2020/04/16

セイタカアワダチソウの花蜜を吸うセスジハリバエ



2019年10月下旬・午後12:30頃・晴れ

川の堤防沿いに咲いたセイタカアワダチソウの群落でセスジハリバエTachina nupta)が何匹も訪花していました。
この組み合わせは初見です。

口吻を伸縮して花粉と花蜜を舐めています。
吸蜜後に近くの花穂に移動する際は、飛ぶだけでなく歩いて移動することもありました。

訪花中に後脚で腹背を掻いて身繕いする個体もいました。


セスジハリバエ:背面@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜
セスジハリバエ:側面@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜

2020/04/15

オオバヤナギの柳絮:綿毛付きの種子の風散布



2019年10月中旬・午後14:15頃・晴れ

河畔林に一際高く聳え立つオオバヤナギ(=トカチヤナギ)の大木から白い綿毛がフワフワと風に舞っていました。
秋晴れの青空を背景に白い柳絮りゅうじょがフワフワと飛び去る様子が絵になりますね。
熟果にズームインしたときにちょうど風が吹いて、綿毛の付いた種子(柳絮)が盛大に飛散しました。
柳の種子散布を国盗りや陣取り合戦に例えると、落下傘部隊を大量に投下して陣地を広げる作戦です。
たまたま川に落ちた種子は水面に浮いたまま更に下流へ運ばれますから、水散布型でもあります。
秋に種子を風散布する柳の種類もあるのかと初めて知りました。

俳句で「柳絮」と言えば晩春の季語ですから、ちょっとした驚きです。


▼関連記事(同年5月の撮影)
シロヤナギの柳絮:綿毛付きの種子の風散布


不思議に思ってネット検索してみると、次の文献がヒットしました。(PDFで公開)
長坂有. "河畔に生えるヤナギ類." 光珠内季報 101 (1996): 12-17.
「ヤナギ類の種子散布時期」をまとめた図4を見ると、オオバヤナギが最も遅く、9月中旬から10月上旬となっていました。(北海道の調査記録)
数日前の台風19号で河川が増水したばかりなので、もしかすると冠水ストレスで柳の木が時期外れに再び実を付けたのか?とヤナギ類に疎い私は勝手に妄想しそうになりました。
しかし、どうやら別に異常事態ではないようです。

文一総合出版『ヤナギハンドブック』でオオバヤナギを調べても
果実はヤナギの中で最も遅く熟し8月頃。(p26より引用)
と書いてありました。
ちなみにオオバヤナギは雌雄異株とのこと。

 ヤナギの仲間は、子房が熟すと蒴果が割れ、種子は綿に包まれた柳絮となり、微風に乗って遠くまで飛んで行く。絮(じょ)とは綿(わた)のことだ。俳句では柳絮は晩春の季語。 (p49より引用)


オオバヤナギ柳絮@風散布・全景
オオバヤナギ熟果+柳絮@風散布
オオバヤナギ熟果+種子@風散布
オオバヤナギ熟果
オオバヤナギ葉
オオバヤナギ幹:縦に割れ目が入る

フジバカマの花蜜を吸うキタテハ秋型



2019年10月下旬・正午頃・晴れ

川沿いの民家の庭に咲いたフジバカマの群落で秋型のキタテハPolygonia c-aureum)が訪花していました。
翅を開閉しながら吸蜜しています。

フジバカマは秋の七草の一つです。

植物図鑑によると自然分布は関東以西とのことで、東北地方の雪国には自生していないはずです。
ということは、この庭に園芸植物として植栽されているのでしょう。
(まさか近年の温暖化で急激に北進しているのかな?)

過去の記事でも同属のヒヨドリバナと誤同定している例があるかもしれません。


キタテハ秋型:翅表@フジバカマ訪花吸蜜
キタテハ秋型:翅裏@フジバカマ訪花吸蜜
フジバカマ花
フジバカマ葉

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