2021/08/04

リンゴ園に設置された巣箱に群がり交尾相手♀を探すマメコバチ♂の群飛【HD動画&ハイスピード動画】

 

2021年5月上旬・午後15:10頃・晴れ
▼前回の記事: リンゴ園でヨシ筒の巣に出入りするマメコバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

春のリンゴ園をあちこち見て回ると、リンゴの木の下に設置されたマメコバチOsmia cornifrons)の巣箱を観察しやすい場所を新たに見つけました。 
果樹園の敷地内に立ち入らなくても横の公道から撮影が可能です。 

この日はもうリンゴの花が萎れかけていて、受粉を媒介する訪花昆虫(送粉者)の姿はほとんど見当たりませんでした。 
(クマバチのリンゴ訪花シーンを撮り損ねました。) 

 切り揃えたヨシの茎を大量に束ねたネスト・トラップをプラスチックの箱の中に水平に収納しています。 
巣箱が雨で濡れないようにする屋根は簡易的で、ビニールシートを無造作に被せてあるだけでした。 
これを園内に設置しておくだけで多数のマメコバチが勝手に営巣してくれ、春の受粉期に大活躍するのです。
斜めにカットしたヨシ筒束の切り口がマメコバチの巣口になっています。 
その手前で多数の小さな蜂が忙しなく飛び回っていました。 

肉眼では蜂の動きが早過ぎて何が起こっているのか分かりませんから、240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみましょう。(@0:45〜) 
すると、巣箱の周囲で群飛している個体のほとんどが雄蜂♂であることが判明。 
マメコバチの雄蜂♂は体型がほっそりしていて触角がやや長く、頭楯に白い毛が密生しているのが特徴です。 
つまり、この群飛は雄蜂♂が交尾相手の処女♀を探索する探雌飛翔でした。 
マメコバチもおそらく♂成虫が♀よりも早く羽化する雄性先熟なのでしょう。 
・♂が♀よりもやや早く羽化を始める現象をプロタンドリー(protandry;雄性先熟)
1年で1世代しか過ごさず、決まった季節に蛹から羽化してきて数週間の配偶行動を経て産卵を終えるというタイプの昆虫は、♂が♀よりも早く羽化する(プロタンドリー現象) 渡辺守『チョウの生態「学」始末』より引用
♂はヨシ筒束の巣口から羽化してくる未交尾♀を近くで待ち構えて、見つけた♂が早いもの勝ちで交尾するのでしょう。 
マメコバチ♂は巣箱の手前でひたすらホバリング(停空飛翔)しています。 
♂同士の縄張り争いや空中戦は全く見られませんでした。 
(空中で軽く衝突して墜落することがたまにありました。) 

ときどきヨシ筒に着陸して潜り込む雄蜂♂も見受けられました。 
しばらくすると外に出てきて、再び探雌飛翔を続けます。 
羽化直後の処女♀と巣内で交尾したとしても、このアングルではおそらく見えないでしょう。 

池の水面に何度も飛び込んで水浴びするツバメ(野鳥)

 

2021年6月上旬・午後14:30頃・晴れ 

溜池の上空を飛び回っているツバメHirundo rustica)が水面に繰り返し飛び込んで水浴していました。 
池の水面に同心円状の波紋が広がります。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@0:27〜)、高速で低空飛翔するツバメは水面のほぼ同じ場所に2回飛び込んでいました。 
飲水行動ではなく水浴だと思います。 
ツバメはすぐに池から飛び去ってしまうので、水浴シーンを高画質のFHD動画とハイスピード動画の両方で記録することがどうしてもできません。
関連記事(51日前の撮影)▶ 飛びながら池で水浴する2羽のツバメ【ハイスピード動画】(野鳥)
この池の水はお世辞にもきれいではありません。 
理由は分かりませんが、今季は特に鉄サビのような赤っぽい泥水が流入していて、池の水質が悪化しているのが気がかりです。 
こんなドブ臭い泥水を浴びないといけないツバメが気の毒です。
岸辺のヨシ原も冬枯れしたままで、春になっても新しい葉が生えてきません。 
水鳥がこの池にほとんど寄り付かなくなったということは、水中の藻や魚も死滅したのかもしれません。(未確認)

2021/08/03

ハルジオンの花蜜を吸うツヤハナバチの一種♀♂

 

2021年6月上旬・午後14:20頃・くもり 

水田の畦道に咲いたハルジオンの群落でツヤハナバチの一種が2匹並んで訪花していました。 
風揺れに悩まされたので、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
その後に等倍速でリプレイ。 

左の個体は後脚の花粉籠に黄色い花粉団子を付けているので、♀ですね。 
吸蜜だけでなくハルジオンの花粉も集めているようです。
右の個体は左の♀よりもほっそりした体型で、頭楯に黄色い斑紋があり、脚が黄色いことから、ツヤハナバチの雄蜂♂ではないかと思います。 (自信なし)
(脚が黄色いのは花粉で汚れているだけ?) 
本来ならマクロレンズでじっくり接写したいところでしたが、風が吹き止まず被写体があまりにも揺れ続けるので、とても無理でした。 

同種の♀がすぐ横に居たのなら、どうして交尾しなかったのか、不思議です。 
♀は先に飛び去ったものの、♂は風で激しく揺れる花の上で身繕いなどして飛び立ちませんでした。
ツヤハナバチsp♂?

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