2016/10/14
ラベンダーの花で採餌するトラマルハナバチ♀
2016年7月中旬
山麓の民家の庭に咲いたラベンダーでトラマルハナバチ(Bombus diversus diversus)のワーカー♀が訪花していました。
この組み合わせは初見です。
多数の個体がとにかく忙しなく飛び回っていて、見ている方も目が回りそうです。
蜂の羽音がワンワンと鳴り響いています。
褐色の薄い個体は白い花粉で汚れているだけなのか、それとも別種なのか不安です。
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ハチ・アリ(膜翅目),
訪花
2016/10/13
カメラを舐めるオオハナアブ♀
2016年7月中旬
里山の峠道に三脚を立てて別の撮影をしていたらオオハナアブ♀(Phytomia zonata)が飛来して、カメラの本体およびストラップをぺろぺろ舐め始めました。
雨水や私の汗および皮脂が染み込んでいるはずなので、そのミネラル成分を摂取しているのでしょう。
味見してかなり気に入った様子で、軽く追い払ったぐらいではすぐに舞い戻って来ます。
ハンディカムのレンズを近づけても逃げずに、口吻を伸ばして一心不乱に舐めています。
オオハナアブは秋に出会う昆虫だと勝手に思い込んでいたのですけど、今期初見です。
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アブ・ハエ・カ・ガガンボ(双翅目),
食事
2016/10/12
コガタスズメバチの古巣を餌にヤマトゴキブリの飼育は可能か?
【はじめに(実験の目的)】
昨年、ヤマトゴキブリがコガタスズメバチの巣に深夜侵入を試みている興味深い例を見つけました。▼関連記事コガタスズメバチの巣材は樹皮ですから、朽木を好んで食べるヤマトゴキブリが居候しつつスズメバチの巣をこっそり食害していても不思議ではありません。
コガタスズメバチの巣に居候するゴキブリ【暗視映像】
あるいは巣内のスズメバチの食べ残し(虫の死骸)や排泄物が目当てなのかもしれません。
中南米では蟻の巣に居候する「好蟻性ゴキブリ」が知られているそうなので(『裏山の奇人:フィールドの生物学14』p159より)、日本に「好雀蜂性ゴキブリ」が居ても良さそうだと思いました。
しかしゴキブリは物陰に潜む性質がありますから、「野外で夜に徘徊中のヤマトゴキブリが偶然コガタスズメバチの外被ポケットに迷い込んだだけ」という可能性があります。
この問題を検討するために素人でも出来そうな実験として、採集したスズメバチの古巣だけを餌にしてヤマトゴキブリを飼育できるかどうか、試してみることにしました。
【材料と飼育方法】
2016年6月下旬ヤマトゴキブリ成虫♂(Periplaneta japonica)を室内の廊下で見つけたので、いそいそと生け捕りにしました。
とりあえず水分補給のためニンジンのへただけ給餌しておいて、その間に準備します。
まずゴキブリが勝手に脱出しないように、飼育容器の内壁の上部にバターを塗ります。(バタートラップ)
▼関連記事最近バターは品薄で高いので、仕方なくマーガリンで代用しました。
ヤマトゴキブリの飼育容器にはバターを塗れ!(終齢幼虫)
(後々、これが問題になります。)
飼育容器の蓋にあるスリット状の通気口にセロテープを貼って塞いでおきます。
2015年12月上旬に軒下から採集したコガタスズメバチの古巣をこの日のために保管していました。
(冒頭で紹介した関連記事に登場する、まさに同一の巣です)
巣の内部構造を調べたときに外皮と巣盤を少し崩しました。
外皮と巣盤の両方を少量ずつ飼育容器に入れてやりました。
ゴキブリの飲水はペットボトルの蓋に入れて与えました。
最初の1日だけ与えたニンジンは取り除きました。
スズメバチの古巣と水だけで果たしてゴキブリは生き延びるでしょうか?
巣を食べる様子を観察できるかな?
この飼育容器にヤマトゴキブリ♂を投入し、様子を見ます。
夜行性の活動を赤外線の暗視カメラで撮影してみました。
バタートラップを過信して、蓋を外して撮影していたら、なんとゴキブリが脱走してしまい焦りました!
餌のスズメバチ古巣が大き過ぎて、ゴキブリがそれを踏み台としてバタートラップを易々と突破したのです。
もっと深い飼育容器を使うか、餌のスズメバチ古巣をもっと小さく砕いて与えるべきでした。
幸いヤマトゴキブリはおっとりした(のんびりした)性格なので、すぐに再逮捕できました。
【結果と考察】
飼い始めたものの私も他に色々と忙しくなり、その後じっくり腰を据えた観察ができなくなりました。ヤマトゴキブリ♂がコガタスズメバチの古巣を食べているところは残念ながら一度も見ていません。
パリパリ♪と齧る音がすればすぐ気づくだろうと思ったのですが、いつ見ても物陰に潜んでいるだけでした。
以前ヤマトゴキブリを普通に飼育したときには、音を立てて朽木の樹皮を食べていたのです。
▼関連記事
朽木を食べるヤマトゴキブリ♀
7月上旬にもう一匹のヤマトゴキブリ♂成虫を追加で投入し、同居させました。
飲み水だけは切らさないように与えていたのですが、7月中旬までに二匹とも相次いで死にました。(私の印象では餓死)
素直に考えれば、「コガタスズメバチの古巣はヤマトゴキブリの餌にはならない」という結論になりそうです。
しかし単に♂成虫の寿命かもしれない(※追記参照)ので、次に機会があればゴキブリが幼虫の段階から飼育してスズメバチの古巣だけで成虫に育つかどうか調べる必要があります。
本種は♀だけで単為生殖が可能らしいので、♀成虫から始めてスズメバチの巣だけを餌に継代飼育ができるかどうか挑戦したかったのですけど、今季はヤマトゴキブリ♀を見つけられませんでした。
スズメバチの新鮮な巣を使えば結果は変わっていたでしょうか?
古巣を保管している間にゴキブリを誘引する匂いが飛んでしまった(揮発)とか、古巣に(目に見えない)カビが生えて栄養価が落ちたとか、可能性を考えだすと切りがありません。
結果の解釈を更にややこしくしているのは、バタートラップの代用にしたマーガリンの問題です。
私は全く知らなかったのですが、「植物性のマーガリンはトランス脂肪酸を含み、ゴキブリやアリも嫌うぐらいなので人体に有害である」という俗説が流布しているそうです。
飼育容器から脱走を試みる度に滑落したゴキブリは足の先や触角に付いたマーガリンを舐めて掃除するので、必然的にマーガリンを摂取することになります。
もし噂通りにマーガリンがゴキブリに対して多少なりとも経口毒性をもつのであれば、私の実験は台無しです。
次回はバタートラップをマーガリンで代用しないように気をつけます。
マーガリンの毒性の有無については私の本来の興味から外れるので、追求する余力はありません。
今年も決着はつきませんでしたが、「野外で夜間観察した事例は、ゴキブリがスズメバチの巣を食べに誘引されたのでは無さそうだ」という考えに傾きつつあります。(大発見かも?という興奮が冷めつつあります。)
それでも、来季以降も片手間にしつこく飼育・実験するつもりです。
※【追記】
辻英明『ゴキブリ、都市を語る ― 同居人と隣人』によると、
ゴキブリの成虫の寿命は長く、初夏に成虫になったヤマトゴキブリやクロゴキブリの両君は秋まで生存します。 (ポピュラー・サイエンス241『都市動物の生態をさぐる:動物からみた大都会』第6章 p157より引用)
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