2024/06/11

身繕いしてから飛び去るキナコハリバエ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年9月中旬・午後12:45頃・くもり 

里山で荒れた林道を歩いていたら、見慣れないハエが太い丸太の断面に止まっていました。 
法面に生えていた朽木が根こそぎ風倒して山道を塞いでいたので、通行できるように一部をチェーンソーで切断したようです。 

体色がこんなに黄色っぽいハエを見たことがありません。 
背景の年輪が黄土色なので、よく紛れて保護色になっています。 
翅の前縁は黒味がかっています。 
体型が寸詰まりというか、やや頭でっかちに見えました。 

後脚同士を擦り合わせた後は前脚で複眼を念入りに拭っています。 
しばらく休んでから、今度は前脚同士を擦り合わせ始めました。 

調べてみると、どうやらヤドリバエ科のキナコハリバエSenometopia excisa)のようです。 
確かに名前の通り、「きな粉」をまぶしたような色のハエです。
白いキノコが生えかけた朽木に来ていたことに何か意味があるかと初めは思いました。(※ 追記参照)
しかしヤドリバエ科ということは、朽木と関係なくて、虫に寄生するのでしょう。 
寄主はマツカレハなど蛾の幼虫なのだそうです。
(ヤドリバエ科のハエは、左右の複眼が離れていても♀とは言えない?) 

朽木の断面から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:40〜) 
鬱蒼とした森の中はかなり薄暗かったので、カメラの設定で明るくしてから撮影したのですが、それでも暗いです。 
なかなか自発的に飛んでくれないため、痺れを切らした私はキナコハリバエの近くで手を振って飛び立たせました。 
あまりにも素早いので更に1/4倍速のスローモーションでリプレイしてみると、手前に向かって蛇行するように高速で逃げていました。 


※【追記】
後で思いついたのですが、もしもこの朽木がアカマツだとすると、切断されたことでマツ特有の芳香(松脂臭?)が辺りに漂い、キナコハリバエは本能でその匂いに誘引されたのかもしれません。
マツ類の生木さえ見つければ、マツカレハの食樹ですから、その葉を丹念に探索すれば、寄主であるマツカレハDendrolimus spectabilis)の幼虫を見つけるのは容易でしょう。


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2024/06/10

夜の旧営巣地を1〜2頭で訪れるニホンアナグマ:9月上旬〜下旬 【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年9月上旬〜下旬 

二次林の旧営巣地にニホンアナグマMeles anakuma)が1〜2頭で夜に戻ってきた様子をまとめました。 
幼獣が成長した結果、素人目には幼獣なのか成獣なのか、見分けがつきにくくなりました。
2頭が一緒に元気で遊び回っているのは、いかにも幼い行動から、幼獣の兄弟姉妹だと思います。


シーン1:9/7(@0:00〜) 
明るい日中にたまたまフルカラーで撮れた旧営巣地の様子です。 
新旧2台の自動センサーカメラで見張っています。 


シーン2:9/11(@0:52〜) 
初めは単独で来たのに、途中から後続個体が合流して2頭になりました。 


シーン3:9/12(@1:50〜) 
巣口Rにスクワットマーキング。(@1:55〜) 


シーン4:9/13・午後18:15・気温25℃(@2:26〜) 
巣口Lの横で木質の細長い蔓が不自然に揺れています。 
獣道を走ってきたアナグマが入巣Lする前に、この蔓にぶつかったようです。 
巣口Lでは2頭のアナグマがふざけて格闘遊びを繰り広げています。 
少し離れて対峙した際に一方が(右の個体が)口を大きく開けて威嚇したのに、鳴き声を聞き取れませんでした。 
2頭は相次いで左に走り去りました。 
その後、左の死角からアナグマの軽く吠える声だけが聞こえます。 


シーン5:9/20(@3:11〜) 
毛繕い 


シーン6:9/24・午後18:31・気温19℃(@4:11〜) 
入巣Lおよび出巣L(巣穴Lを内検) 



ホンドタヌキが捕食したコオロギ類の未消化クチクラが大量に含まれた溜め糞

2023年9月上旬・午後13:00頃 

スギ防風林に点々と残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場wbcにときどき通って定点観察しています。 
この日は新鮮な糞塊が残されていました。 

果実(液果)の種子が未消化のまま糞内容物に含まれているのは、いつもと同じです。 
果実を食べるタヌキは、糞と一緒に種子を遠くに散布することになります。 

今回撮れた写真を見直すと、タヌキが捕食した昆虫の翅が未消化のまま大量に糞に含まれていました。 
真面目に糞分析をする余力はありませんでしたが、素人目にはコオロギ類(またはゴキブリ類やカマドウマ類?)の硬いクチクラのように見えます。
あるいはもしかすると、翅が茶色に見えるのは大便に混じっているからで、水で洗い流せば本来の色に戻るのかもしれません。

タヌキのこんな糞を私はこれまで見たことがありませんでした。
季節の移り変わりに伴ってタヌキの食性(メニュー)が劇的に変化したことが伺えます。
溜め糞場を共有する複数のタヌキが互いの糞の匂いを嗅ぐことで、生息域に旬の食べ物が新たに出現したことを知り、餌資源の情報を共有していると考えられています。(ほんまかいな?)


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捕食したコオロギ類の未消化クチクラが大量に含まれたタヌキの糞。
木の実の種子が含まれる糞。
溜め糞場wbc1の全景

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