2015年5月下旬
ヒオドシチョウの飼育記録#3
飼い始めたヒオドシチョウ(Nymphalis xanthomelas japonica)終齢幼虫を暗い部屋で赤外線の暗視動画に撮ってみると、夜が更けるにつれ活動を止めて休息することが分かりました。
夜22:06、ヤナギの葉で活動中。
22:11、幼虫の動きが止まりました。
22:12、4頭ともおとなしくなりました。(室温23℃、湿度43%)
葉の裏に止まったり、表に居たり、まちまちでした。
その後は飼育部屋の明暗条件(照明)を厳密にコントロールしていませんので、幼虫の体内リズムもヒトに合わせて次第に夜型にシフトしたかもしれません。
その辺りを詳しく検討できればよかったのですが、飼育初日に撮っただけです。
2日後、幼虫がヤナギの葉を食べ尽くしたので新たな食草を取りに、幼虫を採集した現場に戻りました。
伐採された柳の切株から逞しく生えてきたひこばえです。
草木も眠る丑三つ時(2:02 am)、野外でもヤナギの葉で寝ているヒオドシチョウ幼虫を一頭発見しました。
やはり夜は活動しないようです。
食べかけの葉裏の主脈に腹脚でしがみついていました。(胸脚は離している)
白色LEDを点灯しても起きません。
ちなみに、この採集現場は夜も近くの水銀灯が煌々と点いていて、真っ暗ではありませんでした。
「幼虫は一晩中食べて休んでのサイクルを繰り返していて、たまたま休息中のところを見ただけでは?」と反論されそうですが、赤外線で夜通し微速度撮影してみれば決着がつくでしょう。
つづく→#4:昼間の脱糞シーン
2015年6月上旬
堤防の階段をふらふらと飛び回っているフタモンアシナガバチ♀(Polistes chinensis antennalis)を発見。
時期的に単独営巣機の創設女王と思われ、迷子になって巣の位置を探しているように見えました。
実はこの階段は毎年フタモンアシナガバチの営巣地になっています。
蜂にとって人工的なコンクリート階段は繰り返し構造の単調な営巣環境ですから、アシナガバチは帰巣の際に迷子になりがちで、結果として二巣並行営巣を始める可能性が高いのではないか、という仮説をずっと温めています。
迷子になって飛ぶ女王aを追いかけると、階段の下面に作られた別の女王bの巣に接近してしまいました。
在巣の創設女王bがすぐに迎撃に飛び立ち、2匹は軽い空中戦になりました。
個体識別のマーキングを施している訳ではないので、厳密にはどちらが勝者か不明です。
しかし先住効果から、おそらく巣の乗っ取りは未遂に終わり、在巣の創設女王bが迷子の女王aを追い払ったと考えるのが自然でしょう。
撃退後は興奮したように巣を念入りに点検して回ります。
女王aが初めから巣の乗っ取りを目的として近づいたかどうか、分かりません。
よくあるご近所トラブルなのかもしれません。
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キアシナガバチ創設女王の喧嘩
折角なので、この初期巣bを調べましょう。
下から数えて12段目の下に作られていました。
前の年に見つけた巣の住所が「九段下」ばかりだったのは、偶然だったようです。
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階段下で初期巣を増築するフタモンアシナガバチ創設女王
手鏡を使えば下向きの巣盤の育房数をチェックできるのですが、この日は先を急ぐ用事があったので横から写真を撮っただけです。
コロニーの成長は順調のようで、幾つかの育房で白い繭キャップの存在を確認しました。
2015年5月中旬・22:04 pm・室温23℃
ヒオドシチョウの飼育記録#2
夜の摂食シーンを赤外線の暗視動画に撮っていたら偶然、ヒオドシチョウ(Nymphalis xanthomelas japonica)終齢幼虫が腹端を持ち上げ、ポトリと脱糞しました!
肛門から排泄される糞は、可視光では真っ黒なのに赤外線では白く写りました。
昆虫は変温動物なのに、もしかすると排泄したてのイモムシの糞はホカホカ暖かいのですかね?(腸内細菌による発酵熱?)
赤外線カメラの本質をよく理解していないのですけど、糞の表面は赤外線をよく反射するというだけなのか、それとも糞が熱を帯びている(赤外線を放射している)ということなのか、どちらでしょう?
サーモグラフィーでも撮ってみたくなりました。
【追記】
糞を室温で冷ましたり、冷蔵庫で冷やしてから暗視動画に撮ってみて、どのように見えるか調べれば分かりますね。
つづく→#3:夜の睡眠