2024/09/23

シロツメクサの花蜜を吸うキアゲハ夏型♂

 

2023年9月下旬・午前11:55頃・くもり 

田園地帯の農道に咲いたシロツメクサの群落でキアゲハ♂(Papilio machaon hippocrates)が訪花していました。 
この組み合わせは初見のため、興奮して動画を撮り始めました。 
キアゲハ♂は羽ばたきながら口吻を伸ばして吸蜜しています。 
花蜜の量が少ないのか、キアゲハはシロツメクサの花から花へ忙しなく飛び回るのでズームインが間に合わず、すぐに飛び去ってしまいました。 

短い吸蜜シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。


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2024/09/22

越冬用の巣穴近くに設置したトレイルカメラを警戒して倒すニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月下旬・午後22:35頃・ 

休耕地(枯野)でニホンアナグマMeles anakuma)の越冬用営巣地をローアングルの至近距離からトレイルカメラで見張ってみました。 
すると早速、夜霧の立ち込める晩にアナグマが登場しました。 

おそらく出巣直後と思われるアナグマが、地面の匂いを嗅ぎながらカメラに近寄って来ました。 
野生のニホンアナグマをこれほど超至近距離から撮影できたのは初めてです。 
左右の目の大きさは同じ個体でした。 
つまり、顔馴染みの母親♀(右目<左目)ではありません。 
遂にトレイルカメラの存在に気づくと、鼻を近づけて匂いを嗅ぎまくります。 
アナグマの顔がレンズに近づき過ぎて、何が写っているのか分からくなりました。
やがてアナグマがカメラをひっくり返したようで、地面の枯草しか写らなくなりました。 
コンクリートブロックの重りにカメラをベルトでしっかり固定してなかったら、アナグマに持ち去られたかもしれません。 
その後もアナグマは、邪魔なコンクリートブロックをぐいぐい押しているようです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ アナグマが立てる物音や鼻息が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


【考察】
せっかくトレイルカメラの設置場所を新しく試してみたのですが、1回の試行で駄目だと分かりました。 
まず第一に、毎晩気温が下がると霧が発生し、朝になっても夜露で下草(枯草)がびっしょり濡れる環境でした。 
地面にローアングルで設置したトレイルカメラのレンズが結露して、なかなか乾かないために、鮮明な映像がほとんど撮れずにフラストレーションがたまります。 
レンズの結露を自動的に拭いてくれるワイパーが欲しくなります。 

もう一つの問題は、設置場所がアナグマの巣穴に近すぎて露骨に警戒されたことです。 
興味津々でカメラの匂いを嗅ぐアナグマの迫力ある映像が至近距離で撮れたところまでは良かったのですが、トレイルカメラを乱暴にひっくり返されてしまいました。 
重りとしてコンクリートブロックにくくりつけておいたので、幸いカメラをどこかに持ち去られずに済みました。 
カメラを壊されることもありませんでした。

アナグマにストレスを与えてしまっては元も子もないので、早々に監視カメラおよびコンクリートブロックを撤収し、元の設置場所(営巣地を遠くから見下ろす樹上)に戻しました。 
巣穴の横に見つけた溜め糞場に通ってくるのがアナグマなのかタヌキなのか、トレイルカメラで確かめたかったのですが、それは不可能になりました。 
やや遠くから営巣地全体を旧機種のトレイルカメラで監視するとなると、赤外線が弱くて溜め糞場まで届かないのです。 
センサーで点灯する赤外線投光器を別に買い足せば解決するかもしれません。

トレイルカメラは設置してしまえばあとは「果報は寝て待て」(あとは野となれ山となれ)というお気楽な撮影法ですけど、それでも野生動物との知恵比べや試行錯誤が必要になります。 



萎れかけたウメの葉を食べ漁るヒヨドリの謎(野鳥)

 

2023年11月中旬・午後14:45頃・雨・室温18℃ 

夕方まで雨が断続的に降り続く日の午後、裏庭のウメ(白梅)樹上に止まったヒヨドリHypsipetes amaurotis)が採食を始めました。 
てっきり虫を捕食しているのかと思いきや、梅の葉そのものをちぎり取って食べたので、驚愕しました。 

晩秋になっても、ウメの枝に残った葉は未だ緑色です。 
今年(2023年)の夏は記録的な酷暑・雨不足のため、梅の葉はよれよれにカールしたまま、一部は黄変(黄葉?)しています。 
夏の間に完全に枯れて落葉してしまうのではないかと心配したのですが、なんとか秋まで持ちこたえました。 
このような葉の症状を「水枯れ」というのだそうです。
秋雨が降るようになっても、水枯れした葉の症状は改善しませんでした。 

ヒヨドリは萎れかけたウメの葉を啄んで、ちびちびと食い千切っています。 
特定の葉には拘らず、目の前にある梅の葉をあちこち啄んでいます。 
横枝を横歩きで移動して、次の葉をつつき始めました。 

ヒヨドリの食性は本来、甘党の果実食です。(虫も食べます。) 
ヒヨドリが木の葉を食べる行動なんて、初めて見ました。 
鳥害の防ぎ方』という本を読むと、餌が不⾜する冬期を中⼼にヒヨドリが畑でアブラナ科の葉菜類を食害することがあるそうです。 (雪国でも観察できるのかな?) 
今回は、嵐の日の非常食なのでしょうか? 
隣のカキノキにオレンジ色の果実がなっているのに、未熟で渋いのか、このヒヨドリは好物の柿の実に見向きもしませんでした。 

食後にヒヨドリは尾羽根を持ち上げて脱糞しました(@5:19〜)。 
便秘気味のときは食物繊維の多い木の葉を意識的に食べるのですかね? 
そもそもヒヨドリはセルロースを消化できないとされています。
鳥は排便(軽量化)直後に飛び去るのが普通ですが、このヒヨドリは同じ横枝に留まり、周囲をキョロキョロ見回しています。 

今思うと、カールしたウメの葉には微小なアブラムシの群れが潜んでいて、ヒヨドリは獲物を葉と一緒に捕食したのかもしれません。
現場検証すべきだったのですが、撮影当時はこの仮説を思いつきませんでした。
アブラムシ入門』という図鑑で調べてみると、ウメコブアブラムシがウメの葉に寄生すると、葉身に特徴的な縮葉(ウメハチヂミフシという虫こぶ)を作るらしいです。
p125に掲載された縮葉の写真を見ると、私が見た白梅の葉のカールした症状よりも酷いので、アブラムシ捕食説は否定できそうです。

ネット検索してみると、「ヒヨドリの餌(えさ) - 梅(うめ)の葉芽(ようが)を食べる」と題した興味深いブログがヒットしました。
 スギやクスノキなどの高木が立ち並ぶ一隅に梅(うめ)の木がありました。 花はわずかに残っていたものの、ほぼ散り、葉が出はじめています。 そこへヒヨドリ数羽が飛来して採餌していました。 食べていたのは花ではなく、葉へと展開しはじめた葉芽(ようが)です。 葉芽をくわえ取ってはそのままのみ込んでいました。
ヒヨドリがウメの葉を食べるのは、それほど珍しいことではないのかもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
カメラのオートフォーカス(AF)が被写体を見失いがちで、ピントがひどく不安定な映像になってしまいました。 (奥ピンになりがち)
言い訳すると、雪国に特有の二重窓を通して室内から隠し撮りしたせいです。
窓ガラスの表面が汚れている上に、茂みの隙間から斜め下に見下ろす撮影アングルだったので、カメラのオートフォーカスにはかなり不利な条件でした。 
もちろん、窓を開ければヒヨドリを鮮明に撮影できたでしょう。
しかし、窓を開ける物音で警戒したヒヨドリが止まり木から飛び去ってしまうだろうと予想できたので、我慢してスクープ動画の撮影を続けました。 


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