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川に塒入りしたコハクチョウが着水後に水をガブ飲み(冬の野鳥)
コハクチョウの塒入り#3
2016年11月上旬・午後16:49~16:58
第一陣として就塒したコハクチョウ(Cygnus columbianus)のペアは常に行動を共にしています。
そこへ新たに4羽のハクチョウの群れ(うち若鳥1羽)が上流側から飛来すると、先着ペアの近くに着水しました。(@0:59)
第二陣の群れも着水の直後に水を盛んに飲みました。
若鳥は羽色が灰色で嘴が黄色くない(白っぽい)ので、見分けるのは容易です。※
着水の際に少し離れ離れになっても、川面を移動して再集合します。
家族群なのかな?
やがて後から来た4羽が川面を移動し、先客のペアに合流しました。
就塒した群れは、これで計6羽になりました。
毎晩塒を共にするので互いに顔見知りだと思うのですけど、挨拶のような行動は特に見られませんでした。
各々が川の水を嘴で掬って飲んだり、羽繕いしたりしています。
最後は白鷺の大群(20羽以上?)が飛来し、上流へ飛び去りました。
近くに白鷺の集団塒が別にあるのでしょう。
日が暮れてどんどん薄暗くなってきました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施していますが、実際はもっと薄暗いです。
※『しぜんのせかい10:はくちょう』p20によると、
ハクチョウの幼鳥は灰褐色です。翌年渡ってくる頃は白くなります。
つづく→#4:塒入り第三陣
2016年5月中旬
川沿いの農道でキジ(Phasianus versicolor)の♂♀番(つがい)が仲良く採食していました。
地味な♀は初め、リンゴの木の下で草刈り後の地面(緩斜面)を啄んでいました。
♂に比べて♀は警戒心が強いようで、左の茂みの陰に隠れてしまいました。
一方♂は右の開けた農道から採食しつつ、♀の方へ戻って行きます。(♀をガード?)
途中で♂が立ち止まると胸を膨らませて今にも鳴きそうです。
しかし何故か母衣打ちせずに移動・採食を再開。
しばらくすると♂は再び農道に出てきて採食を続けます。
♀の姿は茂みで見失ってしまいました。
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夕方の川から飛び立つコハクチョウのペア(冬の野鳥)
コハクチョウの塒入り#2
2016年11月上旬・午後16:35~16:47
下流側から番(つがい)と思しき2羽のコハクチョウ(Cygnus columbianus)が並んで飛んで来ると、ほぼ同時に川面に着水しました。
両足の水かきを拡げて水面との抵抗でブレーキをかけます。
第一陣の塒入りがちょうど日の入り時刻(午後16:35)である点が興味深く思いました。
塒の川に着いたコハクチョウは、すぐに水を何度も飲み始めました。
上空は空気が乾燥していたのか、あるいは激しい飛翔運動でかなり喉が渇いたようです。
熟練した白鳥の研究者は、群れから個体識別ができるのだそうです。
『日本動物大百科3:鳥類I』p64に「図C:コハクチョウのくちばしの模様による個体識別の一例」がイラストで描かれていました。
映像を見直すと、ペアのうち一羽の嘴の根元が灰色で黄色い部分が少なかったです。
先ほど飛び立った番が川の上空を旋回しただけですぐにまた戻って来たのかと思ったのですが、嘴を見比べると明らかに別の番でした。
羽繕いしながら川面を移動しています。
嵯峨悌二氏による写真集『白鳥 (クォークスペシャル) 』によると、
・水を飲むときは、水面にくちばしをつけて水をすする。それから頭をもたげると、喉に水が流れ落ちていく。(p52より)
嶋田哲郎『ハクチョウ 水べに生きる』によると、
渡ってきたばかりのハクチョウは、何回も水をすくって飲みます。水を飲みこむときにのどがくねくね動きます。 (p4より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#3:川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣