2024/05/14

ホンドタヌキの諸活動:8月中旬〜下旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年8月中旬〜下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の家族が昼も夜も通ってきます。
実はタヌキの家族が住む営巣地も近くの休耕地にあります。 
タヌキはときどき通りすがりにアナグマの巣穴の入り口で匂いを嗅いで行きます。
たまに空き巣に潜り込んで中を調べることもあります。
しかし、近所のタヌキはアナグマの空き巣を乗っ取る訳でもなく、日々の採餌に出かける途中に立ち寄るだけのようです。 
タヌキの個体識別ができていないので、更に余所者のタヌキも遠征して来ているかもしれません。 
尻尾の黒斑だけに注目しても、複数個体が出没していることが分かります。

何か特筆すべき行動があれば個別の記事にするのですけど、とりとめもない残り物のシーンをまとめました。 
観察歴の浅い私が見落としている行動がありそうですし、動画ファイルを削除する前に、念のため全て公開しておきます。 (ただの貧乏性ですね…) 


シーン0:8/14・午後13:51(@0:00〜) 
 シーン1:8/14・午後14:13(@0:03〜) 
明るい時間帯にたまたま撮れた現場の様子です。 
新旧2台のトレイルカメラで見張っています。 


シーン2:8/15(@0:07〜) 
シーン3:8/16(@3:43〜)
シーン4:8/17(@4:14〜) 
シーン5:8/18(@7:48〜) 
夜にはコオロギらしき虫の音が聞こえるようになりました。

シーン6:8/19(@14:00〜) 
シーン7:8/20(@16:36〜)
シーン8:8/21(@17:12〜)
シーン9:8/22(@17:39〜) 

縄張りの池を守り争うオニヤンマ♂【トレイルカメラ】

 



2022年8月上旬・午後14:35〜17:10 

山中の湧き水が溜まった泉が野鳥や野生動物の水場となっているので、トレイルカメラで監視しています。 
細長い形の浅い池の水は画面の奥に向かって流れ出し、沢の源流になっています。 

昼間はオニヤンマ♂(Anotogaster sieboldii)がこの池の上空を何度も往復し、縄張りを張っています。 
池に来なくなる時間帯は、どこか近くの草木に止まって翅を休めながら、縄張りを油断なく見張り、♀を待ち伏せしているのでしょう。 
たまに別個体が池に飛来すると、2匹の激しい空中戦になります。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:09〜2:30、4:06〜5:19) 
♀が産卵にやって来ると交尾を挑み、ライバル♂が飛来すると追い払うのですが、私には映像から2匹目の性別を見分けられませんでした。 
(動画のフレームレートが15fpsと低いのが問題です。)
目の肥えたトンボ・マニアは、2匹の飛び方を見ただけで闘争なのか求愛なのか、見分けられるのでしょうか。 

水場に来るオニヤンマ♂を片っ端から一時捕獲して油性ペンなどで分かりやすい色を塗れば(個体標識)、何か面白いことが分かるかもしれません。 
例えば、それまで右岸の止まり木で休んでいたオニヤンマ♂がいつの間にかお気に入りの止まり木を変え、飛行巡回ルートも微妙に変わったときには、縄張り占有♂個体が入れ替わった可能性があります。 
縄張りを占有する♂個体を捕獲して取り除くと、すぐにライバル♂が侵入して来るでしょうか? 


※ 昼間の挙動が不安定な旧機種のトレイルカメラなのに、珍しくフルカラーで録画されていました。 
ところで、そもそも自動センサーカメラでオニヤンマ♂が繰り返し撮影できることが不思議でなりません。 
変温動物がいくら激しく動き回っても、トレイルカメラのセンサーは反応しないはずだからです。 
例えば、この池で早春にやって来るカエルの配偶行動(カエル合戦)をトレイルカメラで撮影しようと試みても、何も写らず失敗に終わりました。 
(両生類も昆虫も変温動物です。)
パトロール飛行中のオニヤンマ♂の体温は、意外に気温よりも高いのかもしれません。 
サーモグラフィカメラで撮ってトンボが発熱しているかどうか確かめたいのですけど、高価で手が出ません。 
それとも、トレイルカメラの設定でセンサー感度を最高に上げた場合には、温度に関わらず単なる動体検知になっているのかな?


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2024/05/13

夜明け前の林床でニホンアナグマとニアミスした謎の発光生物?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年8月下旬・午前4:18(日の出時刻は午前4:58) 

夜明け前にニホンアナグマMeles anakuma)が単独で旧営巣地にやって来ました。 
地面の匂いを嗅ぎながらゆっくりと左に移動すると、対面のミズキ立木に固定したトレイルカメラの赤外線LEDが点灯しました。 

アナグマの登場自体は別に面白くもなんともありませんが、気になる謎の発光生物?が監視映像に写っていました。 
アナグマのすぐ手前の地面にある細い落枝(蔓?)を伝って、謎の小動物が白い点のように発光しながら右へ移動していたのです。 
白点の動きは緩慢なので、後半は1.5倍に拡大した上で5倍速の早回し映像にしてみました。(@0:37〜) 
初めはなんとなく、落枝に沿って歩くカエルの目が暗視カメラの赤外線を反射しているのかと思いました。 
最後に白点が消えたのは、死角に移動したのか、それともカエルが目をつぶったと考えれば説明できそうです。 
落枝上をアリの行列が昼も夜も往来しているので、そこでカエルが待ち伏せしていれば食べ放題で獲物を捕食できそうです。 

もしかすると、謎の発光生物は陸生ホタルの幼虫かもしれない、と思いつきました。 
やや遠いので拡大しても正体が見えませんし、ホタルの幼虫にしては動きが速すぎるかもしれません。 
マドボタルの幼虫なら、発光が点滅するはず?



謎の発光生物の正体が何にせよ、アナグマは暗闇の林床で動く獲物に気づかなかったのか、見逃して立ち去りました。 
(カメラの赤外線を反射していただけだとすれば、アナグマの目には光って見えていません。) 
ホタルの発光が天敵に捕食されないようにする警告色だとすれば、アナグマは見事に忌避したことになります。 
ホタルは体内に毒を溜め込んでいて、緑色の光は夜行性の捕食者に対する警告なのです。 
アナグマが立ち去って捕食されるリスクが無くなったから、発光を止めたのかもしれません。 
以上、ホタルの幼虫だと面白いのにな…という私の願望(妄想)だけで記事を1本書いてみました。

実際に現場入りして夜の二次林で陸生ホタルの幼虫を探してみたら面白そうです。 
しかし、夜行性のアナグマやタヌキとニアミスしてしまう可能性が高いです。
夜間調査のせいで野生動物が怖がって森から逃げてしまい、トレイルカメラに写らなくなってしまうのでは本末転倒です。 
それでも、トレイルカメラの暗視映像で夜に蛍の光を撮ったときにどのように写るのか、別な場所で確かめる必要がありますね。
飼育下のアナグマにホタルの幼虫を給餌してみて、捕食するかどうか、誰か実験して欲しいものです。







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