2020/12/12

モンスズメバチの巣に繭ができた!【暗視映像】

 

八重桜の樹洞に営巣するモンスズメバチ:#9

▼前回の記事 
樹洞内でモンスズメバチの巣に居候するゴキブリとワラジムシ【暗視映像】

2020年8月下旬・午前00:35頃・くもり 

1週間ぶり(前回から7日後)に様子を見に来ました。 
蒸し暑いくもり空の夜で、月齢は3.0(ほぼ新月)。 
この日も樹洞の外から見る限りひっそりと寝静まっていて、夜中に外役活動したり巣門を守ったりするワーカー♀の姿は1匹もありませんでした。 
樹洞入り口の上部を塞いでいた外皮がほぼ完全に破壊されていました。 
蜂嫌いの誰か(ヒト)に壊されてしまったのかと心配になるのですが、必ずしもそうとは決めつけられません。 
居候のゴキブリやワラジムシに食害されたかもしれませんし、通気性を良くするためにモンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が自発的に取り壊した可能性も考えられます。 
微速度撮影の監視カメラを設置しておけば一部始終を記録できたはずです。 
しかし、そうすると今度は高価なカメラを盗まれたり蜂の巣の存在が逆に目立ってしまう心配があって、二の足を踏んでしまいました。 
あまり欲張らずに出来る範囲で少しずつ観察を積み上げるしかありません。 

赤外線の暗視カメラで樹洞内を撮影すると、モンスズメバチのコロニーは未だ駆除を免れていて一安心。 
巣盤を上から覆う外皮が前回よりも更に下方へ発達しており、底だけが狭い巣口として丸く開口していました。 
これがモンスズメバチの巣の特徴で、球状の外被が完全に巣盤を覆い尽くすことはありません。 

巣盤がほとんど外被で隠されてしまいましたが、唯一見える巣盤中央部の育房は老熟幼虫が営繭した後で、繭キャップで塞がれていました。 
スズメバチの繭キャップは、可視光で見れば白いはずです。 
この繭内で育つ蛹はおそらく雄蜂♂であることが後に判明します。 

巣内では警戒したワーカー♀が走り回っていました。 
1匹の蜂が巣口から外皮の外側に出てきたので、樹洞内に侵入したカメラを襲いに飛び出してくるかと緊張したものの、すぐに巣内に戻りました。 

しばらくすると、再び1匹のワーカー♀が巣口から外皮の外側に出て来ました。(@2:15) 
外皮上をパトロールしながら興奮したように少し羽ばたきました。 
外皮のすぐ外側(時計盤に見立てた時に11時の位置)でゴキブリらしき長い触角が動いていたのですが、モンスズメバチ♀はその居候を追い払ったようです。 
巣内に戻ったり、再び外被上をパトロールしたり忙しなく夜警しています。 

 前回と同様に赤外線式のデジタル温度計で巣内温度を測定すると(映像は割愛)、巣盤を覆う外皮の表面は25.2℃、樹洞内部の表面は25.1℃、樹洞の外側の表面は24.8℃でした。 
一方、別の温度計で営巣木付近の外気温を測ると、26.3℃で湿度は71%。 
樹洞内はモンスズメバチ・コロニーや居候たちの呼吸熱が篭っていて外気温よりも少し暖かいのかと思いきや、どういう訳か逆に少しひんやりしていました。(誤差の範囲内?) 
今思うと、どうせなら育房内の繭キャップの表面温度も測るべきでしたね。 



オオイタドリの花で吸蜜中にイチモンジセセリがおしっこ排泄

 

2020年8月下旬・午前9:00頃・晴れ 

堤防路に咲いたオオイタドリの群落で数頭のイチモンジセセリParnara guttata)が訪花していました。 
閉じた翅をかすかに開閉しながら吸蜜しています。 
複数個体を撮影。  
キンバエ?が花穂上を歩いて近づくと、イチモンジセセリは嫌がってすぐに飛び去ってしまいました。 
 吸蜜中のイチモンジセセリが腹端から透明な液体を1滴ポトリと排泄しました。 (@1:06)
排尿の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
イチモンジセセリがおしっこをする瞬間を撮れたのはこれが二回目です。
▼関連記事(6年前の撮影) 
イチモンジセセリがクズの花で吸蜜中に排泄

2020/12/11

セイヨウニンジンボクの花で採餌するトラマルハナバチ♀

 

2020年8月下旬・午後17:35頃・晴れ 

街中で民家の庭に咲いたセイヨウニンジンボクの幼木にトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が夕日を浴びながら訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
後脚の花粉籠は空荷でしたが、正当訪花で吸蜜していました。 
羽音を立てて次の花に飛んでいる間も、空中で長い舌を伸ばしています。

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