2011年10月上旬
草むらに張られたジョロウグモ♀(Nephila clavata)の網にキイロスズメバチ♀(Vespa simillima xanthoptera)が飛来しました。
ホバリングしながら何度かクモに軽くちょっかいを出したように見えました(攻撃?)。
あるいは網に残った獲物やラッピングされた食べ残しを盗もうとしているのかもしれません(労働寄生、盗み寄生)※1。
網を挟んで反対側に占座したジョロウグモ♀は逃げずに平然としています。
対決に自信があるのか、それともクモを専門に狩るベッコウバチ(クモバチ)の仲間とは違うと羽音で聞き分けて危険性は無いとたかをくくっているのだろうか※2。
スズメバチのこうした行動は私も何度かフィールドで見ているものの、映像に撮れたのは初めてです♪
(慌てて撮ったのでピントが甘いです。)
※1【参考動画】
「キイロスズメバチ、ジョロウグモの巣から餌を盗む」
by daylightrambler1974 さん
このときジョロウグモの様子はどうだったのか質問したところ、「 クモは不動のまま見ているだけで何もしませんでした」との回答でした。
※2 一方、オオシロカネグモ♀が飛来したアブの羽音に驚いて水平円網から緊急落下したのを見ています。
関連記事→「オオシロカネグモ♀の避難訓練」
【追記】
『クモのはなしII:糸と織りなす不思議な世界への旅』p122(第16章 クモの餌を横どりする虫たち)によると、
トンボ・ハチドリ・ハチなどの空中停止(ホバリング)能力は、クモの網から略奪を行うための「前適応」といってもよいでしょう。
2011年10月上旬
入浴していたら風呂場の壁にチョウバエの仲間を一匹発見。
“Eureka!“と叫んで湯船から素裸で飛び出し、カメラを掴んで急いで戻りました。
いざ接写しようとしたらレンズが急速に曇って焦りました。
(落ち着いて考えれば当然ですね…。)
生息環境ごと映像で記録するのが理想ですけど、仕方がないのでミニタッパで捕獲して持ち帰りました。
観察のため蓋の代わりにサランラップを張りました。
狭い容器内でもときどき飛びます。
炭酸ガス麻酔で動きを止めじっくり接写すると、どうやらオオチョウバエと判明。
翅脈が単純で、成虫の触角が3節だけからなる狭義のハエと異なり、チョウバエの成虫の触角は多数の節からなる点が印象的。
個人的には大騒ぎするほどの害虫とは思えないのですが(見た目も可愛いハートマーク♥!)、風呂場はまめに掃除したほうが良さそうです。
2011年10月上旬
林道沿いで紅葉したナナカマド?から糸でぶら下がっているアカオニグモ♂(Araneus pinguis)を発見。
これから網を張るのかと一瞬思ったのですが、すぐ横に垂直円網があります(甑が丁度目線の高さ)。
ひょっとして敵に襲われ緊急避難のため命綱に身を任せて網から懸垂下降(バンジージャンプ)したのだろうか。
しばらく見物していてもクモは一向に網に戻ろうとせず、風に吹かれてまるで空中でブラブラ遊んでいるようです。<
帰路にもう一度観察すると、アカオニグモ♂は円網には居ませんでした。
網の枠糸を辿って住居を探すと、葉裏(地上約180cm)に身を潜めていました。