2014年7月下旬
里山の頂上広場で三脚を立てて蜂の撮影に熱中しているときに、
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巣材を採土するオオフタオビドロバチ♀
虫の知らせでふと振り返るといつの間にか足元に大きなニホンマムシ(Gloydius blomhoffii)が忍び寄って居ました。
気づかずにうっかり踏みつけていたら毒牙に噛まれていたかもしれません。
危機一髪のニアミスに冷や汗をかきました。
マムシは赤土の上でのんびり日光浴していただけかもしれませんが、保護色で全く気づきませんでした。
マムシは鼻先にある一対のピット器官で熱源を感知できますが、まさか積極的にヒトを襲うつもりはなかったはずです(…と思いたい)。
カメラをズームした音(超音波?)に驚いたようで、マムシは蛇行して逃げ始めました。
チロチロと舌を出し入れしながら逃げ、灌木の茂みに姿を消しました。
2014年7月中旬
林縁の用水路沿いに咲いたオオアワダチソウと思われる花でスジグロシロチョウ(Pieris melete)が吸蜜していました。
この花の名前について
初めはセイタカアワダチソウかと思ったのですが、背丈もそんなに高くないし花が7月に咲くのは早過ぎると思います。
オオアワダチソウですかね?(もし違っていたら、ご指摘願います。)
2014年7月下旬
里山の頂上付近でオオフタオビドロバチ♀(Anterhynchium flavomarginatum)が巣材集めにせっせと通っていました。
数年前に竹筒トラップで営巣行動を観察できたものの、採土行動だけは未見でした。
これでようやくミッシングリンクが繋がりました。
個体標識していませんが、おそらく同一個体の♀と思われます。
かなり太った(体格の良い)♀個体です。
山頂広場での採土ポイントは毎回変わり、飛来した蜂は忙しなく移動しながらあちこちで試掘して回ります。
土質が気に入ると、水を吐き戻しながら大顎で掘った赤土を丸めて泥玉を作ります。
泥玉に小石が多少混じっても蜂は気にしないようです。
泥団子が完成するとそれを抱えて毎回東へ飛び去りました。
灌木林を越えて行く先に巣があるのでしょう。
オオフタオビドロバチ♀が泥玉作りに熱中している間に通りすがりのクロアリ(種名不詳)に噛まれて、驚いた蜂が飛んで逃げることもありました。
採土作業を中断させられた蜂はそのまま巣材を持って帰巣しました。
巣に戻る直前には扇状の定位飛行ではなく、低空飛行でぐるぐる旋回していました。
採土場をピンポイントに記憶する必要がないため、大雑把に全体的な風景を覚えるのでしょう。
あるいは太陽コンパスで巣の方角を見定めているのかもしれません。
動画ファイルのタイムスタンプを参照すると;12:54:03、13:01:14、13:11:48、13:32:24、14:36:59。
蜂が採土場に飛来した時刻に規則性(◯分間隔)は特にありませんでした。
間が開いている時間帯はハイスピード動画撮影に切り替えたり、他のドロバチに目移りしていました。
▼つづく
採土に通うオオフタオビドロバチ♀を個体標識してみる