2022/06/21

イオウイロハシリグモ(蜘蛛)は雪面のアキアカネ♀を捕食するか?

 

2021年12月上旬・午後12:35頃・晴れ
前回の記事:▶  
ガガンボを捕食する雪国のイオウイロハシリグモ(蜘蛛) 
食後に雪面を走り回るイオウイロハシリグモ(蜘蛛) 
初冬に雪面から飛んでも着陸に失敗して暴れるアキアカネ♀♂【HD動画&ハイスピード動画】

雪面で日光浴したり飛んだりしているアキアカネSympetrum frequens)を同定するために1匹を捕獲しました。 
赤トンボの撮影の合間に同じ場所(残雪に覆われた草地の土手)で、イオウイロハシリグモDolomedes sulfureus)の狩りと雪上徘徊シーンも撮影しました。 
せっかく捕まえたアキアカネ♀を利用して、フィールドでクモへの給餌実験を試してみました。 
ついさっきガガンボを捕食した時には、いきなり噛みついただけで糸で獲物を梱包しませんでした。
トンボというもっと大きな獲物を捕食する際には、イオウイロハシリグモは糸で梱包するでしょうか?
飛んで逃げないように、トンボの翅を半分毟り取りました。 
雪原を元気に徘徊するイオウイロハシリグモの前に生き餌を置いて、成り行きを見守りました。 
しかしクモはトンボの存在に気づかなかったようで、手前に開いた穴(草の根際)に隠れてしまいました。 
雪が溶けて顔を出したパッチ状の草から草へとイオウイロハシリグモは好んで渡り歩いているのです。 
草の根際の穴は隠れ家にもなりますし、冷たい雪面よりも少し気温が高いのでしょう。 
一方、身の危険を感じて擬死(死んだふり)しているのか、雪上のトンボは全く動きません。 
トンボが身動きしないことにはクモに気づいてもらえないので、私は拾った草の葉の先でトンボをしつこくつついてみました。 
ようやくイオウイロハシリグモが雪の穴から外に出て来ました。 
慎重に前進したクモがトンボの腹部に足を掛けて触れたのに、獲物に噛みつこうとはしませんでした。 
クモに背後から触れられたトンボが羽ばたいて暴れたら、クモはびっくりして逃げてしまいました。 
獲物として狩るには大型で手強いと判断したのでしょうか? 
つい先程ガガンボを丸ごと1匹捕食したばかりなので、おそらく食欲が無くなり狩りの衝動も失われたのでしょう。 
一方、飛べないアキアカネ♀は雪面を歩いてクモから離れました。 

最後にクモの体長を採寸しようと白いプラスチック定規を横に置いたら、警戒して穴の中に逃げられ見失いました。 
この個体は右の第2および第3歩脚が根元から欠損した亜成体なので、採集して飼育すれば脱皮後に再生肢を見れたかもしれません。

2022/06/20

枯れた藪で採食する冬羽のカシラダカ(冬の野鳥)

 

2021年12月中旬・午後16:00頃・くもり 

池の畔で冬羽のカシラダカEmberiza rustica)が枯れた藪に止まっていました。 
何か黒い種子を食べています。 
残念ながら日没間際で少し薄暗いため、ピントがなかなか合いません。 
映像をよく見直すと、冒頭で白い糞をポトリと排泄していました。(@0:03) 
嘴を足元の小枝に擦り付けました。 
近くの製材所から絶え間ない騒音♪がうるさいのですが、、カシラダカはチョッ、チョッ♪と地鳴きを繰り返しています。 
飛んで隣の笹薮に移動したら、見事なカモフラージュで見失ってしまいました。 
2、3羽の仲間が笹薮に潜んでいたようで、一緒に飛び去りました。

2022/06/19

溜め糞場に来たホンドタヌキと昼間に鉢合わせ

 

2021年11月中旬・午後15:30頃・晴れ 

河畔林で私が静かに集中して鳥を撮影していると、左からカサコソと物音がします。 
何者かが落ち葉や枯れ葉を踏みしめながら歩いて来るようです。 
その正体はなんとホンドタヌキNyctereutes viverrinus)でした。
地面の匂いを嗅ぎながら茂みの中をノコノコと歩いて来たタヌキとばったり鉢合わせしました。 
タヌキとニアミスするまで私は全く気づかなかったのですが、ニセアカシアの灌木が数本立ち並ぶ区画の地面がタヌキの溜め糞場rvになっていたのです。
(知らぬが仏で、私は溜め糞場のすぐ横にずっと立っていました。)

どうやらタヌキは近眼らしく、初めは私の存在に全く気づいていないようです。 
タヌキは林床に溜まった糞の匂いを嗅いでチェックしました。 
至近距離まで来ると流石にヒトの体臭に気づいたようです。
ふと見上げて私と目が合うと、驚いて元来た方へ走り去りました。 
通い慣れた溜め糞場では自分たちの糞便臭のせいで、私の体臭に気づくのが遅れたのでしょう。 
タヌキの慌てふためいた逃走シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
しかし、気絶(狸寝入り)するほどの驚愕ではなかったようです。
素人目には毛並みも肉付きも良い個体でした。 
冬越しに備えて、食欲の秋には体脂肪を順調に蓄えているようです。 

夜行性とされるタヌキが明るい昼間にも溜め糞場に来るとは意外な発見でした。 
排便するつもりでやって来たのに私が邪魔したとしたら、悪いことをしました。 
タヌキの昼塒がこの日はたまたま溜め糞場の近くにあったのかもしれません。
それまで私が草むら(ススキの藪)をガサガサと動き回っていたので、近くの昼塒で休んでいたタヌキが様子を見に来たのかな?

タヌキが居なくなってから、改めて溜め糞場をじっくり調べてみました。
古い糞塊と新鮮な糞塊が並んで大量に残されています。 
タヌキの糞はほとんど分解されて黒土のようになっており、悪臭はほとんどしませんでした。 
糞を食べたり分解したりする昆虫は、暖かな日中なのに晩秋では全く活動していません。 

新たに見つけた河畔林の溜め糞場rvにトレイルカメラを設置して、タヌキの行動を監視してみましょう。 

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