2021/07/18

春のリンゴ園でハナバチ類の捕食を試みるヒヨドリ(野鳥)

 

2021年5月上旬・午後15:15頃・晴れ 

山麓に広がるリンゴ園では春に花の授粉が終わると、大切な果実を鳥害から守るために果樹全体を巨大な網で覆ってしまいます。 
その網を掛ける骨組の天辺にヒヨドリHypsipetes amaurotis)を見つけました。 
ハウスの骨組からときどき飛び上がってはまた舞い戻るという奇妙な動きを繰り返していたので、求愛飛翔なのか?と訝しく思って動画を撮り始めました。 

しかしカメラでズームインしてみると、多数の小さな昆虫がリンゴ果樹の周囲を高速で飛び回っていました。 
満開に咲いたリンゴの花で採餌するためハナバチ類が集まっているのです。 
(その多くは雄蜂♂の探雌飛翔と思われます。)
 空をキョロキョロと見ていたヒヨドリは、ハウスの骨組から飛び上がり、空中で獲物を捕らえようと奮闘していました。 
しかし晴れて気温の高い午後は、蜂の動きがあまりにも活発です。 
ヒヨドリはフライングキャッチを何度試みても、蜂を取り逃がしているようでした。 
後半は1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 (@1:12〜)
ヒヨドリは果実食ですから、果樹園農家にとっては憎い害鳥です。
ハナバチ類は春に果樹の授粉を助けてくれる益虫なのに、ヒヨドリに捕食されてしまうとなると、より一層嫌われても仕方ありません。
しかし蜂の巣箱を襲ったりしない限り、鳥がハナバチを全滅させるようなことは無いでしょう。
今回の観察では、ヒヨドリが蜂を捕食する効率は低いようです。

あいにく強い逆光のアングルになってしまい、ヒヨドリのシルエットしか見えません。 
できれば順光のアングルに移動して、もっと引きの絵で撮りたかったのですが、私の背後は住宅地になっていて、これ以上後ろに下がれませんでした。 
そのうちヒヨドリは狩場を変更してしまい(リンゴ園の奥にあるハウス骨組に移動)、撮れなくなりました。 
逆光など悪条件であっても、撮れるときにはとりあえず証拠映像を記録しておくことが大切です。

※ 動画編集時に逆光補正を施しています。 
冒頭でリンゴの花がやや白飛びして見えるのは、その副作用です。

2021/07/17

ドウダンツツジの花で採餌するムナカタハキリバチ♀(=スミゾメハキリバチ)

 

2021年5月上旬・午後15:20頃・晴れ 

農村部の民家の生垣に植栽されたドウダンツツジに白い花が咲いています。 
そこに真っ黒なムナカタハキリバチ(別名スミゾメハキリバチ)♀(Megachile willughbiella sumizome)が訪花していました。 
正当訪花で吸蜜を繰り返しています。 
花から飛び立ったときに腹部下面に橙色のスコパが見えました。 

この組み合わせは初見です。 
そもそも、ムナカタハキリバチ(=スミゾメハキリバチ)を春のこんな早い時期に見かけたのは初めてかもしれません。
念のために『日本産ハナバチ図鑑』で調べてみると、ムナカタハキリバチの発生期は「本州〜九州では地域により5〜8月」と書いてありました。(p323より引用)

実は複数のハナバチ類がドウダンツツジの花の周囲を忙しなく飛び回っていたのに、あまりにも動きが高速過ぎてほとんど撮れませんでした。 
この動画も1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@0:50〜)、冒頭で別個体のムナカタハキリバチ♀および別種のハナバチ(マメコバチ♂?)も飛び回っていました。 

※ ハチの羽音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

春風に吹かれて飛ぶセイヨウタンポポの綿毛:種子の風散布

 

2021年5月上旬・午後14:30頃・晴れ 

田園地帯の農業用水路沿いに咲いたセイヨウタンポポの群落から白い冠毛の付いた種子が強風に乗ってパラシュートのように飛散していました。 
タンポポ種子の風散布を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:31〜) 

ハイスピード動画でも撮ってみたいのですが、風は予測不能で今回は無理でした。 

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