編集しようかとも思ったのですが、時間が経って冷静に見直すと、わざわざ手間暇をかけるまでもなさそうです。
風で揺れる木の葉の僅かな隙間を凝視していると、鳥の姿ではなく幻影を見ているような気になってきます。
それでも観察記録に残しておかないと自分でも忘れてしまいますから、動画はブログ限定で公開することにします。
窮屈なブラインド内で私が足を伸ばしたらうっかり三脚を蹴飛ばしてしまい、画角が途中で変わってしまうアクシデントがありました。

フィールドノートを清書するのも面倒なので、以下にほぼそのまま載せます。
左欄の時間は時刻ではなくて、動画の再生時間なので分かりにくくなっています。


シーン1:午前9:04〜9:52

やや引きの絵。巣内で動き回る雛を長撮り監視
2.06 雛(?)が頭を上げ、右を向いた!
4.47 END 親鳥は帰巣せず、雛が留守番している。


シーン2:午前9:56〜10:56

0.39 親鳥が帰巣? 時刻は10:02
0.45 帰巣した親鳥が幹の陰から右に頭を覗かせた。
巣内に体格の異なる雛がもう1羽いる可能性は?
1.00 雛が動いた。親鳥が給餌した獲物を食べている?
親鳥は雛のために獲物を千切ってやっているのかも?
1.10 巣の縁に雛が立ち上がって尻を外に向け脱糞した? 巣に座り直した。
2.58 幹の陰から親鳥が巣の左上の枝に飛び移った。
3.01 親鳥が出巣。
3.03 in? 雛の羽ばたき練習?
3.07 ブラインド内でうっかりカメラにぶつかり、画角が全く変わってしまった。
3.14 画角の修正。
3.30 白っぽい幼綿羽の雛が動いた
6.04 END


シーン3:午前11:06〜午後13:45

風で枝葉が激しく揺れる。
画角を修正したら前ピンになってしまった。
2.53 巣内で大きく動いた。
3.24 巣内で大きく動いた。
5.52 帰巣? 上から舞い降りた?
8.09 巣内で大きく動いた。
9.20 巣内で立ち上がった?
9.30 羽ばたき練習
9.38 帰巣 右から帰巣
10.01 出巣 左の枝に跳び乗った。
10.02 右へ飛び去った。
10.13 巣内で大きく動いた。
10.25 巣内で大きく動いた。座ったり立ったり
13.45 帰巣 巣内で大きく動いた。親鳥の帰巣?
13.49 左上の枝に飛び移った。出巣?(画角の外)
14.55 羽ばたき練習
15.17 巣内で大きく動いた。立ったり座ったり
16.20 画角が巣から完全に外れてしまう。




次回からは他人様に見せれる動画になります。

つづく→#20:初列風切羽を一部欠いたノスリの帆翔(野鳥)


2020/06/05

アルストロメリアを訪花するキアゲハ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2019年7月下旬・午前8:55頃・晴れ

農村部の道端の花壇に咲いたユリズイセン(=アルストロメリア)の群落にキアゲハ♂(Papilio machaon hippocrates)が訪花していました。
翅表の黄色味が強いので、夏型のキアゲハ♂のようです。(参考:『フィールドガイド日本のチョウ』p63)
翅を小刻みに忙しなく羽ばたきながら、かなりがっついて吸蜜しています。
朝は蜜量が多いのか、一つの花に長時間滞在している印象です。
すぐ隣の花に移動する際は、わざわざ飛び立たずに歩くこともあります。

この組み合わせでスローモーションの映像を撮っていなかったので、花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@0:16〜)
蝶の羽は飛翔時に決して平面(平板)ではありません。
キアゲハの翅は特に大きい方なので、力強く羽ばたくと翅がしなって美しい曲面になる様子が惚れ惚れします。


▼関連記事(5年前の撮影)
ユリズイセンの花蜜を吸うキアゲハ





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