2018年5月中旬
里山で満開に咲いたウワミズザクラに越冬明けのアカタテハ(Vanessa indica)も訪花していました。
木漏れ日を浴びつつ翅を半開きにして吸蜜しています。
意外にもこの組み合わせは初見でした。
突然そこへ春型のサカハチチョウ(Araschnia burejana)が二度も飛来し、ぶつかりそうなぐらい近寄って来ました。(@0:29、1:57)
初回のアタックはアカタテハの正面から、二回目は背後から迫ってホバリング(停空飛翔)したものの、(誤認と気づいて?)サカハチチョウはすぐに飛び去りました。
突撃(アタック)されたアカタテハの反応は、迷惑そうに少し飛んで近くの花穂へ移動しただけでした。
この謎の行動は、サカハチチョウ♂がアカタテハを交尾相手の♀だと誤認した求愛行動なのでしょうか?
ウワミズザクラの花は辺りに大量に咲いているので、蜜源を巡る占有行動(縄張り争い)とは考えにくいと思います。
同じタテハチョウ科ですけど、大きさも違いますし(アカタテハ>サカハチチョウ)、我々ヒトの目には二種の翅の模様は全く異なって見えます。
一体どうして誤認求愛したのか、理解に苦しみます。
サカハチチョウ♀♂間の正常な求愛・交尾行動を未だ観察していないのに、異種間の誤認求愛という難しい応用問題をいきなり与えられてしまいました。
私にはサカハチチョウの性別が見分けられない、という問題もあります。
2年前には同じくウワミズザクラの花で吸蜜中のサカハチチョウ春型に対して同種の別個体が飛来して、至近距離で短時間ホバリング(停空飛翔)しました。
花上の個体が翅をしっかり閉じて交尾拒否すると、諦めてすぐに飛び去りました。
これが求愛行動だったのかどうかも私には分かりませんが、観察例を地道に積み重ねて少しずつ謎解きするしかありません。
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ウワミズザクラの花蜜を吸うサカハチチョウ春型
アカタテハ@ウワミズザクラ訪花吸蜜 |
アカタテハ@ウワミズザクラ訪花吸蜜 |
アカタテハ@ウワミズザクラ訪花吸蜜←サカハチチョウ@誤認求愛 |