2025/04/04

春に休耕地の枯野をうろつくイエネコ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2024年4月中旬〜下旬

シーン0:4/10・午後13:11・くもり(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。 
根雪が完全に消えた休耕地でホンドタヌキ♀♂(Nyctereutes viverrinus)の巣穴を自動撮影カメラで見張っています。 

イエネコFelis silvestris catus)の短い登場シーンをまとめます。
春の発情期に近所の飼い猫が活発に徘徊しているのでしょう。


シーン1:4/16・午後21:19・気温12℃(@0:04〜) 
監視カメラの起動が遅れ、右へ立ち去る猫の姿がちらっと写っただけでした。 
顔がしっかり撮れていませんが、尻尾と足先だけが黒い個体です。 
タヌキの巣穴にはまったく興味が無い(あるいは遠慮している)ようで、巣穴には立ち寄らず枯野を素通りしました。 


シーン2:4/22・午前5:10・気温6℃(@0:22〜)日の出時刻は午前4:51。 
6日後の早朝にも猫が登場しました。 
今回も監視カメラの起動が間に合わず、右端を立ち去る猫の尻尾がちらっと写っただけです。 
前回と同一個体かどうか、しっかり見分けられませんでした。

1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 


つづく→

湿地に産卵するキリウジガガンボ♀

 

2024年4月中旬・午後14:00頃・晴れ 

山麓の林道で沢の水がわだちを流れ、溝状の浅い水溜りができていました。 
そこでキリウジガガンボ♀(Tipula aino)が産卵していました。 
産卵中は羽ばたいておらず、長い足をリズミカルに屈伸させて、腹端の産卵管を湿地のあちこちにチョンチョンと挿し込んでいます。 
このとき卵を1粒ずつ産み付けているのでしょう。 
少し飛んで移動すると、別の地点で産卵を再開します。 
複数個体を見かけましたが、動画は同一個体を撮り続けたつもりです。 

キリウジガガンボ♀の産卵行動を1.5倍に拡大した上で1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:35〜) 
腹端をよく見ると、産卵管は1対の細い針状で、左右に開閉していました。 
その短い産卵管を地面にグサグサと突き刺しています。 

水田に産卵された場合、キリウジガガンボの幼虫はイネの害虫とされているので、対策のため生活史について詳しく調べられています。 



てっきりキリウジガガンボは成虫で越冬するのかと思っていたのですが、越冬態は幼虫なのだそうです。
春に蛹化すると、わずか3日後に成虫が羽化するらしい。
つまり、今回の♀個体は第一化の成虫が早くも♂との交尾を済ませて産卵していることになります。

2025/04/03

根返りスギの根元で餌を探す雪国のミソサザイとヒガラ【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年1月上旬〜中旬

シーン0:1/7・午後13:39(@0:00〜) 
明るい日中に撮れた現場の状況です。 
平地のスギ防風林で、スギの倒木が散乱しています。 
画面の手前から奥に向かって根こそぎ倒れた(根返り)スギと一緒に巻き添えを食って倒れた落葉灌木が毎年冬の雪圧のせいでねじくれながらも逞しく育ちました。(根曲がり状態) 
その根元に掘られた根曲がり巣穴aを自動撮影カメラで見張っています。 
この巣穴に一時期はイタチが出入りしていたのですが、最近では現れなくなりました。 

今季は異常な暖冬で、積雪がほとんどありません。 
巣口の手前にツルウメモドキの赤く熟した果実が見えます。 


シーン1:1/10・午前7:09(@0:02〜) 
ミソサザイTroglodytes troglodytes)と思しき小鳥が根曲がり巣穴aの入口に飛び降りて、土が付いたままの根返りスギで餌を探しています。 


シーン2:1/13・午前9:25(@0:27〜) 
うっすらと雪が積もっていました。 
ミソサザイらしき小鳥が根曲がり巣穴aの入口から外に出てきました。 
昼行性の鳥が真っ暗な巣穴の奥深くまで侵入するとは思えないのですが、餌を探しているようです。 
風雪を凌ぐ隠れ家や塒として使っているのかもしれません。 
巣内にイタチが潜んでいたら小鳥は狩られてしまうはずなので、安全に出入りできるということは不在なのでしょう。 


シーン3:1/14・午後14:53・晴れ(@0:48〜) 
翌日の昼間に珍しくフルカラーで録画されていました。 
(機材が古いと気まぐれな症状に悩まされます。) 
よく晴れているので、前日に積もった雪はほとんど溶けてしまいました。 

根曲がり巣穴aからミソサザイが飛び出してきました。 
根返りスギの土付き根っこを嘴でつついて餌を探しています。 
オサムシなどの昆虫が倒木の根返り部分に潜り込んで越冬しているらしいので、その獲物を探しているのでしょう。 

巣口の左手前にあるツルウメモドキの赤い実を野鳥がまったく採食しないのが不思議です。 


シーン4:1/15・午後17:35・吹雪(@1:16〜) 
珍しくまとまった雪が積もりました。 
巣口付近の新雪に野生動物の足跡はついていません。 


シーン5:1/18・午後13:26(@1:19〜) 
根返りスギを右へ移動するミソサザイらしき小鳥がちらっと写っていました。 
林床には雪が積もったままです。 


シーン6:1/10・午前11:16(@1:29〜) 
おまけの映像です。 
時期が少し遡るのですが、2羽のヒガラPeriparus ater)が来ていました。 
奥の落葉灌木の茂みに飛来して餌を探し回っています。 
これだけ個別の記事にするほどの動画ではないので、一緒にまとめました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

ランダムに記事を読む

  • 夜の水場にニホンカモシカとコウモリが同時に登場【トレイルカメラ:暗視映像】28/11/2022 - 0 Comments
  • 春の野原で警戒して逃走しながら脱糞するツグミ(野鳥)28/03/2025 - 0 Comments
  • クロバナヒキオコシの茎を吸汁するクサギカメムシ幼虫09/07/2013 - 0 Comments
  • ヤブキリ♂とヤブカンゾウの花22/01/2011 - 0 Comments
  • 生ごみのサツマイモを採食する雪国のハシボソガラス(冬の野鳥)14/05/2021 - 0 Comments