2019/11/12

ハリギリの花に来たクマバチ



2019年7月下旬

池畔にそびえ立つハリギリ(別名センノキ)の大木で花が満開に咲いていました。
どんな昆虫が来るのか興味を持って対岸から見ていると、キムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷で、性別は不明です。
花にしっかり着地したものの、あまり採餌せずに飛び去りました。
残念ながらすぐに見失い、戻って来てくれませんでした。

1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
他には蝶も見かけたのですけど、忙しなく飛び回るために撮り損ねました。

余談ですが、林将之『葉っぱはなぜこんな形なのか?:植物の生きる戦略と森の生態系を考える』を読んでいたら、ハリギリについて面白いことが書いてありました。

ハリギリは林冠に達する高木でありながら、大型の葉をもつ珍しい木。(中略)ハリギリは切れ込みを入れることで強風対策をしていると考えられる。 (p96より引用)



クマバチ@ハリギリ訪花
ハリギリ花
ハリギリ花
ハリギリ花・全景
ハリギリ花・全景
ハリギリ幹(樹皮)


2019/11/11

クズの花穂を食べるニホンザル



2019年7月下旬・午前6:20頃

早朝から里山の麓で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れがミズキの樹上で採食しています。
林縁なのでクズの蔓がミズキに巻きついて伸び、高い枝も覆ってしまい、マント群落が形成されつつあります。

1頭の若いニホンザルに注目していたら、下から撮っている私を見つけた途端にザワザワと激しくミズキの枝葉を揺すり始めました。
これは私に対する軽い威嚇の誇示行動でしょう。


その後は枝上で立ち上がって手を上に伸ばし、クズの花穂を次々に採食し始めました。
クズの花を食べるニホンザルは今回が初見で、私にとっては嬉しい収穫でした。
今のところ、クズの葉を食べた例は見ていません。


▼関連記事
クズの蔓を食べる野生ニホンザルの群れ @3年前の撮影
クズの蔓を採食するニホンザルの群れ @7年前の撮影

香り高いクズの花は山菜好きなヒトにとっても食用になるらしいのですが、私は未だ口にしたことがありません。
今度トライしてみようかな?


※ 明暗差がきつい映像なので、いつものように動画編集時にコントラストを上げると木陰のクズの花が黒く潰れて見えなくなってしまいます。今回は代わりに彩度を少し上げました。

写真ならストロボを焚けば解決しますけど、動画で記録する場合は強い照明を使うと野生動物に逃げられてしまいますし、編集加工でなんとかするしかありません。
私が使っている動画編集ソフト(Kdenlive)にもHDR処理してくれるフィルターが欲しいところです。
実は現場では猿がクズの花を食べたことに私は全く気づかず、撮影を途中で止めてしまいました。


ニホンザル@ミズキ樹上+クズ花穂採食
ニホンザル@ミズキ樹上+クズ花穂採食


地中のコガネムシ幼虫を探し回るキオビツチバチ♀



2019年7月下旬

神社の境内の地表で活動するキオビツチバチ♀(Scolia oculata)を発見。
獲物となるコガネムシ(ハナムグリ?)の幼虫を探索しているようです。
落葉の下や庭木の根元などを徘徊したり、地中に潜り込んだりしています。
地面スレスレを低空で短く飛んで離着陸を繰り返し、探索場所を変えます。

今回も狩りおよび産卵のシーンを見届けられず残念でした。
確実に観察するためには、コガネムシ幼虫の飼育から始めないといけないかもしれません。

▼関連記事(5年前の撮影)
林床で獲物を探し歩くキオビツチバチ♀



キオビツチバチ♀@探餌徘徊
キオビツチバチ♀@探餌徘徊



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