2016/12/30

脱皮殻を食べるウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫【60倍速映像】



2016年9月中旬・午後23:07〜午前00:31・室温24.7℃→23.7℃
▼前回の記事
ウスムラサキイラガ(蛾)幼虫の最終脱皮【60倍速映像】

ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#8


脱皮したウスムラサキイラガAustrapoda hepatica)の終齢幼虫はしばらくすると、白い薄皮のような脱皮殻(抜け殻)を貪欲に食べ始めました。
これは前回の脱皮でも見られたことです。
硬い頭楯の抜け殻にも口を付けたのですが、噛めないまま徘徊開始。
死角に隠れてしまったため、頭楯の抜け殻を食べ切れたのか不明です。
抜け殻を完食する前にその場を離れ、葉縁に向かいました。
そのままミズナラの葉を食べ始めるのかと思いきや、葉を支えていた器材を登り始めました。
ピンセットで摘み上げてミズナラの葉に戻してやると、朝まで休息していました。





【おまけの映像】
早回し速度を落としたオリジナルの10倍速映像をブログ限定で公開しておきます。


つづく→#9:ウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫とイラガ幼虫の小競り合い・威嚇


2016/12/29

ナガボノシロワレモコウの花蜜を吸うコアシナガバチ♂



2016年9月中旬

線路沿いに咲いたナガボノシロワレモコウの群落でコアシナガバチ♂(Polistes snelleni)が訪花していました。
同じ群落で花から花へ忙しなく飛び回ってから、ようやく一つの花穂に落ち着きました。
ハナバチがやる回転集紛のように、花穂を回りながら花蜜を舐めています。
顔が白く触角の先がカールしているのがアシナガバチ類の雄蜂の特徴です。
吸蜜を済ませると、近くに生えたススキの葉に移動して、時間をかけて身繕いしていました。
体に付着したナガボノシロワレモコウの花粉を落としているのでしょうか。

▼関連記事
ナガボノシロワレモコウの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀

風媒花とされているヘラオオバコも実は蜜腺をもつ虫媒花ではないか?という疑惑がこれでますます強まりました。
詳しくはこちらのまとめ記事(リンク集)をご覧下さい。



【追記】
私は初めこの花をヘラオオバコかと思い込んでいたのですが、訂正しておきます。


ウスムラサキイラガ(蛾)幼虫の最終脱皮【60倍速映像】



2016年9月中旬・午後21:00頃?・室温25.7℃、湿度56%
▼前回の記事
ウスムラサキイラガ(蛾)亜終齢幼虫の口元を隠す食事マナー


ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#7


前回の脱皮から5日後、ウスムラサキイラガAustrapoda hepatica)の亜終齢幼虫が再び脱皮しました。

ミズナラの葉裏で眠状態だった幼虫が自発的に蠕動(左右にローリング)するのを午後14:40に目撃しました。
午後20:38に体表の変色に気づき、慌てて微速度撮影を開始。
体の前半部が白っぽく見えたのです。
脱皮の一部始終を微速度撮影で記録できたので、60倍速の早回し映像をご覧下さい。
一気に脱皮した幼虫の体色は黄緑色のままで、変化ありませんでした。
白い薄皮を脱ぐと脱皮殻の傍らで一休み。
体を降らませ、不規則な蠕動運動をしています。

普段はフードに隠れて見えない頭部もこのときだけはよく見えます。
気管の抜け殻も白い糸のように長く伸びています。
午後21:23時点の室温は22.8℃、湿度62%。

今回の脱皮時刻は前回と違い、夜でした。
ただし、室内飼育で撮影のために照明を当て続けていたので、幼虫の日周リズムや体内時計が狂ってしまった可能性があります。

これで終齢幼虫になったことが後に判明します。

『イモムシハンドブック2』によると、ウスムラサキイラガの齢数は不明で、年二化、前蛹越冬らしい、とのことでした。

つづく→#8:脱皮殻を食べるウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫【60倍速映像】


亜終齢幼虫の眠:脱皮直前
脱皮直後の終齢幼虫




【おまけの動画】
早回し速度を落とした10倍速映像をブログ限定で公開します。


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