2019/07/31

ミズキの花で♀を探すモモブトカミキリモドキ♂



2019年5月中旬

水辺に近い土手に生育したミズキの灌木に白い花が咲いています。
濃青色で小型の見慣れないハナカミキリの仲間?が訪花していました。
花の上をせかせかと歩き回っていて、食餌が目当てではないようです。
絶え間なく風が吹いて枝が揺れるので、小さな虫の動画を撮りにくい悪条件の日でした。

ミズキに集まるカミキリムシの中で見た目が似ている種類としてフタコブルリハナカミキリかな?とも思ったのですが、私が見た虫は後脚の腿節がとても太い(腿太)点が目を引きました。

鞘翅の先端が完全に閉じず、後翅が見えています。
図鑑で調べてみると、カミキリムシ科ではなくカミキリモドキ科でその名もずばり、モモブトカミキリモドキOedemera lucidicollis)という虫でした。
後脚が太いのは♂で、♀は細いのだそうです。(性的二型)
映像に登場する個体は♂ですから、ミズキの花で♀を探索中なのだと分かりました。(探雌行動)

なんとか撮れた映像を1/5倍速でスロー再生してみると、2匹が花柄ですれ違いざまに飛びついていました。
♂が相手にマウントしたものの、交尾には至らずすぐに別れました。
一瞬の出来事で撮影中の私は気付いておらず、ピントを合わせなかったのが残念です。
おそらくもう1匹の♂を♀だと誤認して慌てて求愛してしまったのでしょう。
(あるいは♀による交尾拒否?)

♂同士が太い後脚を使って闘争しているかどうか、次に機会があれば確かめたいものです。


モモブトカミキリモドキ♂@ミズキ訪花+探雌
花の左上奥を別個体の2匹が翅を広げて飛んでいます。

撮影後、採集用にいつもポケットに忍ばせているビニール袋を花に被せて1匹捕獲しました。
以下は標本の写真。(掲載予定)


ガードレールに翼を引っ掛け日光浴するハシボソガラス(野鳥)



2019年5月下旬・午前11:00

堤防の白いガードレールにハシボソガラスCorvus corone)が奇妙な姿勢で止まっていました。
まるで我々がハンガーに服をかけて干すように、広げた翼をガードレールに引っ掛けて休んでいます。
こんな体勢のカラスを見たことがなかったので、死骸がガードレールに引っかかっているののかと一瞬思ったぐらいです。

嘴を少し開けたままで、暑さに喘いでいるようです。
口の中が黒いので、成鳥ですね。
首を傾げて居眠り?したり、辺りをキョロキョロ見回したりしています。

カラスの正面(または背後)に回り込んで、この奇妙な姿勢をよく観察したいところです。
右側の翼はどうなっているのか見えないのですが、左右対称に広げているのだとすると、日光浴で羽根を虫干ししているのでしょう。
背後に見えるコーポのベランダで布団や洗濯物が干してあるように、快晴で絶好の洗濯日和でした。
羽根があちこち白いのが気になります。
換羽が進行中なのですかね?

翼が折れて飛べないのかと心配したのですけど、私が動画を撮りながらそっと近づくと普通に飛び去りました。
日光浴を私に邪魔されたハシボソガラスは、ガーガー♪と抗議の鳴き声を発しながら土手を低空で横切り、川岸のニセアカシア高木の枝に着陸しました。
翼を怪我している訳ではなく、飛行能力は正常でした。
最後に飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
ガードレールに引っ掛けていた翼を右、左の順に引き抜いて飛び立っていました。

後日、世間では「ゴリラカラス」のミステリアスな衝撃映像が話題になりました。

まるでマッチョなゴリラがナックルウォークをするような姿勢で佇むハシブトガラスの短い動画です。
カラスの専門家がこれは日光浴の姿勢だと解説してくれたおかげで、私も謎が解けました。
もし私がカラスの正面から撮っていれば、まさにゴリラガラスのポーズが見れたはずです。





中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、

私には夏より冬の方が元気いっぱいに見えます。逆に、真夏の暑い日には、口を開けて翼を半開きにして、目つきがトロンとなります。実に怪しい姿です。 (p55より引用)

撮影後に気温を測るべきでしたね。
この日は朝から快晴で真夏日になりました。
この地域の最高気温は35℃と発表されています。


ハシボソガラス(野鳥)@ガードレール+羽根虫干し?
ハシボソガラス(野鳥)@ガードレール+羽根虫干し?

2019/07/30

モミ樹上で鳴く♪チゴハヤブサのつがい(野鳥)



2019年5月中旬

モミの巨木の横枝にチゴハヤブサFalco subbuteo)が止まっていました。
夏鳥のチゴハヤブサを見つけたのは今季初めてです。(初見日)
断続的に甲高い声でキィーキィー♪と鳴いているのですが、近くにある滝の水音にかき消されてしまい、残念ながらあまり聞こえません。
鳴き止むと辺りをキョロキョロと見回しています。

撮影中は全く気づかなかったのですが、引きの絵で撮った映像を見直すと実はもう1羽が下の横枝に逆を向いて止まって羽繕いしていました。
おそらく♀♂つがいなのでしょう。
体格の違いで性別が見分けられるらしいのですけど(♀>♂)、同じ枝に並んでくれないと大きさを比べられません。

※ 逆光のため、動画編集時に彩度を少し上げています。
チゴハヤブサが鳴き声を発している間は音声を正規化して強引に音量を上げています。(噴水のノイズも上がります)




つづく→モミ樹上で顔を掻き羽繕いするチゴハヤブサ(野鳥)

チゴハヤブサ(野鳥)@モミ横枝
チゴハヤブサ(野鳥)@モミ横枝
チゴハヤブサ2(野鳥)@モミ横枝
チゴハヤブサ2(野鳥)@モミ横枝

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