2024/09/29

秋が深まっても山中の水場に飛来するコウモリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年11月下旬 

シーン0:11/20・午後14:52・雨(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
里山の湧き水が貯まる池に周囲の雑木林から落ち葉が降り積もり、浅くなっています。 
泉の水は画面の左下から右上に向かって流れ、その先では斜面を下って沢の源流となります。 
雨が降っていて、水面に波紋が広がります。 


シーン1:11/21・午後18:23(@0:04〜)日の入り時刻は午後16:27。 
ある晴れた晩に、コウモリの仲間が飛来しました。 
晩秋でも山のコウモリは未だ冬眠していませんでした。 

水場の上空を低く旋回して飛び去る間際に一瞬だけ着水しました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイすると(@0:16〜)、水面の2箇所から連続して波紋が広がりました。
旧機種のトレイルカメラで撮れた動画は、フレームレートが15fpsしかないので、野生動物の行動が素早いと、スローモーションにしても何をしているのかしっかり捉えることができません。 
コウモリが飛びながら一瞬で水を飲んでいるのか、それとも水浴しているのか、という問題を長年解決できないでいます。 
晩秋の夜は気温も下がって肌寒いはずですから、コウモリがわざわざ冷水で水浴・冷却するだろうか?という疑問が生じます。 
同じ恒温動物の鳥は真冬でも水浴しますから、寒さは問題ないのかもしれません。
旧機種のトレイルカメラでは、動画撮影時に気温のデータが取得できないのが残念です。 


シーン2:11/26・午後20:39(@0:38〜) 
5日後の晩にもコウモリが飛来しました。 
池の岸辺には、前日に降った初雪がまだ残っています。 
監視カメラの電池が消耗していて、わずか5秒間の映像しか撮れていませんでしたが、水場で飛び回るコウモリがしっかり写っています。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:43〜) 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

初雪が降る前後にもコウモリが冬眠せずに活動しているとは意外でした。 
ただし、水場に飛来する頻度はかなり減りました。
獲物となる虫がまだ活動しているのでしょうか? 
コウモリが冬尺蛾を狩っているとしたら、面白い話です。 

ポットマム(赤)の花を舐めるオオハナアブ♂とナミハナアブ♂♀の群れ

 

2023年11月中旬・午後13:25頃・晴れ 

民家の裏庭の片隅に咲いたポットマム(赤)というキク科の園芸植物にハナアブ類の大群が訪花していました。 
オオハナアブ♂(Phytomia zonata)およびナミハナアブ♀♂(Eristalis tenax)が口吻を伸縮させて花蜜や花粉を舐めています。 
他に名前を知らないハエも訪花しています。

黄色のポットマムも隣に咲いていたのですが、とある理由があって、赤い花の品種にだけ注目しました。 


2024/09/28

晩秋に落葉した二次林の林床をあちこち掘り返したのはニホンアナグマのしわざ?

 

2023年11月中旬・午後13:45頃・晴れ 

ニホンアナグマMeles anakuma)が営巣する落葉した二次林で、林床のあちこちに落ち葉やその下の土を掘り返した浅い穴が掘られていました。 
立木の根元も浅く掘られています。 
おそらくアナグマが採食した痕跡(フィールドサイン)だと思うのですがどうでしょうか? 
地中のミミズなどを好んで捕食するのだそうです。 
もちろん晩秋にだけこうした採食跡が見つかるのではなく、他の季節でも同様の採食痕があるのですけど、動画ネタが乏しくなってきたこの時期に思いついて撮影してみました。

以前、私は野生動物のフィールドサインを解説した本を読んで、掲載された採食シーンのイラストについて噛み付いたことがあります。 

関連記事(1年前の撮影)▶ 林道を掘り返した採食跡は誰のしわざ?【ニホンイノシシまたはニホンアナグマのフィールドサイン】
果たしてどれだけがトレイルカメラによる証拠写真(または動画)によって裏付けられているのか、気になります。 「採食行動をもっともらしく描いたイラストは、ただの想像図(筆者の仮説、妄想、願望、ファンタジー)ではないのか?」と疑い深い読者が意地悪な質問をしたときに、どのように反論するのでしょう? フィールドあるいは飼育下で採食シーンを直接観察した直後に食痕の写真を記録したのであれば、文句はありません。

今回私が「この動画に写っているのはアナグマの採食痕だ」と断定的に言った場合、過去に抱いた疑念がブーメランのように返ってきます。 
採食シーンを直接見てませんから、例えば「タヌキの採食痕ではないと言い切れるのか?」と詰問されると困ってしまいます。 

今のところ、私はアナグマの撮影を無人カメラに任せて、この二次林にはなるべく立ち入らないようにしています。 
理想を言えば、私もこの二次林の樹上にツリーハウス(観察小屋)を建てて何日間も中に篭り、アナグマの採食行動を直接観察してみたいものです。 
採餌シーンをこの目で見た直後に採食現場へ急行し、フィールドサインを確認すれば、それ以降に自信をもって見抜くことができるでしょう。 
しかし、広い林床のどこでアナグマが採食するのか予想できないため、待ち伏せできないのが問題です。 
よく通ってくるお気に入りの餌場があれば、そこにトレイルカメラを仕掛けてもよいでしょう。 
人工的に餌場を設けて(給餌して)採食シーンが撮れたとしても、私が知りたいことからずれてしまいます。 
宝くじにでも当たって莫大な予算(財力)があれば、監視カメラの数を増やして林内で格子状にくまなく設置するのが近道かもしれません。

エゾタヌキと違ってホンドタヌキは真冬でも元気に活動することが分かっています。 
ニホンアナグマは厳冬期に冬ごもりするだけで冬眠はしないとされています。 
しかし冬の雪国(豪雪地帯)で野生のアナグマの行動を観察した記録はあまりないようです。
冬は絶食して秋に蓄えた皮下脂肪で生き延びるのでしょうか?
ここ雪国でもアナグマが真冬の巣外でときどき採餌する(深い雪を掘り返して地中のミミズを捕る?)とは素人には信じがたい話です。
この点をフィールドサインおよびトレイルカメラによって突き止めるのが次の目標です。 
もしもアナグマが冬ごもりした時期(厳冬期)にも林床に掘り返した採食痕があれば、それはタヌキなどアナグマ以外の野生動物のしわざであると言えそうです。 


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