2012/02/27

ニホンザルの毛繕いとクーコール♪@雪山の樹上



2012年1月下旬・気温0℃
雑木林で遭遇した野生ニホンザルの群れ

斜面中央のミズナラ?樹上に登って私を見下ろしていた個体です。
初めは存在に気づきませんでした。
毛皮に雪がしんしんと降り積もる中、自分で毛繕いをしています。
気づけば群れのメンバーはほとんど遊動して辺りに誰も居なくなりました。
樹上の猿は心細くなったのか、クーコール♪を3回発しました(@2:23-2:30)。
音量を上げヘッドフォンにてお聴き下さい。
手で体を掻きました。
欠伸すると空から降ってくる雪を見上げました。

あまりの寒さと悪天候のため、観察を打ち切り下山しました。
幸い無風で助かりましたが、雪が激しく降っています。
猿を追って雪山を動いているときはさほど苦にならなくても、立ち止まって長時間の観察撮影を続けると寒さが身に沁みます。
ニホンザルはこのまま雑木林を塒(ねぐら)にするのかと思いきや、次々と木から降りて斜面の右手に遊動して行きました。

【追記】
『サルのことば:比較行動学からみた言語の進化』p131-132によると

  • 森林のなかでは群れのメンバーが互いの姿を確認することが困難な場合が多いことから、この音声を鳴き交わすことにより互いの位置を確認しあい、集団のまとまりを保っているのだと考えられている。
  • 屋久島のニホンザルの場合、誰かのクー・コールに応答したければ0.7秒以内に発声するというルールがあり、先に発声した個体は0.8秒待ってみて応答がなければ再度発声を繰り返している。かれらのあいだには一種の「会話のルール」のようなものが共有されている。
  • ニホンザルはクー・コールに応答するとき、相手のクー・コールに似せた音声を発している。

私の動画に登場する個体は7秒間に3回クー・コールを発声しました。
確かに上記の「会話のルール」に則っているようです。
機会があれば私も真似してニホンザルのクー・コールを声紋分析してみようと思います。



2012/02/26

樹上で雪を食べるハシブトガラス【冬の野鳥】



2012年2月上旬

ある雪の日、一羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が木の枝に止まり長時間翼を休めていました。
顔は油断なくキョロキョロ辺りを見渡しています。
(動きに乏しい映像の前半部は編集でかなりカットしてあります。)
おもむろにその場で羽を広げると、枝に付いた雪を2〜3回食べて喉を潤しました。
次に枝を啄き数歩移動。
身震いすると漸く飛び去りました。
この間、鳴き声を全く発しませんでした。



2012/02/25

野生ニホンザルの採食@雪山(樹皮、冬芽)



2012年1月下旬・気温4℃→0℃
雑木林で遭遇した野生ニホンザル群れ

ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の採食行動が撮れた映像を中心にまとめてみました。

木に登った個体が枝の樹皮をガリガリ齧っています。
脚で体を掻きながら口をモグモグさせています。
白毛の若い猿が奥の木をすごい勢いで上り下りして独り遊びしています。

首輪を付けた猿が樹上で採食
斜面左奥に首輪を付けた猿が潅木に腰掛けていました(@1:38-4:18)。
欠伸の際など顔が上を向くと胸元の発信器がよく見えました。
俯いていると毛皮に隠れて首輪に気づかないかもしれません。
おもむろに小枝を拾い上げて齧り始めるも、すぐに枝を捨てました。

斜面奥の樹上に居る別の個体が樹冠を枝から枝へと身軽に移動し、枝を折って口にしました(@4:19-)。
次は折らないままの枝から何かを指で摘み上げて続けざまに口に運びました(@5:00)
枝に付いた冬芽や地衣類を採食したのかなと想像したものの、激しい降雪と手前の木々に遮られてよく見えませんでした。

雑木林のあちこちに散開した猿たちがときどき枝を折る音がピシッと静かな谷に響き渡ります。

(「樹上の毛繕いとクーコール」篇につづく)



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