2023/06/03

夜の河畔林でオニグルミ堅果を運搬中に出会った野ネズミ同士が激しい喧嘩【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月上旬

ニセアカシアが優占する河畔林でタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで見張っていると、野ネズミ(ノネズミ)の面白い行動が記録されていました。 


シーン1:11/2・午後21:26 (@0:00〜) 
夜に溜め糞を訪れていた野ネズミが林床に転がっている落枝に落枝に飛び乗りました。 
そして、ニセアカシア根元に転がっていた黒くて丸い物体を見つけました。 
どうやらオニグルミの堅果のようです。 
いつからあったのか、動画を遡ってチェックしてみると、2時間20分前に撮れた動画には写っていませんでした。 
近くに自生するオニグルミの木からの落果がこんな所まで転がってくるとは考えにくいです。 
おそらく(別個体?の)野ネズミが運搬中にうっかり落としてしまったのでしょう。 

野ネズミは拾ったクルミの実を口に咥えると、落枝を乗り越え、画面右下に運んで行きました。 
どこか安全な場所に埋めて隠し、冬の食料とするのでしょう。(貯食行動) 


シーン2:11/3・午前1:10 (@0:24〜) 
深夜の林床で左上の落枝に居た野ネズミaがニセアカシアの根際に飛び降りて休んでいます。
そこへ左上から別個体の野ネズミbがやって来ました。 
この個体bはオニグルミの堅果を咥えて運搬中でした。 
暗闇で2匹が出会うと、大喧嘩が勃発しました。 
まずはお互いに驚いて、弾かれたように離れました。 
落枝を伝って走って行ったり来たり、林床に降りたりして走り回ります。 
個体bが落としたクルミを拾って持ち去ろうとしても、相手aはそれを許さずに追撃します。
1匹は画面下に逃げて行きました。 
もう1匹は相手を見失ったようで、画面上に移動します。 

一連の騒動を1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:59〜) 
クルミを持参した個体bは、落としたクルミを喧嘩中に何度も取りに戻ろうとしています。 
最後は相手aに追い払われて右下に走り去りました。 
スロー映像を見る限り、クルミの争奪戦というよりも縄張り争いのように見えます。 
「普段から仲の悪いご近所さん」なのでしょう。 
お互いに貯食したクルミを盗み合っているのかもしれません。 

喧嘩中に野ネズミの鳴き声は聞き取れませんでした。 
近くを流れる川の水音がうるさいせいなのか、それともヒトには聞き取れない超音波を発しているのかもしれません。 

オニグルミの堅果は画面左上のニセアカシア根際に落としたままです。 
シーン1で急に登場したクルミの出所もこれで想像がつきました。 


シーン3:11/3・午前2:05 (@2:02〜) 
55分後、喧嘩のほとぼりが冷めてから、1匹の野ネズミが落とし物を取り戻しに来ました。 
(この野ネズミがシーン2の個体bかどうか、私には見分けられません。) 
拾ったオニグルミ堅果を口に咥えると、落枝を伝って画面の右下へ運び去りました。 
安全な貯食場所を探索しているようです。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 





【追記】
別の地点でも同様の事件が記録されていました。


キマダラハナバチの1種の飛び立ち

 

2022年6月中旬・午後15:40頃・ くもり

道端の休耕地にて、カラフルで小さな蜂が地面の枯草に乗っていました。 
他のハナバチ類に労働寄生するキマダラハナバチの1種です。 
翅を半開きにしたまま休んでいます。 
この角度では頭楯の色がよく見えないので、性別も分かりません。 

クロヤマアリFormica japonica)のワーカー♀が近づいてくると、嫌がった蜂が飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
珍しいキマダラハナバチをじっくり接写できなくて、残念無念。

撮影直前にこの蜂は道端で訪花していたのですが、花の種類を覚えてません…。

2023/06/02

スギ林道の溜め糞場に通うホンドタヌキ:2022年10月下旬〜11月中旬 【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月下旬〜11月中旬 

里山のスギ林道にある溜め糞場sに通う夜行性ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。 
冬に備えてよく太り、あたたかそうな冬毛に覆われてひと回り大きく見えます。

定点観察を続けても、なかなかタヌキを個体識別できるようになりません。 
以前は尻尾の状態で「垂れ尾」と「フサ尾」と見分けられるかと思っていたのに、冬毛に生え変わる時期になると「フサ尾」ばかりになりました。 
それとも「垂れ尾」が来なくなったのかもしれません。 

同じ溜め糞場を共有していたアナグマはもう冬ごもりに入ったのか、全く現れなくなりました。


シーン1:10/24・午後17:37・気温8℃ (日の入り時刻は午後16:53) 
日没後の林道を右から登場したタヌキが自動センサーカメラの起動に反応して立ち止まり、カメラ目線になっています。 
暗視カメラが照射する赤外線が強過ぎて、白飛び気味になってしまいました。
カメラを警戒したのか、溜め糞場sの匂いも嗅がずに林道を外れて奥の斜面を下ってしまいました。 
こんな行動は珍しいです。


シーン2:10/27・午後17:54・気温8℃ (@0:14〜) 
3日後も日没後に林道を右から登場。 
日の入り時刻は午後16:50。 
なぜか溜め糞場sをチェックもしないで素通りしました。 


シーン3:10/27・午後18:00・ (@0:27〜) 
6分後にまたタヌキが写りました。 
一緒に行動する♀♂つがいの後続個体だと思います。 
しっかり個体識別できていませんが、2頭とも「フサ尾」でした。 
またもや溜め糞場sをスルーしました。 


シーン4:10/29・午後23:11・気温8℃ (@0:36〜) 
深夜に林道を右から歩いて来た個体が溜め糞場sの匂いを嗅いでから左向き(北向き)で固形糞を排便しました。 
そのまま左に立ち去りました。 
タヌキが溜め糞場sを利用したのは久しぶりです。 


シーン5:11/7・午後16:52 (@1:22〜) 
ここからトレイルカメラを旧機種に交換した映像になります。 
気温データが取得できなくなりました。 

日の入り時刻は午後16:38。 
日が暮れた晩に、いつものように林道を右から登場。 
溜め糞場sを素通りして、左へノソノソと歩き去りました。 


シーン6:11/9・午前3:53 (@1:34〜) 
2日後の未明に登場したタヌキは林道上で立ち止まって背後を振り返っていました。 
何か怪しい物音に警戒しているのか、それとも一緒に行動する後続個体を待っているのかな? 
今回も溜め糞場sを素通りして左へ。 


シーン7:11/10・午前1:28 (@1:54〜) 
カメラの起動が間に合わず、タヌキが林道を右に立ち去るところでした。 
溜め糞場に寄り道したならカメラの起動が間に合ったはずなので、今回も足早に素通りしたようです。 


シーン8:11/10・午前18:28 (@2:02〜) 
17時間後、同じ日の晩にまたタヌキがチラっと写りました。 
今回もカメラの起動が遅れたのか、あるいはタヌキが監視カメラの死角を通るようになったのかもしれません。 
林道脇の法面から降りてきた可能性もあります。 
溜め糞場を素通りして左へ。 


シーン9:11/11・午前5:27 (@2:16〜)日の出時刻は午前6:12。 
翌日の未明に、珍しくタヌキが左から登場。 
溜め糞場sの匂いを嗅いで跨ると、右向き(南向き)で排便しました。 
久しぶりに溜め糞場で排泄してくれました。 
やや硬そうな固形糞だったので、便秘気味なのかな? 
そのまま右に立ち去りました。 


シーン10:11/15・午前5:02 (@2:45〜)日の出時刻は午前6:16 
4日後の未明に左からタヌキが登場。 
最近トレイルカメラの起動が遅れがちなのは、タヌキが早足で通過するためか、それとも晩秋の低温でカメラの電圧が低下していたのかもしれません。 
立ち止まって身震いしてから右に立ち去りました。 
今回も溜め糞を素通り。 


シーン11:11/15・午後23:04 (@2:52〜) 
ぱらぱらと冷たい小雨が振る深夜に、タヌキが林道を左から登場。 
またもやカメラの起動が遅れました。 
溜め糞を素通りして右へ。 

カメラの電池が消耗していて、1分間に設定していた録画時間が途中で打ち切られるようになりました。 
それでもトレイルカメラは健気に出来る限り撮影を続けてくれます。 


シーン12:11/15・午後23:04 (@3:00〜) 
15分後に左から登場。 
未だ小雨が降っています。 
(鬱蒼としたスギ林の林床なので、実際の雨足よりも降り方が弱くなります。) 

 一緒に行動する♀♂つがいが互いに離れてしまったのでしょうか? 
溜め糞sの匂いを嗅いでから跨がり、右を向いたまま(南向き)やや軟便を排泄しました。 
用を足すと、そのまま右に立ち去りました。 


シーン13:11/16・午後16:48 (@3:34〜)日の入り時刻は午後16:30 
翌日の日没後に左から登場。 
溜め糞sの匂いを嗅ぐと、横に少しずれた地点で右を向いたまま(南向き)脱糞。 
その後は右に歩き去りました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


ランダムに記事を読む

  • ヤスマツアメンボの交尾12/02/2011 - 0 Comments
  • 春の果樹園でリンゴの落果を食べ漁るヒヨドリの群れ(野鳥)13/10/2023 - 0 Comments
  • マダラスジハエトリ♂亜成体(蜘蛛)と越冬用の袋状住居網23/03/2014 - 0 Comments
  • サーターアンダギーと化したナラメリンゴフシ【虫こぶ】02/10/2016 - 0 Comments
  • トチノキの堅果(栃の実)を持ち去ろうと試みるカケス【野鳥:トレイルカメラ】08/09/2024 - 0 Comments