2023/10/20

冬毛から夏毛へ生え変わる春山のニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月上旬〜中旬

里山のスギ植林地に残されたカモシカの溜め糞場srを見張っているセンサーカメラにニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)が写りました。 

シーン0:4/3・午後12:00・気温19℃ 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
スギの根元から雪解けが進行したものの、奥の斜面には未だ残雪が広がっています。 


シーン1:4/5・午前3:42・気温4℃(@0:05〜) 
深夜未明に白い冬毛のノウサギが奥の山腹を左から右にトラバースするように駆け抜けました。 
雪崩で埋もれた渓谷の上流部へ向かっています。 
いつになったら夏毛に生え変わるのでしょう? 



シーン2:4/11・午前3:14・気温6℃・(@0:15〜) 
画面右下隅の赤い矢印に注目してください。 
6日後の未明に、夏毛のノウサギが立ち去る後ろ姿がちらっと写りました。 
一瞬の登場シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:24〜) 
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 


2回登場したニホンノウサギが同一個体とは限りませんが、6日間で冬毛から夏毛へと換毛したようです。
残雪が溶けても真っ白な冬毛のままだと捕食者に対してむしろ目立ってしまい、命の危険があります。
ノウサギが換毛する生理的メカニズムはどうなっているのでしょう?
気温や日照時間でホルモンバランスが変化して毛が季節的に生え変わるのでしょうか?
地球温暖化が急激に進行すると、春の雪解けが早くなるのにノウサギの換毛が間に合わなくなり、絶滅の危機に瀕するかもしれません。
それとも、対応できない個体が自然淘汰されるだけで、何かしらの進化を遂げるかもしれません。
例えば、手っ取り早く垂直分布を変える(冬毛の間は雪の多い高山地帯に移動する)ことが予想されます。



春のスギ林床で採食するウソ?とホオジロ?の混群【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 

2023年4月上旬 

里山の麓近くのスギ植林地でタヌキの溜め糞場opを監視しているセンサーカメラに、野鳥の群れが写りました。 


シーン0:3/24・午後14:44(@0:00〜) 
明るい昼間にフルカラーで偶々撮れた現場の状況です。 
斜面を下から見上げるアングルで、奥には残雪が見えます。 
画面中央を左から右に緩やかに登る遊歩道が切り開かれていて(細長い落枝が目印)、その路上および少し下の斜面にホンドタヌキが溜め糞opを残しています。 


シーン1:4/3・午前11:15頃・晴れ(@0:05〜) 
旧機種のトレイルカメラには不具合があり、日中に動画撮影すると画面全体になぜかピンク色のフィルターが入り、しかもそれが点滅します。 
あまりにも目障りなので、モノクロに加工しました。 

晴れた昼前に見慣れない鳥5羽の群れが林床に散開し、スギの落ち葉をつついて回っていました。 
カメラからやや遠い上に白黒の映像なので、鳥の種類をしっかり見分けられません。 
頭部が黒いので、なんとなくウソPyrrhula pyrrhula)ですかね? 
イカルEophona personata)と迷ったのですが、イカルの嘴はもっと太いはずです。 
ウソのきれいな紅色をフルカラーで記録できなかったのがつくづく残念です。 
途中で右下隅から現れたのは、ホオジロEmberiza cioide)かな?(@0:29〜) 
怪しい同定ですので、もし間違っていたらご指摘願います。 
ウソとホオジロだとして、その2種が混群を形成するとは知りませんでした。(嘘みたいな話?) 
『やまがた野鳥図鑑』でウソについて調べると
 県内では、繁殖期は蔵王や鳥海山、吾妻山系などの亜高山の針葉樹ですごし、冬季は里山に下りてきて、数羽から数十羽の群れですごしていることが多い。(p56より引用)

動画から鳴き声は聞き取れず、採食中に鳴き交わしていないようです。 
林床で餌を探す野鳥の混群は、タヌキの溜め糞場opの周囲に集まって未消化の種子を食べている訳ではありませんでした。 
溜め糞に含まれる未消化の種子は、野ネズミや種子食性の鳥がもう既に食べ尽くしてしまったのかもしれません。
雪が溶けて活動を始めた虫やクモを探して捕食しているのでしょう。

ウソの採食行動と言えば、桜の芽を食害することで有名です。

雪国の当地では桜がようやく咲く頃ですが、樹上に限らず林床でも採食するとは知りませんでした。

関連記事(10年前の撮影)▶ ウソ♀が桜の花芽を採食【冬の野鳥】 


2023/10/19

深夜の河畔林で木を登り下りするヒメネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年4月上旬〜中旬 

笹薮の生い茂る河畔林でタヌキの溜め糞場rpを見張っていると、ヒメネズミApodemus argenteus)が現れました。 


シーン0:4/6・午後15:30・@0:00〜) 
明るい日中に偶々撮れた現場の様子です。 
オニグルミ大木の真下にタヌキの溜め糞rpがこんもりあります。 


シーン1:4/10・午前2:38・(@0:06〜) 
画面の赤丸に注目してください。 
小さな野ネズミがオニグルミ大木の根元を左から裏側へ回り込んでから、垂直な幹(に巻き付いたフジ蔓かも? 現地で要確認)を登り登り降りしました。 
これほど木登りが得意ということは、アカネズミではなく小型のヒメネズミかということになります。 
まさか樹上に巣があるのでしょうか?
春になって虫取りができるようになったのかもしれません。

地上に降りて溜め糞場rpの横に来たところで、センサーカメラの録画が電池切れになっていました。 


シーン2:4/18・午前0:27・(@0:55〜) 
8日後にも木登りの得意な野ネズミが大木の股の部分に居ました。 
幹を登り始めたところで、録画が打ち切られていました。(カメラの電池消耗) 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 

林床で夜な夜な採餌活動する野ネズミもよく写るようになったのですが、それについては別の記事にまとめます。

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