2023/06/16

餌場に置いたオニグルミ堅果に悪戯するも食べずに去る若いニホンザル【トレイルカメラ】

 

2022年11月中旬・午後15:51および15:58:頃・気温6℃ 

山腹に立つカラマツの根元にオニグルミ堅果を新たに40個まとめて置きました。 
3回目のクルミ給餌をしてからわずか約4時間半後、野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが通りかかりました。 
この地点で猿がトレイルカメラに写ったのは初めてです。 

落ち葉の積もった斜面を駆け下りて、泥汚れの付いたカラマツの横を通り過ぎました。 
カラマツ根元に置いたクルミには気づきませんでした。 

約5分後、♂らしきニホンザルが右から左に足早に歩いて監視カメラの目の前を横切りました。 
この個体も餌場のクルミには気づかず素通りしました。 
一瞬の登場シーンを、まずは1/3倍速のスローモーションでご覧ください。 
続けて等倍速でリプレイ。 

しばらくすると、また別の個体が雑木林の斜面を駆け下りて来ました。 
カラマツの右を通り過ぎ、ローアングルで設置したカメラの存在に気づくと減速し、まっしぐらに歩いて来ました。 
好奇心旺盛の個体で、顔を近づけてレンズを覗き込みました。 
頬袋に溜め込んだ餌を咀嚼しています。 
こんな迫力満点の映像が撮れたのは、無人カメラならではです。 
トレイルカメラが猿に壊されたり悪戯されたり、持ち去られたりするんじゃないか…という心配は杞憂でした。 

カメラに興味を失ったニホンザルが左に歩き去ろうとして、立ち止まりました。 
後ろ姿の尻や股間を見る限り、若い♀個体のようです。 
給餌場に置かれた大量のクルミに気づきました。 
残念ながら後ろ姿で見えませんが、右手を使ってガラガラ♪とクルミの山を崩したようです。 
餌場の下にオニグルミ堅果が散乱しました。 

悪戯好きの猿は画面の左端に座り込み、頬袋に溜め込んだ餌をもぐもぐと咀嚼しています。 
私は未だ実際に観察したことがないのですけど、ニホンザル成獣の一部はオニグルミの堅い殻も歯で力任せに噛み割って中身を食べることができるようになるそうです。 
しかし、この若い個体は顎の筋肉が非力なのか、クルミ堅果の食べ方を知らないのか、そもそも餌だと認識していないようです。(ただの石ころだと思った?)
関連記事(約2週間前の撮影)▶ 若いニホンザルはオニグルミの落果を拾って皮を剥いても硬い殻を割れない【種子散布】
もしかすると、当地のニホンザル個体群にはオニグルミの殻を割って食べる食文化が伝播していないのかもしれません。

この若いニホンザル♀は最後に右手で頭を掻いてから立ち上がり、左へ遊動しました。 
せっかくきれいに並べて置いたクルミの山を崩されたのはビックリしましたが、ニホンザルの好奇心による無報酬の種子散布を目の当たりにして興味深く思いました。 

※ 動画編集時に一部の音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

もしもニホンザル成獣が給餌場に置かれたクルミを見つけたら殻を割って採食するかどうか、興味深いところです。
しかし、残念ながら二度と現れませんでした。
ニホンザルは広い山域を群れで遊動しますが、山腹を斜行する山道(廃道)をショートカットする個体しかこの現場を通りかからないのです。



河川敷にて単独で採食していたカルガモが仲間と合流(野鳥)

 



2022年10月上旬・午後16:10頃・晴れ 

河川敷で群れから離れて単独で採食しているカルガモAnas zonorhyncha)が居ました。 
ゆっくり歩き回りながら、刈り込まれた芝生をときどき啄んでいます。 
草の葉をちぎって食べている訳ではなく、小さな種子や虫を食べているのでしょう。 
枯れ草の小山があると、そこに嘴を突っ込んでガサガサと動かしています。 
やはり干し草の中に潜む昆虫を好んで捕食してるようです。 

単独行動していた一匹狼(一羽鴨?)の個体が心細くなったのか、近くで集団採食している仲間に合流したくなったようです。 
河川敷の遊歩道を足早に歩いて横切り始めました。
道中でもときどき立ち止まり、干し草の山に嘴を突っ込んで採食しています。 

チッチッチッ♪というハクセキレイ?の警戒声を聞くと立ち止まって辺りを見回しました。(@2:24〜) 

ようやく仲間と合流し、計5羽の群れになりました。 
親子の家族群なのかな? 
集団で採食すると、餌の取り分が多少減るかもしれませんが、頭を上げて周囲を警戒する行動を仲間と分担できるので、食餌により専念できるようになります。(警戒行動の軽減)
群れの誰かが天敵を見つければ、直ちに警戒声を発して仲間に知らせます。
群れに属している方が、捕食者に目をつけられて襲われる確率が下がるというメリットもあります。(同類の多い方が安全)

2023/06/15

11月のスギ林道で夜な夜な餌を探し歩く野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月上旬〜中旬 

里山のスギ林道に残された溜め糞場sを見張る自動センサーカメラに写った夜行性野ネズミ(ノネズミ)の行動記録です。 
夜な夜なランダム・ウォークで餌を探しているようです。 

この地点では野ネズミへの給餌実験をしていません。
スギ林の林床に野ネズミの餌(木の実など)が豊富にあるとは信じがたいのですけど、繰り返し登場します。
画面右下の先に野ネズミの巣穴があることが後に判明します。

シーン1:11/8・午後19:04・(@0:00〜) 
画面中央から下に向かって、林道をウロチョロ徘徊していました。 


シーン2:11/8・午後19:07・(@0:20〜) 
タヌキの溜め糞場sを素通りして、右に行きました。 


シーン3:11/8・午後19:10・(@0:31〜) 
落ち葉が敷き詰められた林道上をピョンピョン跳ねるように左に立ち去りました。 


シーン4:11/12・午後22:38・(@0:43〜) 
画面右から活動開始。 
タヌキの溜め糞に近寄ったものの(@1:35〜)、糞の匂いを嗅ぐと嫌がって離れて行きました。 
溜め糞に含まれる植物の種子を目当てに来たようには見えません。 
映像をよく見ると、野ネズミが接近した途端に、ハエが溜め糞から飛んで逃げました。 


シーン5:11/14・午後19:46・(@1:44〜) 
画面の右エリアをうろついてから、右上に消えました。 


シーン6:11/14・午後20:13・(@2:02〜) 
右から登場した野ネズミが右下に消えました。 
すぐにまた戻ってきて林床をウロウロし、再び右に消えました。 


シーン7:11/16・午前1:11・(@2:34〜) 
小雨がぱらつく深夜に、野ネズミがチョロチョロと右上に消えました。 


シーン8:11/16・午前5:48・(@2:42〜) 
野ネズミが右から左へ林道を走り去りました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 

野ネズミが探餌徘徊しているだけで、見ている私も飽きてしまうのですが、少なくとも通年は全ての行動を丹念に記録するべきだと考えています。 
いつどこで出没したか、という情報だけでも記録する価値があります。(登場時刻など)
素人目には退屈でも、いずれ観察眼が肥えてから見直せば何か新しい発見があるかもしれません。 
次回から面白い行動(新奇の行動)が始まりますので、お楽しみに。 


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