2022/01/06

林床で落ち葉に産卵するオオウラギンスジヒョウモン♀

 

2021年9月下旬・午後13:05頃・くもり 

里山の明るい林床でオオウラギンスジヒョウモン♀(Argyronome ruslana)が産卵していました。
関連記事(3年前の撮影@9月下旬)▶ オオウラギンスジヒョウモン♀の産卵(田んぼの畦道でイネ科の枯草に産卵)

本種の幼虫の食草はスミレ類なのですが、母蝶は緑の下草ではなく、あちこちの枯れ葉や落ち葉の表面に卵を1個ずつ産みつけています。 
卵で越冬してから翌春に孵化した幼虫が自力でスミレを探し歩くのでしょう。 
蝶にしては珍しくスパルタ放任主義です。
(オオウラギンスジヒョウモンの)産卵は食草近くの他物に1卵ずつで、北海道では食草と無関係な樹木の葉上に産卵した報告がある。産付された卵はそのままの状態で越冬するが、一部秋に孵化して幼虫で越冬するのではないかとも思われる。(保育社『原色日本昆虫生態図鑑IIIチョウ類編(1972)』p213より引用)

2022/01/05

夜の水場に飛来するコウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月上旬〜中旬・夜

山中の水場に飛来する夜行性コウモリ(種名不詳)の姿がトレイルカメラ(無人センサーカメラ)に撮れていました。 

シーン1:午後22:43 
画面奥の森から飛来した1頭のコウモリが水面すれすれを低空で飛び、身を翻して左へ飛び去りました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、ツバメのように一瞬で水面の水をすくって飲んだように見えます。 
それともユスリカやアメンボなどの昆虫を捕食しに来たのかな? 
使用したトレイルカメラは動画のフレームレートが15fpsしかないのですが、なんとかコウモリの羽ばたきが見えました。 
モモンガやムササビの滑空とは明らかに違います。 

コウモリが池に飛来したとき、長い歩脚をもつザトウムシの仲間(種名不詳)がカメラの前を横切りました。 
果たしてこれは偶然でしょうか? 
池の岸辺を歩くザトウムシを超音波で探知したコウモリが捕食しようと飛来した可能性もありそうです。 
カメラの発する超音波(電子ノイズ)に驚いてコウモリは逃げてしまった、と考えられなくもありません。 
それとも池の小魚を捕食しに来たのでしょうか? 
小魚を捕食するコウモリが海外には居るらしいのですが(中南米のウオクイコウモリなど)、日本で魚食性コウモリの動画が撮れたらスクープ映像かもしれません。 
ただし、この浅くて小さな池で私は小魚を見たことがありません。 
カエルなど両生類なら池に居ても不思議ではありません。 

シーン2:翌日の午前2:26 
3時間40分後、深夜の山中で2頭のコウモリが飛び回っています。 
今度は池の水面に触れませんでした。 

1/5倍速のスローモーションで音声を聞き直してもコウモリの発する超音波は可聴化されませんでした。 
バットディテクターとトレイルカメラを組み合わせて超音波の鳴き声も同時に記録してみたいものです。 
バットディテクターを使えば超音波の声紋解析でコウモリの種類が同定できるらしいのも魅力です。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


野菊の花蜜を吸うイカリモンガ(蛾)同士で小競り合い?

 

2021年10月中旬・午後12:45頃・晴れ 

里山の急な林道沿いに咲いた野菊(種名不詳;ノコンギク?ヨメナ?)の群落で3頭のイカリモンガPterodecta felderi)が集まって訪花していました。 
いつものように翅をしっかり閉じて吸蜜しています。 
この組み合わせを撮るのは久しぶりです。
関連記事(10、12年前の撮影)▶  
イカリモンガの翅表を撮りたい!(ハイスピード動画) 
野菊とイカリモンガ
後半はすぐ隣の花で並んで吸蜜する2頭に注目しました。 
互いの距離が密になり、遂に右の個体Rが先に逃げ出しました。 
左の個体LがRを追い払ったのでしょうか? 
再生速度を15%に落としたスローモーションでリプレイしてみましょう。 
Lが足でうっかりRに触れたので、驚いたRが飛び立ったようです。 (蹴飛ばしたようには見えません。) 
続いてLは翅をすばやく開閉して翅表の紅紋を誇示したように見えました。 
しかしRが飛び去った直後なので、(驚いて)反射的に翅を開いただけかもしれません。 
蜜源植物を巡る占有行動なのかと思いきや、ライバルを追い払ったはずのLも続けてすぐに野菊の花から飛び去ってしまいました。 

野菊の群落集まって互いに出会っても求愛行動が全く見られないということは、全て♀なのかな? 
腹部が太く膨満しているので、いかにも♀のように見えます。 
ただし私はイカリモンガの性別の正しい見分け方を知りません。

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